2024年4月24日水曜日

なんと半日もしないうちに修理されてきたオートパイロット!

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!




朝回収されてお昼には修理完了で戻って来たオートパイロットのモーター!「来る」といったらちゃんと時間に正確に来たメカニックのアルボさん、仕事も速い。実は日本企業に勤務していた経験があったのです!株式会社ソニックという魚群探知機や流量計、風速計、海象計などの機器製造メーカーの技術者だったそうです。

4月23日(火):11時頃の状態。朝から風が強かったのもあり、外からの波がガンガン港内に押し寄せてきていました。

防波堤に打ち付け、さらに乗り越えてくる波も!

サーフィンできそうないい波?入り口の付近は結構遠浅になっているので、波がどんどん育ってしまうんですよね。



画面左側、海面が盛り上がっているのが見えますか?外からの波がマリーナ内に盛り上がって入ってきます。

そのためなのか、ポンツーンの一番先頭に係留されていたキャタマラン、いつのまにか、SATOMI号が先週いた場所に移動していました。盛り上がった波に直撃される位置にいましたからね。オーナーの人は滞在しておらず、観光船みたいだったのでマリーナスタッフの方たちで移動させたと思われます。

ブレークウォーターに打ち付けられて上に上がる波。主人は朝、マリーナ事務所に行く途中波しぶきを頭からかぶってずぶ濡れになったそうです。あの人たちもきっと濡れちゃうと思う。

お隣の船は長らく係留しっぱなしみたいで、ラダーにいろいろ生えているのが見えました。バウモーリンのラインが結構緩く結んであるみたいで、左右前後に大きく揺れていました。そのため、SATOMI号のスターボード側に寄りかかってくるようになりました。でも半分ぐらいのサイズだから負荷はほとんどないですけど。

ただね、船体が接触するんですよね。お隣さんのフェンダーは2個しかつる下げて居なくて、しかもSATOMII号のスプリンガーにひっかかって上に跳ね上がってしまうんです。なので、ポート側が空いているのをいいことに、スターボード側に何個か移動させておきました。これで安心。


さて、朝8時半に取りに来てくれたオートパイロットのモーター、夕方ごろには仕上がるっていきいていたんですよね。で12時頃お腹が空いてきたのでタルトでも食べるかって、用意した途端、外で声が聞こえてきました。なんと、すでに修理完了しモーターが戻って来たのです。分解してみたらベアリングが壊れていたので取り換えた、とのこと。他の部分もきれいに整備し、重要部分のパーツは全て交換したので新品同様になった、とのこと。油圧パンプもチェックしてくれて、そちらには問題なし、だっだそうです。

メカニックのアルボさん。

早速仮取り付けで作動するかどうか、確認します。アルボさんがスターボード側から潜り込み・・・

主人がポート側から潜り込んで説明を受けています。

そして、オートパイロットを起動させた途端、いつも通りのモーターの音がしました!いえ~い!!さらに以前よりも静かになっていたんです。壊れかかっていた部品がモーターの中で振動していたので、異音がしていたのでしょうね。アルボさんはおそらく、取りに来た時に仮スタートできた時点で異音に気が付いており、故障の原因がだいたい想像できていたようです。

とにかく素早い仕事ぶりに感心しまくり。さらにお値段も格安!部品代を含めて、なんとたったの180ユーロ。もしモーター全てを買い替えとなったら1000ユーロぐらいの出費を覚悟していたんですよね。しかもタイムリーに配達されるかどうかも不安だったし。作業代や部品代も含めてたったの180ユーロなんて、お値打ち過ぎて・・・丁度の現金がなかったのもあって200ユーロお支払いすることにしました。アルボさんは「え~!!そんなの悪いですよ。」と言っていましたが「大丈夫、とってもハッピーなので納めておいてください。」とお渡ししたらすごく嬉しそうでした。アルボさんに「どこから来ました?」と聞かれたので主人がオーストラリア人です、というと私に向かって、あなたも?というので「私は日本です。」と答えると、一層笑顔になって「僕は日本で働いたことがあるんですよ。ソニックという名前のマリン関係のソーナーを作っている会社です。そこでエンジニアでした。」というではありませんか。その時はソニックという会社を知らなかった私ですが、日本で働いた経験があるというの聞いて、時間に正確にやってきたことや、信頼できる仕事ぶりが納得できました。というか、そういう方だから、日本企業に勤められたのかもしれませんけど。

