皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!
7月25日にPort Kayioを出発してVatika湾に到着しました。あと少しでエーゲ海!エンジン走行で暇だなぁ~と思っていた数時間後には、予想外の強風で大波しぶきをかぶりました!
7月24日にPort Kayioにあった小さな洞窟を探検。
あっちの方に小っちゃく見えるSATOMI号。Port Kayioでは何もせず一日滞在だけでした。
午後1時ぐらいになり本土からちょっと離れただけのElefonisos島の辺りに来たら、なんだかどんどん風が強くなり始め、それに伴い波もとがった感じになってきて、風が飛ばすしぶきが顔に当たるようになってきたんです。
予報ではこのあたり、全然風がないことになっていたのに~!最新予報を見ても、せいぜい5ノットになっていた!全く大外れじゃないですか~。主人が「リーフィングしよう。」と言い出しました。まだ一度もSATOMI号ではリーフィングしたことないんですね。(メインセールの下の方を縮めて三角面積を小さくすること。)そのためには、一旦出していたヘッドセールをしまってから、今度は風に向かって走りセールをまっすぐにした状態でおろしていくんです。SATOMI号はファーストリーフとセカンドリーフの位置が左右に分かれていて、セカンドリーフはメインハリヤードと同じ場所にあるので、同じウィンチを使うんです。だからメインを下ろしながらセカンドリーフにするってことは、メインハリヤードをヘッドシートを巻いているウィンチに巻きなおす必要があり、ちょこっと手間。前のヨットはメインと反対側にファーストもセカンドもあったのです。そこで、取り合えずファーストリーフィングだけにしました。風が強い時に、風に向かって進むって本当に不快なのです。真正面から常に25ノットから28ノットの風に吹かれ、波も荒くなっているのでまっすぐに船を進ませるのはとっても大変。エンジンをふかしてやればいいんですけど、スピードが出ればさらに体感風速も強くなっちゃうので、ほどほどにしないと。やっとの思いでファーストリーフィング成功しました。初めてなのに、こんな状況で試すとは・・・・主人いわく「大変な時にリーフィングするんだからこういう時に練習しないと意味がない。」と言いましたが、練習というよりぶっつけ本番ですね。
オートパイロットだとすぐコース外れになってしまうので(荒れるとよくあること。)主人が自分で舵を取りました。
その間もどんどん風が強くなっていき、波もどんどんとがっていきました。
アッと思ったら、前から大しぶきがなんとドッジャーを超えデッキ上の日よけ部分を超えていきました!防水じゃなかったら、頭らかずぶぬれになっていたはず。
ドッジャーと日よけの継ぎ目もカーバーして一つに繋いでいるので、海水でずぶぬれになる事もありませんでしたが、ファスナーの部分から水滴がぽたぽた落ちてきた!
デッキはずぶぬれです。
島を回り切って湾内にはいっていくと、さらに海面は乱れており、エンジンがぐわんぐわんとでっかい音を立てていますが、苦労しながら進んでいるのがよくわかりました。風も波も全く収まっておらず、本日のアンカレッジは大丈夫なのだろうか、と心配だった私ですが主人は「とにかく見てみないと何とも言えないから。」と迷わず前進。シドニー湾とかでもそうなんですが、広い所から狭い場所に入っていく時っていうのは海面が荒れやすいんですね。だからさらに揺れがひどくなっても波が高くなっても怖いとは思いませんでしたがSATOMI号がかなり苦戦しているのが音からわかったので「頑張れがんばれ!」と心の中で大応援していました。でも圧倒的に以前のヨットの時より不快じゃないということ。ドシーンドシーンが全くないんです。安定感をすごく感じました。
湾内に入っても1時間ぐらいアンカレッジまでかかったでしょうか。ビーチ前のアンカレッジに来たら、風は相変わらず感じましたが波はほとんどなくとても穏やか。今回も1回でアンカーはききました。時間をみたら午後4時になっていました。
しばらくしたら大型タンカーが入港してきました。この島の外はタンカーの航路になっているようで、何隻も通過していきましたが、今日はここで避難なのかな。
ランチを食べる時間がなかったので、お腹はペコペコです。解凍していた豚肉ステーキを生姜焼きにしました。ご飯は炊こうかなと思ったんですが、それだと時間がかかるので、冷凍保存していたものを、電力に余裕があったので電子レンジで解凍!今いる辺りは、あとすぐでエーゲ海なのですがMaleas岬を曲がる辺りが、物凄い強風地帯で有名なんですね。この先しばらく40ノットぐらいで吹き荒れています。そこを通過しないとエーゲ海に入っていけないのです。なので、しばらくはこの湾の中をうろうろして天気待ちとなりそうです。こんな時もSATOMI号は大丈夫。大型冷蔵庫に冷凍庫完備。水タンクは前後合計で700リットル保有。ウォーターメーカーもあるしね。電力もばっちり充電できているので、焦ることなく天気待ちができるのです。そういえばオーストラリア一周時にも同じようことがあったなぁって思い出しました。西オーストラリアの左下のLeeuwin岬を回る時も、2回挑戦してやっと回れた!なんていったって、インド洋と南極海がぶつかる時点なので荒れるのは間違いない場所なのです。天気待ちでNaturaliste岬のアンカレッジで1週間過ごし、その間、西オーストラリアには何十年に1回しか来ないサイクロンが近づてきていて、急遽マリーナに避難しました。幸い、サイクロンは上陸するころには熱帯性低気圧になりましたが。
荒れるとわかっている場所は、よほどの微風の時を選びエンジン走行で通過するのがベスト。無理をしないのが一番なのです。
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