2021年9月4日土曜日

メルテミから逃れるようにエビア半島内側を北上開始ーMegalo Petali島

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!


来週火曜日9月7日ごろから、メルテミ(夏の強風)がこのエリアにやってくるので、その前にあまり影響がない場所までに移動する必要がありました。ぼやぼやしているとまた一か所で足止めになるので、エビア島内側を北上することに。でもなんで北上?ふふ目的ががあるんです。

9月2日(木):朝から風が強くなってきてるのがわかりました。予報によると、お昼過ぎになると少し和らいでくるので、ゆっくり出発することに。目的地はたったの15マイル先ですい。11時15分ぐらいから出発準備を開始。来た時と風向きが変わりポンツーンに船体を打ち付けられる形になっていましたので、先にバウ、スプリンガー、スターンのラインを全部外してしまいました。お隣のヨットとフェンダー1つで離れているだけの距離だったので、逆に固定されて、そのまま滑るようにバースを出ました。まず、給油スタンドバースによって燃料補給。リッター1.54ユーロだったのを、交渉して1.5ユーロまで負けてもらいました。本当は前日にいた人と交渉して、1.45ユーロでいいって言われてたのに、違う人がいたのでダメでした。きっとあの人、自分がいない事を知っていて応じたんでしょうね。取り合えず、前後両方のタンクを満タンにしたので、多分今シーズンは給油の必要なしと思います。前後タンク合わせて800リッターで、以前のヨットがたったの350リッターだったのと比べると倍以上のサイズ!

給油後すぐに出発しました。時間はほぼ12時。丁度いいタイミングです。マリーナを出るとすでに風が鋭くなっていて、フェンダーを前のロッカーに閉まっているうちに波しぶきをかぶり私はずぶぬれ!

マリーナを出てからしばらくはすぐ前にあるマクロ二ソス島との間を出る前では、水深が浅いのと狭いチャンネルを流れる海流とで、波が小刻みにとがっているのが予想されたので、メインセールもあげずに迷わずエンジン走行しました。


真正面からの風を受けて、波をパンチングしてくのでせっかく水であらったSATOMI号はまたも潮だらけに。でっきも後ろまで船体を超えた海水が流れてきてびしょぬれ。

この日のセーリングは、セーリングを楽しむのではなく純然とした移動目的でした。まだまだ風が強くなる前といはいえ、それでも20ノットは出ているし、方向としては真正面に近い状態。その割にはまだまだ波は大きく育っていなかったので、5ノット平均のスピードで進んでいきました。




はい、見事に真正面から吹いてきます。パンチングはしているものの、並みの大きさは、大きいものでせいぜい1メートルぐらいだったので、頑丈なSATOMI号の船体ならへっちゃら。たま~にドスンと音がする程度で、波しぶきが船体の上を超えてもしっかりしたドッジャーに守られていたので、不快感は全くありませんでした。

ラブリオンの港。大型クルーズ船が2隻以外にも、入港を待つタンカーが周辺に数隻いました。


せっかくあらっても、すぐに潮まるけ


12時47分時点では、まだマクロ二ソス島の間だったので、波も小刻みでとがったものが押し寄せてきましたが、ヒールしたり大きく揺さぶられたりということは全くありませんでした。

1時半ごろになり、広い場所に来ると、少しづつ波が小さくなっていきました。


ちょっとこばらが空いてきたので午後2時ちょっと前におやつのメロン。ラブリオンの街で食料買い出しした時に買ったばかりで、しばらく置いておきたかったのですが、熟したのを買ってしまっていたようで、すでに船内にいい匂いが充満。我慢できず!

結局セールは一度も上げず、ひたすらエンジン走行して移動しました。

ドッジャーも洗ったんですけど~、結局潮をかぶりもとのもくあみ。おかげで全然ぬれずに済んでいますから、ありがたいもんです。

午後3時半近くになって本日の目的地、Megalo Petali島のVasiliko湾が見えてきました。キャタマラン2隻にモノハル2隻がアンカリングしていました。

でも十分まだ余裕があって、ぐるりと円を描くように移動して水深を確かめ、その中心にアンカーをうち3時42分、終了です。前にいるキャタマランのエリアは私たちにはちょっと浅すぎでした。
ここは南はオープンになっていますが、それ以外はぐるりと囲まれており、メルテミ特有の北西、北東からは全て守られています。すでにこの日次の日は島の反対側ではビュービュー吹き始めているのでこの場所はとっても守られているんです。それでも無風ではなく、海面に風が起こす波紋が見えますよね。風力発電が大活躍するので、こういう場所は大歓迎です。