主人いわく「いろいろ教えてもらったから次に何か故障した時は、自分で対処できると思う。多分今回も最終的には自分でできてたかもしれないけど、モーターを分解する自信がなかったし、部品を自分で手配したりという手間を考えたら、とても半日ではできなかったと思うから、Marzamemiのマリーナに戻ってきて大正解だった。」とのこと。それは私も同感です。オートパイロットがなくてもマニュアル操船でマルタに向かう事は不可能ではなかったと思いますが、土地勘がない場所で、メカニックを探し手配するところからスタートでした。それといくら独立した国といえ規模的には断然小さいマルタ、メカニックの数にしても、部品の取り寄せ時間にしても、常識で考えれば、イタリア本土に近い場所より不利だということが想像できます。実際にはそうではないかもしれないですけどね。Marzamemiも小さな街ですが、シラク―サまで車で45分ぐらいの距離だし、マリーナにはすでに1週間滞在していて、スタッフの方たちの親切さがわかっていたので、きっと力になってくれると思ったのです。事情を話したら、日曜日にもかかわらずマリーナマネージャーのサルボさんは、すぐに抜群のメカニックを手配してくれました。とにかくすべてにおいて、Marzamemiではヨッティ―のためを思った対応を受けています。


アルボさんが帰ってから、本格的にモーターを設置です。しっかりと固定する必要があります。

通常はこの部分とスターンバースから潜り込める部分の間には仕切りがあるんですが、外してありました。なのでそれを再取り付け。



こんな狭い場所で作業をする主人。いちいち外にでるのが面倒なので、何か必要なツールや部品があったら私が助手となり取りに行き手渡すお手伝いをしました。



変な姿勢で作業をするとすごく疲労するようで、途中休憩。

そうこうしているうちも、外からの波はどんどん押し寄せてくるようになり、午前中よりも大きい波が入ってくるようになりました。

外でも動きがありマリーナマネージャーのサルボさんがテンダーに乗って出動していました。隣の船にもスタッフが乗り込んで、バウモーリンを調整していました。私たちのポート側のスプリンガーの場所を移動させて欲しいと言われてました。お隣さんとSATOMI号の間にもう1隻入港してくるとのこと。

え?外はこんな波がたってますけど、港入り口に近づけるのかな?



入り口も相変わらず物凄い波です。しばらくしてからブレークウォーターの反対側に黒いマストがの先っぽが見えてきました。サルボさんがテンダーに乗って入り口までお迎えに行っていました。私たちが日曜日に戻って来た時も、入り口で出迎えてくれていました。

マストが見えたのでセーリングヨットだというのはわかりましたが、どんな船が入ってくるのかなと思い、外に出て見ていました。でも結局入り口を見て「無理」だと思ったのでしょう、入港は諦めたそうです。この時午後4時半ぐらいでした。夜に向けて風も波も収まってくるので、近場でアンカリングして待つのかな、と思いましたが、結局来なかったので立ち去っていったんでしょうね。どこから来たのかわかりませんが、この日の波予報は2メートル以上だったので、ずっと大変な航海だったと思います。やっとマリーナに着いたと思ったら、入り口がこんなになっていて、すごくがっかりしたんじゃないかなって、その後もずっと気になっちゃいました。私たちだだったらそうしてたかなって主人と話ました。主人は「俺だったら思い切って入っちゃうな。オーストラリアの時は、結構こういう場所あったしね。」確かに・・・エンジンもでかくて重量があるSATOMI号なら、なんとか行けたかもしれませんし、サーフィンをやっていた主人は波を見るタイミングもわかっています。でも、もっと軽量な船だったら波の力に負けちゃうかもしれないし、タイミングを間違えたらコントロールできず、入り口の岩場に激突、なんてこともあり得るから、「あきらめる勇気」も大切だと思いました。

さて、オートパイロットも無事元に戻ったので、いつマルタに向かおうか?波が2メートル以下になる風も強すぎないの木曜日の夕方以降なので、金曜日あたりかなぁ~。

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2024年4月23日火曜日

来るっていったら本当にちゃんと来ましたーオートパイロットのメカニック

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!






