2023年1月13日金曜日

この店舗に限ったことなのか業界全体的なサービス低下なのか

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!







日本といえば、そのカスタマーサービスの質の高さが世界に知られていますが、大手チェーン店で「これって・・・?」と不思議になったことがありました。販売業界全体の質が下がっているのか、そのチェーン店のその店舗に限った限定できごとだったのか、最近の日本を知らない私にはとても違和感を感じました。

実家滞在中なので、普段使っていない枕なわけです。最初のうちは大丈夫だったのですが、1週間、2週間とたつうちにどうも枕が合わないみたいで、首が凝ったり、腰が痛くなったりしてきたんですね。それで自分用枕を買いに行くことにしました。向かった先は家具系と言えば今やお馴染みの「二〇リ」さん。

二十種類ぐらいの違う枕がずら~と並んでいて、気分は上げ上げでした。枕コーナーと低反発マットレスが同じコーナーにあり、それぞれ簡易ベットみたいなお試しコーナーがありました。実際に使う前に枕を選べるって、とっても便利!主人と二人、見本がある限りの枕を10種類ぐらい試してみました。その中で私が一番気に入ったのが、低反発プレミアフィット、というもので、これまで使ったことがある枕の中では一番といっていいほど、気持ちがいいものでした。その分お値段もよくて、税込み7120円となっていました。ちょっと予算オーバーだなぁと思いつつ、他のも何回も試したんですがやはりどうしても気に入ってしまい、それに決めました。最初は実家に置いていくつもりだったんですが、あまりに気持ちがよかったので、ギリシャまで持って帰ることにしたぐらい!

で、実際の商品はどこに置いてあるのかな、と思って見まわすと、陳列棚の一番下に並べられていたのは、見本とお値段が違うんです。棚の方は6990円となっていました。で、ベットの上に置かれていた見本と、陳列棚の一番上の「見本置き場」に置いてあった枕は値段が7120円、両方とも税込み金額なのです。さらに見本と商品を照らし合わせるナンバーが、違うんですよね。しかも2つの見本同士も違うし、陳列だなの商品とも違う・・・・???

え?どういうこと?と思い、ちょうど商品を補充しに来た店員さんに「すいませ~ん。この見本の枕は、実際はどれですか?どうも番号が違うし、値段も違うようなんですが。」と聞きました。店員さんは、サンプルと、陳列棚一番下に並んでいたプレミアフィットネス枕(サンプルの枕も同じような名前だった)を見比べ、さらにスマホでスキャンをして商品の詳細を調べました。
すると驚きの答えが!サンプルで出していた枕に関して「あ~これは、すでに製造中止になってる製品ですので、お取り寄せも受付られない商品です。」え・・・・・?で、その後、私の質問に答えたことで、終了と思ったようでまた作業に戻ろうとしていたんですね。で、「じゃ、この一番下の枕の見本はどれですか?」と聞くと「あ、こちらの見本はありませんね。」でまた会話が終わったんです。「あの~結構いいお値段なので、これを試したいんですが、製造中止になっているサンプルを試しても意味がないですよね。」と言うと「はい、そうですね。」でまた会話が終わったんです。

この時点で、オーストラリアでの販売業界経験者のウェラードは目が点状態でした。私のセクションのスタッフがこんな受け答えをするなんて、ありえなぁ~い!!!しかも、日本だよぉ~!!オーストラリアでもこういう店員さん、あまりいないよぉ~、今時。(カスタマーサービスという概念がなかった20数年ぐらい前は結構普通でしたが、さすがにオーストラリアでも今はもっと意識が高い!)

で、「枕試したいんですけど。」というと、別のスタッフに確認します、とどこかに消えてきました。しばらくして別のスタッフの方と一緒にやってきて「サンプルは家具売り場にあるのかしら?」など内輪の会話をしていました。で、この時点でも販売中止のサンプルを大至急撤去する、という概念はないみたいでした。

「あの~これだけの値段なんで、是非試したいんですけど。」と言うと、今度は「では上の者に確認しますので。」といってどこかに消えていったんです。

正直、売り場にサンプルが一個も出ておらず、しかも出していたサンプル2個がすでに販売終了になっているものだったので、販売業界の常識から考えると、大至急古いサンプル撤去、その値段や名前を書いた大きなサインも撤去、そして箱に入っている新品を一個取り出して「こちらをサンプルとしてお使いください。」となると思うんですよね。ま、対応されたスタッフさんがパートの方(30代半ばぐらいの女性二人でした。)で、そういう権限がなかったのかもしれませんが、「あの~古いサンプル撤去した方がよくないですか?」と言ってから、かなり時間がかかってから撤去されていました。

