Let's Make a Card 手作りカードの世界　 : メインセール設置完了！ボートヤードともやっとお別れだ

皆さんこんにちは！Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ！

メインセールも無事設置できたので、本日5月6日、これからついにボートヤードから離れます。その模様はまた後日レポートしますが、まずは出発までの最終準備の様子から。

5月4日（水）：朝ごはん後、すぐに前にシーツなどの大物洗濯をしました。いよいよメインセールの設置です。まずはセールを収めるためのレイジージャックの取り付けから。これを取り付けるためには、マストの上に登る必要があります。一番上まで行かなくてもいいんですが、それでもこの日はちょっと風が強かったので、船体は岸に継がれていてもかなり揺れておりました。もう、何回も上がっているし、電動ウィンチで持ち上げているので私はボタンを押すだけ。念のため2つのラインで繋がれている主人です。

慣れた手つきで、あっという間にレイジージャック設置が完了。次はいよいよメインセールを設置します。

メインセールはずっと室内に保管していたので、これを船外まで運び出す必要があります。でもこれ、かなり重いんですよ。室内に運び入れた時は、重力で階段から滑り落とした感じだったのですが、持ち上げとなると一苦労。丁度いいことにリビング真上のハッチはメインセールをのっけるブームの真下。そこからウィンチで引っ張り上げることに。

はい、いとも簡単に引っ張り上げ成功。電動ウィンチだから私は指一本でボタンをブーっとしておしまい。楽だぁ～。前のヨットの時は全てマニュアルだったからね。こういう作業も時間がかかったし、何より翌日の筋肉痛が物凄かったです。

でも、一番大変なのはここからなのです。でっかいメインセール、たたまれて袋にはいっていましたが、それを船体の上に広げながら少しずつレイジージャックの中にアコーディオンみたいに交互に折りながら乗っけていくのですが、とにかくセールが重い。さらにブームを一番下まで下げても、背が低い私は背伸びしてやっと届く感じ。主人がセールを引っ張りあげなんとかたたむ間、端っこを抑える私ですが、重さと背伸びしている不安定感からどんどんセールが滑り落ちていき、きれいにアコーディオンにならないんですね。三角形だから下の方が一番大きいわけで、最初のバトンを入れる位置までレイジージャックにたたみいれるのに、多分2時間ぐらいかかってました。悪戦苦闘していたら、見かねたのか、前日カスタムについてきたイギリス人のブライアンさんがやってきて「大丈夫？手伝おうか？」と超ありがたい申し出をしてくれました。ブライアンさんは軽く180㎝ぐらいある方なので、手も長いから私なんかよりも全然役に立つのです。そうこうしているうちに、別のキャタマランのフランス人のフィリップさんも来てくれて（ブライアンさんのお友達）、手伝ってくれました。男で3人でやり始めたので、そこからはスイスイあっという間に作業が進み、1時間後ぐらいにはめでたく三角形の頂点部分まで収めることができました！ブライアンさんとフィリップさんがいなければ、きっと夕方近くまで奮闘していたと思います。

ランチも食べずに奮闘していて、時間をみたらなんと午後3時になっていた！とりあえずちょっとお茶とビスケットで休憩してから、リーフィングラインの設置にかかりました。休憩中、主人はずっと間違わずにリーフィングラインを付ける手順を考えていたよう。いざスートしたらスイスイできて、10分もしないうちに完成しました！これでメインセールの設置が完了です。

風が思ったよりも強くて、朝干していたお洗濯ものはとっくに乾いていましたが取り込む時に油断すると飛ばされそうになっていました。そしてこの野良ネコちゃん、懐きすぎで私が移動するたびにくっついてくるんのです。

このこ数日前に出産をしたようなんですね。お腹が大きくなっているのを知っていたのですが、急にお腹がへこんでたんです。で、前にSATOMI号が置いてあった辺りを見に行ったら、物置小屋のすぐ隣でミャーミャーなく声が聞こえました。10㎝あるかいかの産まれたてっぽい赤ちゃんが1匹いましたが、完全にこの子は育児放棄しているよう。可哀そうに、赤ちゃん猫はきっと次の日までは生きられないと思います。この子自体もきっとまだ子猫の年だと思うから、ちゃんと育てられないんでしょうね。妊娠しているってわかってたから、絶対連れていけないって思ってたのに、身軽になっちゃったこの子、ますます別れがたくなってしまいました。

