2021年2月17日水曜日

偽物にご注意!日本の中古クラフト製品販売サイトにも出現しています

letsmakeacard手作りカードの世界

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!



ずっと前にも「スタンピン・アップ」の偽物が出回っていることをお知らせしましたが、またしても見つけてしまった!しかも日本の中古クラフト製品販売サイトにも出現しているようなんです。店頭の60-80%OFFって書いていますが、そもそも偽物だからこの表記も「詐欺」ですよね。本物の割引き価格のふりをしています。


ブランド品でもありますよねぇ。偽物。残念ながらスタンプやダイセットにもあるんですよね。

偽物にも2種類あって、本物のデザインをそっくり真似るだけではなく本物と偽って販売されているもの・・・これ一番悪質です。もう1つはデザインだけを盗んで材質を安価なもので作り替えて、おそらくサイズももともとのものと違っていたりするんですが、それを何気に販売しているもの。このタイプではどこのメーカーとは明示していないので、もともとのデザインを知っている人が見れば「これ偽物!」ってわかるんですが、そうでないとそういうデザインをこのメーカーが作ったんだ!って思って買ってしまう人が出るわけです。
上の写真がいい例ですね。どこのメーカーとは表示されていないけど、ケースのデザインからスタンピン・アップ製っぽくしています。で、ここがあざとい所なんですが、本物のスタンピン・アップ製のは、このスタンプセットにはコーディネートしたダイはなかったんですね。パンチとコーディネートしていたセットだったんです。なのでデザイン盗作してそれに手を加えてあたかも自社製品のようにして販売しているわけですね。訂正です!本物もコーディネートしたダイがありました!ですが、これは偽物です。なぜかというとケースに製品名表示とバーコードがないですね。

しかも、ケースをスタンピン・アップ風にすることによって、スタンピン・アップを知っている人の注意を引こうとしています。全く知らずに購入しちゃった人は完璧な「被害者」。でも、スタンピン・アップ風だって知っていて「本物より安いし。」ということで購入する人は・・・被害者ではなく加害者、事実上犯罪に加担していることになっちゃうって、知っていました?!偽物と知りつつ購入すると、それが著作権侵害になっているのです。盗品とわかっていて購入すると犯罪になるのと同じ。あくまでも正規ルート(デモンストレーターから直接)でないとだめなのです。(リタイヤ製品に関してはこの通りではありませんが。)

下の写真は、別のタイプの「著作権侵害」及び「詐欺」っぽい部分が含まれています。製品自体はバルーンダイの大小セットで、特にスタンピン・アップ製をほのめかすものではないのですが一緒に掲載されている写真が問題なのです。作品写真の少なくとも2つはスタンピン・アップのバルーンのダイセットを使った作品の写真。きっとピントレストとかから勝手に拝借してきたんでしょう。まるでこのダイセットを使って作ったものみたいに思わせていますよね・・・詐欺です。私が自分の作品写真にウォーターマークを付けているのは、こんな風に勝手に拝借されるのを防ぐため。それでも巧妙な手口だと、イギリスのNo.1デモンストレーター、サム・ハモンドさんのプロジェクト写真を、ウォーターマークまで功名に細工して使われていたっていう例もありました。サムさん、超ド級に怒っておられました。当然!だって、彼女の作品だって認識する人は沢山いるから、それと一緒に掲載されている製品だったら、スタンピン・アップのものだって誤解する人もいるかもしれません。


これら偽物が横行しているのは、Ali〇〇〇〇とかWi〇〇っていう、偽物横行で有名なオンラインショップサイトですね。あまりにも有名なので、偽物と知っていて購入する人も少なくないと思います。

さらに、一週間ほど前、ええ!と目を疑ったことがありました。残念ながらスクリーンショットを残していなかったんですが、AliなんとかとかWiなんとか以外の、いかにも普通のクラフトネットショップみたいなのの動画広告で最後の方にチラッと出ていたのが、このペインテッド・ポッピースタンプセットの偽物。

これは本物ですよ。本物はクリングラバースタンプでコーディネートしているダイセットはペインテッドラベルです。
Stampin'Up! Painted Poppies  by Sailing Stamper Satomi Wellard

ですが、偽物物はスタンプがクリアスタンプ。このクリアスタンプって書いてあるのも注意が必要。見かけがクリアだからそう呼ばれていますが、だからといって全部が全部フォトポリマー製じゃないんです。安価な偽物はまず間違いなくシリコン製やアクリル製です。触ってみたらすぐわかります。異様にぐにゃっとしているか、異様に硬いか。水溶性インクが付きにくく、弾くのでフォトポリマー製スタンプほどちゃんとスタンプできません。

さらに、「バンドル」になっているダイが、なんとこのポッピー・モーメンツダイセット「みたいな」ダイセットでした!!!!この時点で、超偽物ってわかるんですが、初めて見る人にはわからないですね。
Stampin'Up! Painted Poppies  by Sailing Stamper Satomi Wellard

残念なことに、こういう偽物安価品を海外から購入して、日本の中古クラフト製品販売サイトで転売している人がいるってことです。しかも「スタンピン・アップ」と表示している非常に悪質な販売者も結構いるようです。

このポッピーのダイセットを見た時、デザインは元より一目で偽物だってわかった理由は、ダイが全部繋がっていた事。

メーカーによっては、ダイがそれぞれ細い線でつながっていて、使う時に自分でペンチなんかで切り離して使うものが結構あるので、繋がっているダイが全部偽物っていことじゃありませんよ。ただ、スタンピン・アップ製は最初からちゃんと切り離されています。しかもダイの材質がしっかりしているので、これと同じ材質がいくら細いラインといえども繋がれているのを自分でカットするのは結構大変じゃないかなって思います。

それでふっと思い出しのたのは、一年ほど前に、知らない方からお問い合わせがあったことです。「デモンストレーターさんは繋がっているダイをどうやって上手にカットされているんですか?」という内容。

正直????何のことを言われているのかわかりませんでした。他メーカーのダイセットで繋がっているものがあるのは知っていたので、「私はスタンピン・アップ製のものしか使ったことがないのでわかりません。」とご返信いたしました。すると「スタンピン・アップのものは繋がっていないんですか?」とのこと。なんだか行違った感じのやり取りになったなぁって思ったまま終わったんですけど・・・今思い返せば、もしかしたら、この方、スタンピン・アップ正規サイトではない日本のサイトから「スタンピン・アップ製品」と思い込んで買ってしまった人だったのかもしれません。だって、他メーカーの製品と知りつつあえて、デモンストレーターだった私に質問するって不思議じゃないですか?

スタンピン・アップのダイが繋がって販売されているって思っていたからこそ、「デモンストレーターだから何か特殊な技術があって綺麗に繋がり部分をカットすることができる」と思って質問されたんだなあって解釈すると、質問の意味がしっくりするのは、私だけでしょうか?!

日本ではもう買えなくなってしまったスタンピン・アップ製品。勿論、中古サイトで販売されているものが全部偽物ではありません。でも偽物も混ざっているということも知っておく必要があると思います。

本物じゃないと知りつつ、安いしもう買えないからって偽物に手を出したくなる気持ち、わからないでもないんですが・・・だけど所詮偽物は偽物(しかも犯罪に加担しているわけですね。)サイズが違ったり、素材が違ったり、デザインも全部が全部一緒じゃないわけで・・・・つまりスタンピン・アップ製品の代用にはならないと思うんですね。それなら似たようなデザインの他メーカーでちゃんとした正規ルートから新品を買う方が絶対いいと思うんですけど。

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