待つこと、おそらく20分ぐらい。もう正直、この場を立ち去ろうと思ったし、同じチェーン店の別店舗にサンプルがあればそちらに行こうかな?と思ったのですが、その確認をお願いするとまた待たされる気がしたので、じっと我慢の子で待ちました。それにしても、サンプルがなくて目の前のお客さんが買う気満々で「試したい。」と言ってるわけで、仮にここで販売成立とならなくても、サンプルがないので商品を1個、犠牲にすることにはわかりないと思うんですが、それを「上の者」に確認しないといけない、しかもそんなことに物凄い時間をかける(20分って少な目にみて、です。最初に製造中止の製品でオーダーもできません、という回答をいただいてからだったらゆうに30分はたっていたと思います。)って、いったい、どういうカスタマーサービスの基準なんでしょうか。

私自身が販売業界のセクションマネージャーだった時、常に売り場を巡回していたし、こういったスタッフからの問い合わせに答えるため、各セクションマネージャーが時間交代で、「デューティーマネージャー」というのをやっていました。デューティーマネージャーというのは担当時間内は、その人が全売り場の責任者の代理となり、顧客からの値引き交渉や、クレーム対応、返品返金業務などの承認を一手に引き受けていたんですね。だからデューティーマネージャーの担当時間は、物凄く忙しくて各フロアーを行ったり来たり、常に売り場巡回しておりました。その当時でも、もし同じような事が売り場で発生したら、その程度ことは売り場スタッフの一存で、商品を箱から出して「こちらをお試しください。」とやっていたと思います。マネージャーには事後報告で十分。こんなに待たせて居たら、お客さんを逃す確率の方が高いです。当時の職場では売り場スタッフはお給料に加えて、販売金額に対するコミッションも付いたので、みなさんハングリーで、販売チャンスを逃すことは絶対ありませんでした。そしてこの話は今から20年以上前のオーストラリアでの常識。

長いこと、日本を離れている私の中の日本は、販売業界のスタッフの質の高さは世界一っていう認識です。だから枕売り場で体験したことは、とっても衝撃的でした。これって、この店舗のこの売り場スタッフに限った非常にまれなことなのかしら?でも、少なくともすぐに回答が来なかったところを考えるとそのセクションの上司もそういう判断が瞬時にできない人なのか、はたまた、不在ですぐに連絡がつかない上司だったのか・・・。

それとも、これが一番ショックですが、全体的な販売業界のサービスの質の低下ということなんでしょうか?帰国しても、あまり買い物が好きじゃないので、今日まで長いこと、日本の販売業界の現状を体験する機会がとても少なかったのです。

いったいこの体験は、現在の日本のカスタマーサービスでは「あるある」レベルなのか、それともこの店舗の売り場に限った非常に「レア」なことだったのか、みなさんはどう思いますか?ちなみに、じっと我慢の子で待った結果、最終的に「こちらの商品をお試しください。」と箱から1個出してくれたので、無事お試し終了。製造終了商品の方が気持ち、柔らかさが丁度良かったのですが、それでも十分気持ち良かったので、無事お買い上げしましたよ。

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8 件のコメント:

  1. 日本企業は、アメリカのシステムをコピーします。
    しかし、本質を理解しないんです。

    年俸制の企業、evaluation system が未熟なので、著しい業績を挙げても、年俸の著しい増加は無い。

    販売店の場合、管理をdigitiseして効率化してるので、在庫切れ、生産中止品は、反映されるが、その先の入れ換え・撤去という人的作業を重要視してない。

    AI化して、AIが、人的作業を命令するようになる日が来るでしょう。

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    1. コメントありがとうございます。そうなんですね。おっしゃる通り、人的作業がとても未熟で、このままではそれもAIに任せた方が信頼性が高いかもしれませんね。そうなると人間の勤め先はどのどん無くなってしましますね。