さて、メインセール設置で物凄く疲れてしまったので、主人は夕食時までお昼寝。1時間半ぐらい寝てたかな。夜7時ちょっと前になって「元気が出てきたら夕食はでかけよう。」と言いだしました。翌日レンタカーを返してしまうので、キオスの街に行けるのもこれが最後となったのです。なのでお気に入りのイタリアンレストランに最後にもう一度行ってみたかったのです。昼間すごく活躍してくれたブライアンさんにお礼を兼ねて食事に誘いました。

ブライアンさんの彼女はオーストラリア人でいシドニーに住んでいて、あと2週間ぐらいでやってくるそうなんです。オーストラリア人ですが、ご両親がギリシャ人なのでギリシャ語が話せるそうで、ギリシャでのクルージングには通訳として大活躍してくれるそうです。彼女がシドニーに住んでいて、さらにブライアンさん自身も2週間前までオーストラリアに行ってたことから、とっても話が弾みました。

ウェイトレスさんもなぜかいきなり入ってきた！

まずは前菜としてマッシュルームとゴルゴンゾーラチーズ。

これはメインコースですがビーフタギリアータ。3人で分けるので前菜として丁度良かったです。ブライアンさんは本当にイージーゴーイングで、こだわりがあまりないとのことで私にオーダーを任せてくれました。

メインは、主人はチキンのグリル、ブライアンさんはステファードという煮込みビーフのギリシャ料理がお好きとうかがったので、それならこのパスタソースがお勧めですよ、というと「じゃそれにします。」となりました。

私はお決まりの、トリフとポルチーネマッシュルームのリゾット。もうこれ美味しすぎて毎回オーダーせずにはいられません。最後だから、おもきっり好きなものをオーダーしました。

おしゃべりが弾みすぎて、食事が終わったころには夜10時を回ってました。レストランから駐車場までの帰り道、街の中心にある公園を通りましたが、ライトアップされていてすごくきれいでした。閑散期に来た私たちが知らない、キオス島の一面が暖かくなるにつれてどんどん見えてきました。でももう、キオスともお別れだけど。

5月5日（木）：本当はこの日に出発しようと思っていたんですが、前日のメインセール設置に半日かかってしまったので出発は金曜日に伸ばしました。朝7時半ごろ、主人はレンタカー返却とポートポリスに出航のスタンプを押してもらいに街にでかけました。その間私は、最後のお洗濯をしておきました。主人が戻ってきたのは10時ちょっと前で、それから朝食。その後ヘッドセールのシートを取り付けます。ずっと潮ざらしで硬くなっていたヘッドセールのシート（ヘッドセールを引っ張りだすロープ）ですが、ボートヤードにいる間に洗濯機で洗ってみたんですね。そしたら新品みたいに柔らかくきれいになりました。これで取り扱いしやすくなると思います。

数日前に出産を終えたばかりの野良子ちゃん。まだまだ体力が消耗しているのか、SATOMI号で日向ぼっこしながら熟睡していました。すごく懐いてくれているので、最後の最後まで、このまま連れて行ってしまおうか！って悩んだのですが、今後トルコに行くかもしれないし、今の時点で予防接種もマイクロチップも去勢もされていない野良ネコちゃんが船にいるのは、かなり面倒な状態。泣く泣く諦めました。SATOMI号に遊びに来れるのもこれが最後だから、ゆっくり寝かせてあげることに。

メインセールが付いたのでいつでも出発できるのですが・・・・以前からよく問題が起こるバウのトイレ、ここにきてまた調子が悪くなっていました。

流すのは問題ないのですが、海水をくみ上げなくなっていたんですね。本当にこのトイレは以前からトラブル続きで、海水が入り込みすぎたり、くみ上げできなくなったりを繰り返しています。今回もバルブがおかしかったようですが、それ自体昨年末に直したばかり。主人がバルブを組み立て直したら直ったそうですが、念のため予備を用意しておいた方がいいなぁって言っていました。