ずっと本土にいたので、海があまりきれいではなく久々のターコイズブルーで透明度の高い場所に来れました。アンカーチェーンもかなり先まで見えますよ。海面が落ち着いていると海底までちゃんと見えます。水深は5メートルぐらい。

ビーチに面白い岩が。穴があいていますね。明日上陸したら見に行ってみようかな。

魚も沢山います!まだまだ稚魚かなと思うんですが、15㎝ぐらいのもいました。


夕食にステーキを焼いたんですが、筋の部分を細かく切って投げ入れると、集まってきました!中には軽くジャンプして、他の魚より先に食べようとしたものもいた!

多分2週間ぶりぐらいに、こういう島のアンカレッジに来たので、本当に心が安らぎます。潮の流れが変わったのか、夕方30分ぐらい風が弱まった時に、オープンシーサイドからのうねりが入ってきて、横揺れがありましたが、全然許容範囲。風が出るとうねりに対して縦向きになるので、全く気にならず、夜が更けるにつれてどんどん穏やかに。風は相変わらず吹いてましたが、アンカーが心配になるようなものではありませんでした。
あ、あれはイタリアに引っ越した時に乗ったフェリー、ファーストライナーと同じ会社のフェリーだ!(オレンジの方)。アテネに向かうフェリーの航路かな。

9月3日(金):今日は主人の62回目のお誕生日!それもあって、この日は移動したくなかったんですね。一日ゆっくり休憩です。ワクチン接種直後は何ともなかったんですが、数日後からなんとなく体がだるくなってきて、軽い風邪を引いたような感じが二人ともしていました。ジョンソン&ジョンソンのワクチンではよくあることのようです。それもあって、2日の夜は早寝をして、ぐっすり眠りました。

午前中はごろごろしていましたが、お昼過ぎてから風が少し弱くなったので、パドルボードを膨らませて上陸。これから数日移動が続くと思われるのでテンダーは下ろさないのです。電動のポンプを買ったのでパドルボードは毎回膨らせることにしました。以前は船体のバウに設置していましたが、結構風の抵抗を受けるのと、劣化が早まるので毎回縮めて船内保管に変えました。電動ポンプがあればものの数分で膨らむので簡単なのです。

前日の夕方にモノハル2隻が出ていき、一晩過ごしたのはキャタマラン2隻と私たちだけ。

向かい風だったので、行はちょっと一生懸命漕ぎましたが、思ったほど大変じゃなかったです。テンダーを手漕ぎするより断然楽だと思います。

砂浜ビーチで、誰もいません!

あっちの方に、なにやらトンネルみたいな穴の開いた岩が見えたんですよね。

すっかり廃墟となった家が数軒ありました。


石を積み上げて作った壁はしっかり残っていいますが天井が穴あきに。

本当にきれいな場所です。海の透明度も素晴らしく、比較的遠浅なのでまるで天然プールみたいでした。9月に入ってチャーターシーズンが終わったのか、それともここ数日の強風でここまでチャーターボートが来ないのか・・・普段はもっと混んでいるアンカレッジみたいなので、すごくラッキーです。

ここが陸側からみた岩のトンネル!SATOMI号が小っちゃく見える。



お散歩を終えてからひと泳ぎ。日中の気温は30度行かなくなっていて、それでも海水は暖かいのですが、海から上がり風に吹かれるとヒヤッとするんです。

帰りは陸側からの風の押されてまるでセーリングしているみたいでした。舵を取る程度にパドルを使いましたが、進むために漕ぐ必要は全くなく、あっという間にSATOMI号に戻りましたよ。

このブログが更新される4日はまた移動しております。北西北東からの強風なのに、北上するっていうのは変に思うかもしれませんが、外海と本土の間に横たわるエビア島(半島っていってもいいぐらい接近している場所もあるんですよね。本土と橋で結ばれているし。)の内側を航海していくと、島の影になって風もやわらぐし、真正面からの風ではないのでセーリングできるのです。そして北上の目的は・・・映画「ママ・ミア」の撮影現場となった島を見に行きたいから!という単純なものです。そしてその後は後ろからの風を受うけて、エーゲ海を南下していく予定です。9月に入って途端に暑さがやわらぎ、とても快適な季節となりました。そしてチャーターヨットに出会う確率もどんどん減っていくので、これからは変な心配もなく快適なセーリングを、やっとやっと楽しめるようになるかな。

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