日本ではあり得ない！身元確認なしで治療を受けられちゃうギリシャ

皆さんこんにちは！Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ！

10月7日（金）2週間ぶりにやっと指の抜糸が済みました！今回はやってもらえなかったら自分でやっちゃおうと思っていたぐらいなので、ついにOKになり安心しました。それにしてもギリシャのメディカルセンターは本当にお気楽だな。受付とか一切なし、支払いもなしです。私が受診した記録はどこにも残っていません。

カラマタのメディカルセンターは毎日やっていて、規模もとても大きいんですよ。日本でもまあまあのサイズの病院という感じなんです。入口を入ると、受付らしきカウンターはあるんですが、そこは「案内所」で、センター内のどこに何があるか、とかどこに行けばいいかを案内してくれるだけで、日本みたいに保険証を出して受診の受付をするわけではないんですよね。どうもそういう場所自体がなさそう。

初めてカラマタのメディカルセンターに行った時は午後3時ちょっと前で、とても空いていました。建物の中に入って行くと、看護師さんらしき女性が2名いて、その方に指を見せて「キサラ島で24日に縫ってもらいました。」と言うと、入り口入ってすぐ左の部屋に通されました。そこは処置室という感じで、ベッドが何個か並んでいる部屋でした。そこで消毒をしてもらいましたが、まだ傷が開いてしまうので数日後に再度来るように言われました。

その後結局2回もどったんですよね。2回目の時、処置室で名前を聞かれ、ノートに何か書き込んでいましたが、身分証明書みたいなものを見せろ、とは言われませんでした。2回目の時は、看護師さんがドクターがいる部屋に連れて行ってくれて、ドクターに指の状態を見せて、抜糸できるかどうか聞いていたみたい。で、受付してないから当然私のカルテがあるわけではなく、ドクターもいきなり看護師さんに何か言われて私の指を診たわけです。その時だって何か他の事をしている間にちらっと見たって感じ。

そして、3回目が7日でした。着いたのは11時ちょっと前ぐらいで、結構混んでいました。いつもいっていた処置室の前に行くと、ドアの前の椅子に数名が座っていたので、先客がいるんだなとわかりました。外には看護師さんらしき人がいなかったので、ドアを開けると中から看護師さんが出てきたので、指を見せて24日に縫いました、と言うと「ここで待ってて」と（多分、ギリシャ語だったから、想像。）言われました。30分ぐらい待ったかな。その間、もう二人新たに患者さんが来たんですが、みんな自分より先に来た人がわかるので、横入りとかはなく、ちゃんと待っているいるんですよね。

そうこうしているうちに、看護師さんが出てきて、私の前にいたおばあさんを部屋に入れました。その時、私とその後に来た二人の患者さんを見て「次はあなたね。」と言ったようでした。その後一人中から患者さんが出てきたら、私が呼ばれました。これ銀行ＡＴＭで並んでいる時も思ったんですが、ギリシャの方はみなさんちゃんと順番を待つんですよ。一見並んでいるようには見えないんですが、自分が来た時にすでにいた人がわかっているから、なんとなく自分の順番はわかる、つまりあの人より先には行けないなっていう感じで、みなさんじっと待つんですね。ちゃんと並んでなければ、横入りする人がいそうなもんですが、今までそういう人を見たことがありません。それに多分そういうことがあったら、キット周りの人が注意するんでしょう。本当にギリシャの人って正直だなって感心します。だからヨーロッパでも犯罪率がとても低い安全な国なのかもしれません。

処置室に呼ばれて主人も一緒に入ってきました。この時名前を聞かれて、ノートに書きこんでいました。この日の看護師さんはあまり英語ができないみたいで、名前のスペルを言っても時間がかかりそうだったので、レジデントカードを見せると「あ、これなら簡単。」みたいな感じでささっとノートに記入していました。私達がギリシャ語ができないのは明らかだから、外国人だということは明白です。もしかしたら不法滞在の外国人かもしれないのに、身元確認もなしで、国民用の無料メディカルセンターで診察しちゃうなんて、本当に驚き！日本では絶対あり得ないですよね。オーストラリアでもあり得ません。ま、怪我みたいな長引かないものは、わざわざ記録に残しておく手間が面倒なのかしら。入院しなきゃ、とか手術しなきゃ、という重大なことだったら、手続きがあるのかな。

いずれにしても、レジデントビザを持っているとはいえ外国人の私たちまで無料でみてもらえるのはありがたいです。ビザを持っているかどうか確認してないから、結局誰でもウェルカムっていうことですよね。もしも、私達がボートに乗って不法入国した難民だったとしても、こうやって一旦居ついてしまえば無料で医療も受けられちゃいますね。それを知ってるかどうかはわかりませんが、10月7日のテレビニュースで、アフガニスタンからのボート難民が遭難してキサラ島（つい2週間前までいた場所！）付近で助けられた、と言っていました。カラマタのエリアではとっても穏やかな数日だったのですが、エーゲ海では35ノットの強風が吹き荒れていたんですよ。波もものすごく大きくなっていて、絶対こういう時は海に出ちゃいけないっていう天気でした。その中を難民船はトルコからギリシャに向かっていたわけです。かなりの人数の方が亡くなったようです。

と、話しがそれましたが、指を見せると、抜糸してもらえるようで奥のベッドに移動して、横たわるように言われました。5分ぐらいだったかな。糸を引っ張っている時痛かったので「痛い！」って言っちゃいました。

抜糸が終わったあと。傷口はかさぶたみたいになっていて、いずれ皮がめくれてるのかな、という感じです。抜糸は終わりましたが、しばらく消毒を続けて、水仕事やシャワーの時は手袋をしようと思います。

メディカルセンターの後、買い物に行きました。冷蔵庫が直っているので、また料理ができます。野菜を主に買ってきたのですが、クレタ島を出る時にお隣さんにいただいたチキンが冷凍庫で場所を取っていたので、主人が「コカ・ビン」（COQ AU VIN）を作る！と言ってくれました。

チキンのワイン煮込みです。トマトソースベースで、野菜もタップリ、カラマタオリーブも入れてとても美味しいのです。沢山できるので、セーリングした後のディナーにもってこい。

午後からスタートして、午後3時にはこんなに美味しそうに煮込まれました。今晩のディナーと明日（8日）のディナーはこれで決まり。あまったら冷凍しておきます。煮込み系は作り置きにピッタリ！

ということで、8日は朝起きたらすぐに出発！下見をしていおいたMethoniの港を目指します。

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