マリーナの人が手配してくれたオートパイロット故障を見てくれるメカニックの方、昨日22日の夕方にちゃんと来てくれました!日曜日に連絡してすぐ翌日来てくれて、しかも「来る」って言ったらちゃんと来る・・・日本では当たり前かもしれませんが、4年間のギリシャ滞在中では大手の業者さんをのぞいて、ほとんどあり得なかったことです。シシリー島の人が、なのかMarzamemiのマリン関係の人が、なのかわかりませんが、今の所本当にありがたいサービスを受けています。

4月22日(月):前日の夜から風が強くなっていましたが、22日は時間がたつにつれてますます強風になりました。外から港内に入り込む波は、サーフィンができるんない?っていうぐらい大きかった。

ブレークウォーターを超えて水しぶきが上がっていました。マリーナ何でも、これまでにないぐらいの波で、風も先週よりもさらに強い感じになっていました。メカニックの人は午前中はシラク―サの仕事に行っていて、その後に寄ってくれるという話だったので午後までは自由の身なのですが、風の強さと波で、SATOMI号を離れるのが不安になるぐらい。風向きがバウからになったので、ポンツーンにスターンが近づいてきました。大丈夫だとは思いましたが念のため、午後にエンジンを付けて少し前進さえてバウモーリンをさらにきつく締めました。それでも一番ポンツーンに近づいた時は、距離が50㎝ぐらいしか離れていませんでした。せっかく修理したので再度傷つけては残念なので、スターンにはフェンダーを余分につけておきました。

でもね、スターンに打ち付ける波のためにフェンダーが常に上下に動き、そのため通常ライフラインに結わえている時の結び方では緩んでしまい、1個流されちゃっていたんですよ!幸い主人がマリーナオフィスに行く途中に、反対側のポンツーンにひっかかっていたうちのフェンダーを見つけたので、無事レスキューできました。その後は厳重に結ぶ直し。

メカニックの方がラダー周辺にアクセスしやすいように、スターンロッカーに入れているものを全て出しました。

室内に荷物の山。

風予報では午後4時ちょっと過ぎは、この辺りはせいぜい18ノットとなっていましたが、実際は軽く20ノットを超えていました。おそらく突風時は30ノット近くになっていたと思います。船体の揺れやマリーナ内の波の立ち方が物語っていた。

夕方5時過ぎてもメカニックが来なかったので、もしかしたら今日は来ないのかもって思いはじめました。こういうことはギリシャで常に発生していたので特に驚きませんでしたけど、マリーナオフィスの人に聞きに行ったら「大丈夫、必ず今日来るということです。」とのこと。そしたら5時半ちょっと前に現れました!その頃には冷たい雨も降り始めていて、かなりな悪天候になっていたんですけどね。

主人が自分でテストした結果、オートパイロット本体の電気系統には問題がないので、接続とかではなく、おそらくポンプモーターの部分だと思うと説明しました。後ろに潜り込んだメカニックの方が、どんなトリックを使ったのか、一瞬ですがオートパイロットのモーターのスイッチが入ったんです!主人が「あ?直った?」というと「仮にはスタートできるけど、、内部で何か詰まっていると思います。」とのこと。

それからも何やらテストしていました。


でその後、メカニックの方はスターンバースから内側に入り込みました。



マニュアル操船の時はこのワイヤーがヘルムの動きをラダーに伝えます。

メカニックの方が、主人にモーターを外すことを説明しています。ワークショップに持ち帰り分解掃除、つまりオーバーホールをすることになりました。詰まりがあったのでその部分だけの手当てをすれば取り合えず作動するようですが、それではいつまた突然止まるのかわかりません。これを機会にしっかり分解掃除して組み直してもらうのが一番だと思っていたので、メカニックの方の提案は喜んで受けました。取り外すのは主人が自分でやるように、と言われましたが、翌朝23日の朝に取りに来て、その日の夕方には作業が終わるよ、とのこと。予想外に早くことが進み、さらに大幅な部品交換とかモーター全ての買い替えという事態にならず、本当にラッキーでした。

