皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!
4月26日(火)待ちに待った船底のコッパ―塗装が始まりました!5回重ね塗りするので、2日に分けて半分づつ塗装していただきましたよ。
イースター連休明けの火曜日26日、朝から気温がぐっと上がっていました。お昼ちょっと前の11時半過ぎ、SATOMI号の周りがなにやらにぎやかになってきました。梯子を下りてって見ると、ディミトリさん(角刈りのあんちゃん)ともう一人のギリシャ人スタッフの方がハンドローラで船底を塗装しています。この日はスタ―ボード側だけの塗装なので、ポート側にあるキッチン流しの排水周りには影響がなく、水は流してもいいよ、とのことでした。
二人だけかと思ったら、もう一人、パレスチナからの難民の方(彼は実はとても有名人でした。祖国パレスチナで反政府運動家だったので命が危なくなり亡命してきたそうで、テレビにも出たことがあるらしい。)も一緒でした。すごい3人がかりで塗ってくれています。しばらくすると、技術担当のボス、ヤニスさんもやってきて仕事ぶりを監督していました。さらに、斜め迎えのキャタマランの整備をしている人も見物に来ました。コッパ―塗装は費用がかかるので、あまりやる人がいないので、きっと珍しかったのでしょう。ギリシャでは人権費が安いので、毎年ハードスタンドに上げるたびにアンティハルを人を雇って塗り直してもそれほど費用がかからないんですね。それにかなりの数のヨットが夏の数カ月しか海に浮いてないので長期投資をする必要があまりないんだと思います。Tholosボートヤードでもコッパ―塗装は初めての経験でした。だからこそ、ボートヤードの方でもしっかりやりたくて、天気が本当に最高になる時期を待っていたのです。それに、SATOMI号の場合、防水塗料から塗り直してもらったので、予想以上の大仕事になりました。今年30歳になるSATOMI号は、一番下のオズモシスという防水塗料の部分がほとんど機能していなかったので、今回思い切ってコッパ―塗装にしなければ、しらないうちに船底の腐食などが進んでしまっていたことでしょう。防水からしっかり塗り直したので、次の10年も大丈夫だと思います。
ポート側は翌日塗るんですが、支えてに隠れていた部分は先に塗ってありました。次の日はここにまた支えをずらすわけですね。
午後3時ぐらいには、スターボード側の4回重ね塗りが終わっていました。船内の気温は軽く25度越え!暑かったわけだ。
この野良ネコちゃんは、ほぼSATOM号に住みついてる感じで、昼間デッキの上で日向ぼっこをし、私が出てくると一緒にくっついてきます。梯子を下りでいくと一緒にこの子も付いてくるんですけど、まとわりつくように降りてくるので可愛いけど危ない!
最近ずっと家でディナーをしていました。この日はキッチンが使えないかもしれないと思い、数日前に作っておいたチリ・コン・カルネを温めて直してディナー。オーストラリアにいた時はインスタントの粉末ソースがあったのですが、ギリシャに来てからはそれが入手できないので、パプリカ、チリ、クミン、などのスパイスを駆使して手作りしています。もう何回も作ったので、粉末ソースがなくても全然平気!
27日(水)は朝10時ぐらいから、作業開始となりました。コッパ―塗料は普通のペンキみたいに出来上がったものが缶に入っているんだとばかり思っていましたが、粉末と液体とに分かれていて調合するんでした!知らなかったなぁ。
1回目ではこんな風にまだまだムラムラ。
これからあと4回塗り重ねます。つまり全部で5回重ねとなります。最初「4回塗りでも十分だから、将来的に部分的に塗り重ねが必要になった時のために少し塗料を残しておいてはいかがですか?」と言われたのですが、主人は「いいえ、船内に残しておくぐらいなら全部船底に塗り付けておきたいので、5回重ねでお願いします。また必要になったらその時、必要な分を買い足しますから。」とお応えしました。実はTholosボートヤードでも初めての経験だったので、思った以上に大仕事になってしまったようで、当初の見積もりが安すぎたかもって思い始めているようなんですよ。だからちょっとでも作業量を減らしたいと思っているようです。
これまですでに合計1450ユーロを支払っていますが、これは11月から4月一杯までのハードスタンド上保管料とクレーン使用代程度です。追加請求金分が3500ユーロだったので、内容を聞きに行くと、これ以上追加請求はされないということで納得。つまり追加請求分は防水塗装にコッパ―塗装を施す全ての工程に対する作業代ということです。オランダ人夫妻に以前聞いたら、オランダとかドイツでやったら1万ユーロかかるよって言われたので、やはりお値打ち。技術担当者のヤニスさんが「次回やる時はもうちょっと見積もりを高くすると思う。」ってボヤいていたそうです。
そして5回全部塗り重ねるとこんな感じになります。まだ濡れているので、完全に乾くともう少し「コッパ―色」がくすんだ感じになりますけどね。
ポート側の船頭もきれいに塗られています。
プロペラにも、プロペラ用アンティハルを塗りました。穴が開いているように見えるのは、この後ここにアノードを付けます。アノードっていのは海水中の電流で船体が腐食されないようにするためのもの。痛みが激しかったのに、これを機に新しいものと付け替えることにしました。
目安として今日28日中に残りの細かい部分を終了して、明日金曜日29日にクレーンで海上に戻るのを予定しています。船底が完璧に乾いたら、デッキの水洗いをしたり陸に下ろしている上陸用テンダーをまたつり上げる作業がありますが、刻々と海上に戻る日が近づいているのでそんな作業も待ち遠しい感じ!
追記:ボートヤードの事務所で毎朝行われているモーニングティ(朝礼みたなもんです。ヤニスさんが美味しいコーヒーをふるまってくれて、ボートヤードに滞在してる人が自由に参加できます。)に、主人が今朝行って来たら、コッパ―コーティングが完全に乾くには暖かい時期でも最低3日はかかるとのことでした!月曜日が祝日なので海上に戻るのは、一番早くても来週の火曜日5月2日になっちゃいます。少なくとも日曜日30日までは船内から水を流せないという不便な毎日だ!でもしょうがないない。我慢我慢。せっかくのコッパ―塗装、完璧にしたいですから。
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