2023年4月24日月曜日

すぐに違いがわかる新エンジン!火曜日までに10時間は結構大変だ

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!





23日(日)クレオパトラマリーナを後にしてヴォニッツアへ向かいました。夕方、お世話になった大家さんのべリサリウスさんに会うためです。火曜日までにエンジン使用時間を10時間にしないといけないのですが、以前よりも簡単にスピードが出ちゃうからあっと言う間に着いちゃう。近場ウロウロで10時間は結構大変です。


23日は朝ゆっくりして10時50分に出発しました。バイバイ、クレオパトラマリーナ!多分もう来ないと思う。数年前と比べてバース代が物凄く値上がりしていたし、ウェットバースの方の駐車場はバースに係留している人しか敷地内にいれてくれなかったり、その上一日5ユーロも駐車代金を取るシステムに変わっていました。3年前はただ、だったのに!!どうりで誰も駐車していないと思った。金取主義になってきたなぁ。

さらばマリーナ!昨日はいなかったキャタマランが3隻一番外のワーフにいました。昨日の夕方はいなかったから、今朝海上に戻ったばかりかな。

出発時、エンジン使用時間はまだたったの1.6時間。

風がほとんどない日なので波もたたず、滑るように走行しているのでスピードがかなり速いです。


7.8ノットってすごい。以前はエンジン付けてセール上げていても、こんなにスピード出ませんでした。特に今日みたいに風がなければセールも上げないから波の抵抗はなくてもせいぜい7ノットぐらいだったと思います。
主人が接続しなした、水中でのスピードを測る装置もちゃんと作動していました。なに?!水中スピードは本当は8.4ノットだったてぇ~?地上スピードが7.3ノットだったので海流が1ノットちょっと逆流しているんですね。それにしてもね、古いエンジンの時はエンジン走行で8ノット以上なんてとてもじゃないけど出ませんでしたよ。もし出そうとしたら、喘ぎ喘ぎような音がしていたと思います。

エンジン音や振動も、古いの比較すると物凄く違うのがすぐわかります。まず、アイドリング状態でのエンジン音が断然静かで振動がない。走行中、回転数を上げていくと勿論音は大きくなっていきますが、それでも前のより静かです。一番違いを感じたのは、振動。以前はエンジンの音よりも、振動による音っていうのかしら、それが大きくて、オバーナイト走行中バスのベッドルームでドアを閉めてても伝わってくる振動が大きくて、とても不快でした。振動に関してはよりエンジンルームに近いリビングエリアにいた方がましだだったので、オーバーナイト中の仮眠はリビングのソファでしていたんでよね。前のヨット、ババリア44の時は、ちゃんとバウバースで寝れていたからSATOMI号のエンジンはうるさいなって思っていました。今後はそれも解決。走行中にバウバースに行ってドアを閉めたら勿論音は少し小さくなったし、ないよりも変な振動が伝わってこなかったんです。これならエンジン走行中でもここで寝られるなぁって思いました。

主人曰く「こんな形の波を立てるの、今まで見たことがなかったなぁ。」だって。どういう意味?って聞いたら、こんな波を立てられるほどスピードが出なかったんだよ、とのこと。

快速だったので、あっという間にヴォニッツアに着いちゃった。


たったの1時間増えただけだ~。まだあと8.4時間使用しないといけません。アンカリングしてからもしばらくエンジン付けておかないといけないね。ヴォニッツアからプレヴェザまで1時間ちょっとで、そこからレフカスまで1時間半ぐらいだから、普通に移動するとそれだけでは2時間半、せいぜい3時間しかかからないことになるので、目標10時間の半分ぐらいしか達成できません。こうなったら月曜日は無駄に湾内をウロウロして遠回りするしかないね。火曜日にレフカスで係留していないといけないので、24日月曜日に移動するのです。10時間のハードルは案外高かった!

ヴォニッツアには何回も来ているのでアンカリングする場所はだいたい決まっています。アンカーローラーを整備したので、ウィンチでギアを緩めただけでアンカーはするすると重力で落っこちていきました。昨年後半は、ローラーがうまく回らずアンカーを引き上げる時も「キーキー」と変な音がし始めていたので、アンカーを打つ時もギアを外しても落っこちていかず、仕方なく「チェーン足蹴りピンポント方法」を生み出したのでした。そういう意味では、今年は海底を見ながらピンポイントでアンカーを下ろせないってことだから、ギアの緩め方を工夫する必要があるなぁ。

ヴォニッツアの小さなマリーナ。地元の船でいつも満杯です。

日曜日とあって、港沿いには沢山の人だかりで賑やかです。

アンカーチェーンの具合をチェックしていたら、海面にオイルが浮いてるのがわかりました。むむ、オイル漏れしていたらいやだなぁ、ということで主人が床板を外してみると、ヤバイ!燃料が漏れていました。一息ついたと思ったのに、また修理か。