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  2. 難しい話はわかりませんが、私が普段から肌で感じていることを…。
    日本に住んでいて生活圏内に複数軒のニトリがあるのであちこちよく使いますが、最初に声をかけたスタッフの対応はその人の性質だと思います。
    どんな店にも少なからず「気の利かない人」というのがいて「おいおい、それだけ?」という受け答えしかしない人(というか、能力というより性質的にそういう対応しか出来ない人、自分でその場で出来る最善の対応を考えない人)。
    あとはチェーン店といえども店舗によりサービスや人材の質には大きな差があると感じています。
    店長クラスの人の人柄や考え方などがその店舗の文化を作り出しているというか、ダメな店はとことんダメだけど、ここはあっちと同じチェーンなの?とびっくりするくらい客のために動いてくれる店舗(動いてくれるスタッフがいる店舗)もあります。
    チェーン店そのもののシステム的に商品の管理方法や入荷に関して痒いところに手が届いていない点は同じだとしても、言葉を尽くして「こういう事情なので申し訳ございません」と客に説明をするか、「しょうがないじゃん、そういう風になってるんだから(嫌なら他で買えば?)」という開き直った態度であしらわれるかで印象は随分違いますよね。
    最近は大丈夫な店とダメダメな店が二極化してきているように思います。

    ちなみにコンビニなどでは外国人店員さんの方が丁寧で親切な接客をする方が多いです。
    逆に日本人の店員さんには、たまにまるでやる気がない人がいて不快になる事があります。
    直接被害に遭うと(時間を奪われるとか)腹が立ちますが、一歩引いていろいろ見比べてみると面白かったりします。

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    1. コメントありがとうございます。そうなんですね。同じチェーン店でも店の間で違いがるというのが面白いですね。そういうのは売り上げにも反映されているでしょうに。同じエリアに数軒同じ店があることもあるので、一度ダメな体験をした人は別店舗に移動しますよね。今回の出来事は、コスト削減でスタッフをカスタマーサービスには使用しないのであればこそ、商品の入れ替え部分を強化して廃盤製品を店頭に残さない事を作業標準にして徹底していれば済むかな、と思いました。

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  3. ヨットコミュからきました。
    最近の日本ではあるあるですね。人間の質が下がっていて、現場スタッフレベルは考える力がありません。お客様が何を求めているか察する「傾聴力」がないのです。
    しかし、自分サイドの空気を読む力には長けています。
    もしかしたら最初のスタッフは「面倒くせーなー、ないんだから納得して早く帰れよ!」と思っているかもしれませんね。
    理詰めで答えを求めると「クレーマー」扱いされるのが席の山。
    ニト◯などの量販店で買わずに、百貨店に行かれた方が上級の接客受けられますよ。

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    1. フミオさん、コメントありがとうございます。なるほど、今の日本では「あるある」でしたか・・・残念ですがちょっとそんな感じがしていました。接客の質は求めていないんですが、量販店だからこそ、接客しなくていいようにサンプルを出しておいてお客が自分でサンプルを試し商品質問をすることなく、セルフで買いたいものを選べるようにしていたようですが、肝心のサンプルが売ってないものをを出していて、実際に売っているもののサンプルはなかった、というのが失敗だったと思います。その辺りは商品管理体制が甘いのか、標準作業化されていなかったのか・・・自動車メーカーで働いていたので、すぐにそういう点に目が行ってしまいます。

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    2. 日本人って意見言わないし、文句も言わない。
      我慢するのが美徳とされる事が常識で、この民族性を逆手に取った低サービスは多いですね。
      例えば、コスコは必ずと言っていいほど、サンプルが出ていますし、購入後気に入らなければ、100%リファンドできます。しかし、ちょっと昔の日本では、返品交換する場合、レシートがあったとしても、始末書レベルの理由書がないと受けれれてもらいませんでした。
      しかし、ホームセンターの中にはゴム手袋片方だけでも売ってくれるお店もあります。
      人と違った意見を言うと「キチ*イ苦情マニア」扱いされる日本社会には辟易しています。
      クレームこそビジネスチャンスなんじゃないでしょうかね?

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    3. 本当に「クレーム」をする側もされる側もやり方が下手ですね。そもそもクレームという和製英語が本質を誤解しています。英語のクレームは当然権利を求める、という事て文句という意味はありません。NOと言われるのを異様に恐れる日本人気質からクレームに対しても敏感過ぎますね。子供の頃から自分の意見を理路整然と相手に伝える訓練を受けてないから、だと思います。建設的指摘はおっしゃる通りビジネスチャンスですね。

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