エーゲ海クルージングもカウントダウンだから粘りに粘った！

皆さんこんにちは！Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ！

9月19日、2日間滞在したアンカレッジを離れヘラクリオンの街の向かいにある無人島Diaに向かいました。エーゲ海を航海するのもあと2回だから微風でも粘ってセール走行しましたよ。

18日の夜はサーモンをバジルペーストとお醤油、みりんでマリネしたものを焼いてみました。つけておくだけであとは焼くだけなのに、美味しくできるのがいい。スィートコーンはマリーナ出発前日、買い出しに行ったLidl（ドイツ系ディスカウントスーパー）ですでに茹でてあるものが真空パックになっているものを買ってきました。温めるだけでいいので、船上での料理にはぴったり。ゴミも最小で済むしね。

クレタ島ブランドの白ワインと共に。

夕方まで小型観光船が来てましたが、7時頃に戻っていきました。

9月19日（月）：朝は8時15分に出発しました。朝ごはんは途中で食べるので、取り合えず起きたらすぐ出発なのです。日曜日の朝には私達より先にいた3隻のヨットは全て出ていきました。代わりに午後から、後方に見えるヨットが1隻はいってきていました。二日間ほんとうに穏やかな夜を過ごすことができ、とっても快適だった。

早速ヘッドセールも上げてセール走行開始。メインセール上げるは久しぶりだなぁ。

あれがElountaの街。毎晩夜9時ぐらいになると花火が上がって、とてもきれいでした。食事に行った日は上がらなかったから、土日の夜だけかな。しかも土曜日は岸から音楽が結構聞こえてきてちょっぴりうるさかった。

3ノットならまあまあかな。

スピナロンガ、その昔ハンセン病患者を隔離していた病院跡です。

スピナロンガを超えると湾の外に近くなります。ここでヘッドセールがバタバタし始めた。

午前9時、風はほとんどなくなりヘッドセールをしまってエンジン走行に切り替え。

その30分後、島の端っこをぐるりと回る場所に来たら、途端にビュービュー20ノットを超える風が吹いていました。最初にクレタに着いた日、ここを通過した時も30ノット越えの突風が吹いてました。さらに波が前からなので、バンバンパンチングしてバウを超えるしぶきがすごかった。ドッジャーのジッパーしめておいて良かった。

このあたりはいつも風が強いんでしょうね。風力発電機がたってました。

波も混乱していて、あっちこっちから押し寄せてきました。島からちょっと離れてみます。

午前10時、なんか黒い雲がポート側にありました。雨雲かな。付いてくると嫌だなぁ。

反対側はいいお天気で、クレタ島がくっきり見えます。ちょっと島から離れたので、波が気持ち収まってきた感じ。

この時点で、エンジンを止めてもらいました。主人は「まともなスピードが出るほど風が強くないよ。」と言って渋っていたのですが、進行方向をちょこっと調整して60度に近い方向にしたらなんとかセール走行できそうでした。いつもの私なら早く目的地に着きたいから6ノットのスピードを保ちたいって思うんですが、エーゲ海をクルージングできるのは、この日を入れてあと2回しかないので、できるだけセールで走りたかったのです。風が8ノット程度しかないから、スピードも3ノット以下だったりするんですが全然平気。予報では午後2時ぐらいには風が15ノットぐらいになるので、それから挽回できるはず。目的地のアンカレッジは暗くなってから入港しても安全な場所らしいので、それまでには十分時間があるし、午後2時頃になっても風が強くなってこなければ、その時点でエンジンを付けても大丈夫だと思う、と主人を説得。

12時半、気になっていた雲は私達とは反対側に進んで、クレタ島の方に流れていきました。良かった。スコールとかなると突然風が強くなるからね。

12時48分、このあたりからなんとなく風が出てきたのを感じました。ずっと2・5ノット～3ノット程度ののろのろ走行で粘ってきましたが、いよいよ風も北に変って来たみたい。これを待っていたのですよ。

12時51分、ちょっとづつ風が強くなってきて、5ノット台のスピードになってきました。これこれ、これを待っていたのだぁ～。

午後1時半はまだこのあたり。でもスピードが上がってきたので先が見えてきた。このままの調子ならエンジン走行しないで最後までセール走行でいけるかも。

さらに、コンスタントに10ノット以上の風になってきました！天気予報では午後2時が一番強くなるはずなので、それに向かってこれからどんどんスピードアップできそう！

でも波はほとんどないし、変なウネリもないから滑るようにセール走行していました。すっごく気持ちいいタイプのセーリングです。エーゲ海はちょっとした風ですぐに間隔の短い三角波が立ちやすいので、風がまあまあなのに海が穏やかっていうことは、これまであまりありませんでした。この日を除いたら、あと一回しかエーゲ海域を走る機会がないので、終わりを飾るのにふさわしいセーリングです。

午後2時近くになりコンスタントに12ノット以上の風となりました。天気予報バッチリだ！2時が一番強くなる予報でしたが、15ノット程度までなので丁度いい強さなのです。

6ノット台のスピードを保てるようになりました。

午後2時20分あたり、ちょっとヒールするようになりましたが、波がないのでとても快適。

スピードも7ノット台になってきました。この調子だとあと1時間半ぐらいで到着するかな。角度もいい感じです。

予報どおり、13ノット～15ノットあたりまで吹くようになってきました。一番いい具合の強さ。

その頃、遠方に目的地の島Diaが見えてきました。

地図上だと青丸の位置。

キャプテン・ロブはまたこの位置で一人もの想いにふけっている？

Dia島は無人島ですが、納得。緑がないハゲ岩ばかり。

午後3時26分、アンカレッジが見えてきたので、ここでメインセールを下ろし始めます。ジグザグにきれいにたたんでレイジージャックに収めているので、少し下ろしては止めて、を繰り返すのでメインセールを下ろすのには20分はかかります。

午後4時5分、アンカー下ろして今夜のお宿に到着。ここには最低でも火曜日一杯まで滞在する予定です。

Diaには３つのアンカレッジがあるのですが、私達がいる湾が一番メルティミから守られているんですね。湾の広さもいい感じだしウネリの影響もほとんどない場所です。ヘラクリオンからも近いので、そこからのデイセーリングツアーのヨットが来たりするそうですが、それらは一番西の湾に行くことが多いそう。私達がいる湾にはめったにヨットが来ないそうです。風光明媚ではないからでしょうか？景色より安全に快適に夜を過ごせる場所の方がいいので、ここにしました。

あれがヘラクリオンの街。

今週木曜日あたりにクレタ島を離れる予定ですが、毎日予報が少しづつ変わるのでそれに合わせてタイミングを計って移動となります。本日20日は向かい風になってしまうので、移動しません。次は、ドライブ旅行で行ったゾルバのビーチがある半島の反対側のアンカレッジが目的地です。それがクレタ島最後のアンカレッジとなり、エーゲ海域セーリングの最後のレグとなるのです。最後も今回みたいにいいセーリングができるといいなぁ。

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