漏れているのはこの間修理した燃料タンクへのリターンパイプの接続部分でした。以前は接続の仕方が変で、フロントタンクにしか燃料リターンができない形だったのを主人がバックタンクにも戻せるように変更したんですが、その部分から漏れるようなんです。もしかしたらもともとそこに故障があって、それを根本的に直さず「だったら漏れないフロントタンクだけにリターンパイプを接続しちぇえ。」という典型的なイタリアン・ジョブだったのかも。今シーズンの修理リスト、早くも案件事項が加わりました。とりあえず応急処置ができたのでエンジン走行は問題なく継続できます。

一休みしてからテンダーを下ろすことにしました。
あの古城、まだ一度も行ったことがないんですよね。ま、古城は何か所も見ているのでだいたいどこも同じですけど。

上げる時と違い、下ろす時は簡単簡単。

ポカポカしていいお天気。あ~快適。
夕方べリサリウスさん達に会うため、上陸しました。岸から見るSATOMI号。


この日はお祭りがあったみたいで、海上からもきこえるぐらい大きく音楽が鳴り響いてました。
音がする先に行ってみると、港から一歩入った通りの広場でパーティーみたいでした。


音楽に合わせてあちこちで踊っている人もいた。

物凄い大きな音で音楽が流れているので、会話はほとんど聞こえないと思いますが、沢山の人達がグループごとにパーティーを楽しんでいました。多分みんな飲んだくれているからお互いの会話とか聞こえてなくても平気なんじゃないかな。後で聞いたらべリサリウスさん達は「同じ曲を延々と流しているから私達にとってはつまらないので、興味がない。」と言ってました。昼間はポニーが街中を練り歩いていたそうです。

路地裏で見つけたカートに乗ったゴミ箱。これ初めてみたなぁ。持ち運びに便利だからお年寄りでもゴミの出し入れが簡単にできます。この街にはお年寄りが沢山住んでいるからかしら。


べリサリウスさんとリッツアさんは、別の小さな港町で昼間ずっと沢山食事をしていたので(ギリシャではお祭りごとの時はとにかく食べまくるみたい。)夕飯は食べられないとのことで盛り合わせを頼んでみんなでシェアしました。もともとべリサリウスさん達は夕食時間は午後9時以降なので、午後6時というのはお昼が終わってすぐ、ぐらいの時間帯。

息子さんのお一人がアテネにいて、海運会社にお勤めで日本にも行ったことがあり日本語を話せるとのこと。アテネで落ち合えなくてちょっと残念でした。べリサリウスさん達は本当に優しい方達で、ロックダウン中にアパートを借りていた時にも私達を気遣ってクリスマスツリーを持ってきてくれたり、イースターの特別な手作りお菓子を持ってきてくれたり、と単なる大家さん以上のおもてなしをしてくれたんです。末永くこの友情が続くといいな、と思います。別れ際、「またプレヴェザに戻ってきますか?」と聞かれてちょっと寂しくなってしまいました。ビザの関係でこのエリアにはいるので、もしかしたらまた来る機会があるかもしれませんが、クルージングのためにあえて来ることはもうないでしょう。これからも私のFBをフォローして、私達の行き先を見守って下さるそうです。


日本から日本酒ととっくりとおちょこのセットをお土産に持ってきたのですが、べリサリウスさんからもプレゼントを頂いてしまいました。それはべリサリウスさんが養蜂しているハニー。それも大びんに2つも。私なんかこのハニーのお陰で風邪を乗り切ったようなもの。お大びん二つもあればこの先1年ぐらい乗り切れる!楽しい夜を過ごして船に戻り、昼間の疲れもありすぐに寝ちゃいました。

一晩中すごく穏やかでぐっすり眠れ、私は朝6時には目が覚めちゃいました。マリーナのバース内は、変なひき波があって前後に揺さぶられるんですよね。不快なほどではなかったですが、そいうのが一切なくとても快適でした。風がない日だったから、というのもありますけどヴォニッツァは大きいアンカレッジなのにウネリの影響がほとんどないのです。

昨日タウンワーフに係留されていたヨットが朝出港していきました。

さて明日25日にエンジンオイル交換をしてもらう予定でしたが、どう考えても明日までに10時間エンジンを使用するのは無理、ということで、一日伸ばして水曜日にしてもらいました。今日は長時間走行するために、わざとレフカーダ島の外側を通る、つまり跳ね回転橋を通過しないで外側からレフカスに行ってみようかなと思っています。


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