メカニックの方が帰ってから、主人は早速仕事に取り掛かり、1時間弱かかって取りはずしました。

仕事が終わりそうな頃合いを見計らって、パスタのディナーを用意。順調に冷凍庫の中身を消費できております。ステーキ肉を細かくカットし、ドライトマトの塩からさとパスタソースを半分ぐらい使い、残っていた赤ワインで煮込んだオリジナルソース。思った以上に美味しくできて、主人から「レストランでこれが出てきたらとってもハッピーだよ。18ユーロは出せるね。」と褒められました!ちゃんとしたレシピの料理は苦手なんですが、残りものであり合わせ料理を作ることにはちょっぴり自信があります。ただ難点は、同じものが2度とは作れないこと!毎回一期一会の出たとこ勝負です。

夜になっても強風はおさまらず、でしたが風向きが変わったのでポンツーンに接触する心配はなくなりました。さらに気になっていたオートパイロットの故障も、ポンプをまるっと新しく買い替えるという事態にはならなかったので、ほっとしました。

マルタに移動するための通過点として立ち寄ることにしたMarzamemiですが、マリーナオフィスの人の素晴らしい対応に驚いています。お願いしなくても割引きしてくれただけじゃなくて、日曜日だっていうのにメカニックにわざわざコンタクトを取ってくれて(連絡先だけ聞いて自分で手配するつもりだったので。)それをわざわざ電話で教えてくれたことからも、ヨッティ―の心情をしっかり理解した対応ぶり。私たちに対してだけじゃないのです。前夜にはいなかった船が朝起きたらいた・・・つまり夜中に到着したのに、ちゃんとマリネロは待機していて係留を手伝ったということ。横風が強かったので、ポンツーンで誰かラインを受け取ってくれないと夜半の接岸は不可能だったと思います。しかも私たちが再入港した時も風が強かったからなのか、テンダーで出てきていつでもアシストできるようにスタンバってくれていました。これまで入ったことがあるマリーナの中で、一番と言っていいほどの心配り具合。泊地アプリでもこの港内のマリーナは、どこも非常にいい評判です。さらに「来る」と言ったら悪天候でもちゃんと来てくれたメカニックの方。23日の朝8時ごろに取りに来て、その日の4時ぐらいには完成するよって言ってくれて、ちゃんと23日の今朝8時半ごろ取りに来ました!ギリシャではさんざん「来る来る詐欺」にあっていたので、期待しないのが当たり前になっていました。私たちがいるマリーナの人たちだけじゃなく、Marzamemiのマリン関係の方は、みんなちゃんとしていてプロ意識が高いようです。これがMarzamemiだけの事なのか、シシリー島の島民気質なのかを判断するほど長くはシシリーに滞在していないので、何とも言えませんが、少なくともイタリア本土で最初に入ったレウッカのマリーナの人たちよりもレベルが高いです。さらにローマ郊外オスティアに2ヶ月滞在した間に出会ったセールメーカーやメカニックと比べてもプロ意識もレベルも高いと思います。

イタリア人って私たちの中では「ちゃんとしていない。時間にルーズ」っていう印象がありましたがMarzamemiのマリーナに来てからはそれが全くあてはまらなかった、という嬉しい誤算を体験しています。

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2024年4月22日月曜日

今頃はマルタのはずなのにーオートパイロットが壊れたのだ!

