2023年8月19日土曜日

風を求めてジグザグジグザグ半日セーリングを満喫ーOrmos Oxia

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!






最短距離だと25マイルぐらい先のOrmos Oxiaに18日、移動しました。5ノット平均で5時間と呼んでいましたが、クルクル変わる風向きと強さに対して都度進路を変えてタックを繰り返しながら粘りました!

8月18日(金):朝10時40分に、ケファロニア島のアンカレッジを出発。前日一日休息していたので、この日は元気いっぱい!そして風向きも目的地のOrmos Oxia(Oxia湾)に移動するにはもってこい・・・のはず。

今いるところはケファロニア島とイサカ島の間で、ケファロニア島の北の端に近い方。なので、島の北から出るか、南から出るかで航路が変わりますが、出発時点の風向きからアップウィンドになる北からの方がある程度のスピードでセーリング走行できると読んだので、タックを繰り返しながら北から出ることにしました。

あれに見えるはFiskardo。一昨日真っ暗な中あそこにはいっていって、アンカリングしようともったですよね。あの時よりもさらに混雑しているみたい。本当にここは夏のシーズンはすごく混んでいる人気の泊地。確かにタウンバースの辺りはちょっとおしゃれな感じだけど、だからと言って湾の外まで岸にぎっしりスターン・トゥーして訪れるほど素敵な場所だとは思えませんでした。有名な泊地だから行ってみたい、「あそこに係留した。」と言いたいから行くっていう感じかな。有名なお店に何時間も行列して食べに行くのと同じ気分かも。(そして実際は、わざわざ行列するほどには特別美味しいわけではない、という感じ。)

お天気もいいし、波もないしセーリング日和。


11時5分ちょっと突風が出てきたのでスピードが上がってきました。

そしてヒールもし始めましたが、波の影響もないので快適快適。

ケファロニア島とイサカ島の間は、いつも風が平均的に強め。外が強い日だったらここは軽く20ノット越えになります。でもこの日はせいぜい16ノットぐらいまでにしかならなかったので6ノット台のスピードになり、とってもいい感じでした。

ヒール具合はこんな感じ。そろそろタックするかな。

12時10分ごろ、ケファロニア島を出てイサカ島の北の端を通過中。

この辺りに来たら、風が弱くなっていたのと真後ろにに近くなっていてジェノアがバタバタし始めました。

海は穏やかだけど。

ここまで来るのにすでに4回はタックしたかな。なるべく風が後方120程度になるように進路をこまめに変えてきました。12時半の時点。

でも島に近いからなのか、風が弱くなっていてスピード型落ち。しかもなかなかこの端っこを超えられない。



で、またもタック。微妙に左からのダウンウィンド150度から時々180度に近い方までいっちゃったので、ちょっぴり進路を変えて風が反対側に来るようにしました。後ろからの風なのでタックする時は、毎回ぐるりと一回転しながらタックします。

この時セール走行でイサカ島から出てきたヨットがいたんですが、彼らは私達のスターボード側からまっすぐに向かってきていたのです。かなり手前から私達がタックしようとしてジェノアをばたばたさせいたのは見えていたはずですが、一行に進路を変える様子なし。スピード的には相手の方が速く進んでおり、もしかしたらセールをあげていてもエンジンをつけていたのかも。で私たちは一回転ちゃんとできるほどセールに風が入ってなかったのでほぼ止まっている状態に近かったんですが、それでも進路方向する気配なく真っすぐ私達の右サイドに向かって突き進んでくるんですよ・・・・で結果私達が一瞬エンジンを付けて道を譲ることにし、すぐ近くですれ違うことになりました。気づいていないわけはないのと思うので、どけどけ俺様のお通りだ~という意識だったのかな。ちょっとだけムカついた。十分広い場所だったらなるべく近寄らないですれ違えばいいのに。ぎりぎりでもすれ違えると計算していたのかもしれませんが、私達ぐるりと回転中でちょっとコントロールを失っている時だったから、私だったらそういう船が目前にいたら、念のため自分達が避けるけどね、巻き込まれたくないから。