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本当だったら今頃「マルタに着きました!」と書き始めてるのですが・・・なんとオートパイロットが作動しなくなってしまったのです。修理の事を考えるとマルタよりもまだイタリア本土に近いシシリー島の方が有利かな、と思い、出戻ってきました。

4月20日(土):11時ちょっと過ぎ、一週間滞在したMarzamemiのマリーナを出て2.5マイル先にあるアンカレッジに向かいました。10時を過ぎた頃から急に風が出始めたのですが方角も良かったのでジェノアだけちょっぴり出してセール走行できました。

15ノット程度の予報でしたが、外に出たら最低18ノットでした。

なので三角波もたち始めていましたが、午前中は風がなかったのでまだそれほど大きくはなってなかったので、不快なほどではありませんでした。


この時からオートパイロットが変だなぁと思っていました。いつもならもっと敏感に反応するはずなのに、作動し始めるのに時間がかかっていたのです。でもこれまででも、横波が強かったり突風が強かったりするとオートパイロットが迅速には反応できずコースを外れることがあったので、特には気にしていませんでした。横波や突風への対応はマニュアル操船にかなうものありませんから。

ブルーの碇マークがマリーナのある場所で、目指しているアンカレッジは大きな緑の碇マークの場所。夏のシーズンには海水浴場としてにぎわう場所です。

風は予報よりどんどん強くなり、三角波も目立つように。




20~26ノットの間をいったりきたり。

ちょっぴりジェノアだけでなんと7ノット越えのスピードが出ました。

12時20分、目的地に到着。ここで一晩過ごして翌21日の早朝マルタに向けて出発です。



相変わらず風はまだ吹いていますが、岸側からの風なので波の影響はあまりなし。快適です。こういう場所は、風が強い方がウネリの影響を受けないのです。風が弱い時は横揺れが激しいアンカレッジのよう。


ビーチには波がブレイクしている。アンカリングした場所が水深4メートルぐらいなので遠浅のいい海水浴場だと思います。

夜になっても風はこんな状態でした。夕方6時、予報では18ノットですが実際はまだ20ノットは超えているだろうな、という風の音。でも砂地なのでアンカーの効きは良く、そういう場所ならロクナアンカーは断然信頼できます。ギリシャに居る時、メルティミの洗礼をさんざん受けていたので、25ノット程度はへっちゃら。アンカリング中に40ノットとかありましたから。

ディナーはギリシャコーフ島のスーパーで買ってきた冷凍餃子にご飯とお味噌汁の和風。コーフタウンの真ん中にあるイオニアスーパー、ギリシャでは珍しく日本食があって、そこには冷凍餃子もいつもあるんですよね。夏には枝豆もあったと思う。ごま油やキューピーマヨネーズもありましたが、今回はごま油だけ買っておきました。

夕方になって気が付いたら、次のアンカレッジに一隻碇泊しているのが見えました。あそこは二つの島の間の浅い場所の両側にアンカリングできて人気の場所。

翌日は朝4時起床なので、夜は8時頃には寝る準備をしました。夜中に風が収まったのですが、その割にはウネリはなくずっと平和な夜でした。

4月21日(日):マルタ島に行ける興奮で、私は目覚ましが鳴る4時よりも前に目が覚めていました。午前2時からずっと眠れなかったのです。主人も3時半ごろトイレに起きたので、そのまま出発準備開始。アンカーをあげたのが4時でした。予報では一晩中吹くはずの風は夜中から止まっており、出発時にもまだ風がありませんでした。でオートパイロットのスイッチを入れた時から、主人はすでに異変を感じていました。出発する前でもオートパイロットのスイッチを入れた途端にモーターの音がするはずなのですが、それがきこえなかったのです。でもかすかな音なのでそういう事もあるか、と思い、アンカーをあげました。

動き出しても結局オートパイロットが動かないことが判明。で、まだ夜が明けていない真っ暗な中プカプカ浮きながら、主人は急遽スターンバースの扉を開けてオートパイロットの本体が付いている部分を確認していました。なにやらプラグみたいなのを外したり、電気が通っているかを確認する計器でいろいろ「ピーっ」とやっていたのですが、午前5時、出発をあきらめることに。マニュアル操船なら問題ないのすが、マルタまで60マイルちょっとあるから6ノットでも10時間はかかります。それとマルタは共和国といえでも小さな島国。シップヤードもありますが、もし故障部品の交換などがあった場合、タイムリーにそういうのを手に入れられるかどうか不明。さらに専門のメカニックがいるかどうかも不明。そうなると、いくら島とはいえイタリア本土にすぐ近くのシシリー島にいる間に修理した方が賢明だと判断。暗いなか、またアンカーを下ろして出発を延期することにしました。

午前5時15分、21日の風向きを確認。午後から風向きが変わるのでこの泊地から離れないといけないことがわかりました。またMarzamemiのマリーナに戻るしかありません。特に月曜日22日はまた風が強くなるし。基本この辺りはいつも風が強いんですよねぇ。
まだ暗かったので、再び寝ることにしました。

8時半ごろ目が覚めました。朝ごはんも取らずに主人はまた早速オートパイロットの故障原因を探し始めます。電気系統の確認をしていました。ポート側のバースの奥の扉を開けるとラダー付け根の辺りにアクセスできるようになります。



ポート側のスターンのロッカーの下から主人の頭が覗いています。

幸い風はとても穏やかですが岸側から吹いていたので、横揺れ全くなし。


狭い所に潜ってご苦労様です。
チェックの結果、オートパイロットの電気系統には問題はないようで、ラダーを動かすハイドロモーターが作動しないことが原因のようだとわかりました。専門のメカニックに見てもらう必要があるのと、夜になるとこの泊地は安全でなくなるので、元いたマリーナに戻ることに。すぐに電話をして故障の事を告げ、メカニックに心当たりがあるかどうか聞きました。すると「いますよ。でも今日は日曜なので明日以降になりますけど。」ということだったので、ではこれからマリーナに戻ります、と連絡。再びアンカーをあげて移動、と思ったらマリーナから電話がかかってきて、「メカニックに連絡したら月曜日はシラク―サに午前中行く用事があるけど、それが終わったらやってくる、という事でアポイントを取りました。」というではないですか!何という良心的。日曜日だったら当然月曜日にならないと事が始まらないのはわかっていましたが、マリーナの人がメカニックに連絡してくれるとは思ってもいませんでした。最初に間違ったマリーナに入ってしまったにもかかわらず、別のマリーナと同じ値段でOKしてくれて、さらに出発時には一日無料にしてくれて、いい場所だなあって思っていましたが、まさかここまでやってくれるとは夢にも思いませんでした。出発を延期して本当に良かった。

午前10時44分、マリーナに向かいます。

中に入っていくと、テンダーに乗った人が迎えに来てくれていて・・・(前日の出発時にもテンダーでお見送りというか、「バウを押そうか?」ってアシストを申し出てくれたのです。バウスラスターがあるから大丈夫ですよってお気持ちだけいただいておきました。)
さらにポンツーンにも二人の男性が待ち構えていてくれました。前にいた場所と同じポンツーンでしたが、反対側に付けることになりました。これはおそらく風向きからだと思います。11時25分接岸終了。一番外なのでお迎えがないので、前よりもっと楽々でした。

せっかく修理したスターンにまた傷がつくといけないので、スターンには二つのフェンダーをぶら下げ、さらに距離もプランクが届くギリギリまで話しておきました。夜にかけて風向きが変わるのです。入った時はスターン側から風が吹いていました。

凄く期待していたマルタ行きが延期になって、しかもオートパイロットの故障ということで、修理までにどれぐらい時間がかかるかわからず・・・かなり憂鬱な気分でした。主人は朝起きた時からずっと故障の原因を考え続けており、取り合えずオートパイロット本体自体には異常がないことだけはわかり、おそらく原因はハイドロポンプのモーターの部分だろうということは見当を付けました。そのため精神的にはかなり疲弊していたようで、着いてから一旦お昼寝。午後1時近くになってから起き出してきて気分転換にランチにでかけることに。

オートパイロット自体は2020年に新しく購入したものですが、動きをラダーに伝えるハイドロポンプやモーター部分は30年ものなので、そろそろ故障してきても不思議ではありません。むしろこの時点で壊れてくれて良かったです。大西洋の真ん中でいきなり動かなくなったらとんでもないこと。これも不幸中の幸いってやつかな。

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