12時45分、やっとイサカ島の端っこを通過できて、いい感じのスピードに戻りました。



あれがイサカ島。

これから目的地のOrmos Oxia目指して一直線!(と、この時は思っていた。)


ここは風の通り道で、予報でも最低15ノットの予報でした。スピードは8ノット台を保つ快速。



午後1時頃、前方にぷかぷか浮かんでいるだけの小型漁船発見。沢山ブイを積んでいたのでこれから網をしかけるのか、引き上げたばかりで休憩しているのか・・・。その手前にはテンダーに乗った釣り人もいて、ぶつからないように進路変更しました。

かなり後方になってきたので、メインセールもトラベラーを移動させて思いきり外にはみ出させています。

午後1時頃、また風がどんどん真後ろに近い方に移動してきた。

そこでスピードが出る風向きに進路減変更しました。

タックを繰り返してもスピードがあった方が走りやすいし楽しい。

この辺りは風もちょっと強めなので白波も見えますが、スピードが出ている時は全然気にならないのです。遅くなってくると波にゆさぶられ始めるんですよね。

午後1時40分ごろ。

もう何回タックしたのか忘れたぐらいジグザグしておりますが、ちょっと進路を変えただけでスピードが変わるのがとっても面白い。

すごい8.7ノットだって!と思っていたらこの日最高記録は一瞬だけ9ノットになりました!


午後2時頃。このまま真っすぐ進み目的地直前でもう一回タックするぐらいで泊地にセール走行で入って行ける・・・・かな?7ノット台の快速です。



午後2時42分ちょっと早めにタックしました。目的地に一直線までにはあと2回ぐらいタックスしないといけないね。

午後3時15分ごろ。この調子だと夕方6時前には目的地に着いているでしょう。予定よりも時間がかかってますけど、最短距離を進もうとしていたらエンジン走行する羽目になってなっていただろうから、ずっとセール走行できているので大満足です。


午後3時40分ごろ、タックして再び南の方に進みます。

午後3時40分。


午後4時15分ごろの位置。目的地のOrmos Oxiaに向かっております。

もうタックなしでこのまま泊地内までセール走行できる位置にきました。


あ、見えてきた!

4時30分。まだまだスピードはいい感じ。Ormos Oxiaには昨年9月の終わりか10月の最初に来たことがあるんですね。レストランが設置したモーリンがあり、食事をするとモーリンが代が無料でした。最近グリル魚を食べていなかったので、この日は是非とも外食したかった!でこの時点でレストランに電話してモーリンが空いてるかどうか聞いてみました。すると、なんと現在はレストランで食事をしようがしまいが、モーリンを使ったら20ユーロかかるシステムに変わっていました。そこで、モーリンは使わずにアンカリングすることに。砂地の広い泊地なのでアンカリングは難しくない場所です。レストランに行きたい場合はモーリンを使用しなくても無料で送迎してくれるとのことでした。

午後5時ちょっと前。

まだまだいいスピードで進んでおります。

あれ?なんかあっちの浅地の方でなんかタコみたいなのが空に舞い上がってる。

と思ったらカイトサーフィンをしているみたいです。それもすごい数!

右に見えるのがOxia島です。ここと本土のカーブした部分の間が泊地となっています。でこの島と本土の間にサンドバーがあって、移動しているらしくチャート上では水深30メートルになっているのに、実際は10メートルを軽く切っている場所があるんですよ。

それと島に泊地に近くなり風も弱まったことからジェノアだけ巻き入れ、メインセールだけにしてスピードを落として湾にはいっていくことにしました。

5時10分、無事サンドバーを越えて湾内にはいりました。でも後でメインセールをおろす時、方向転換するのでその時またサンドバーの方に行っちゃわないよう、湾のなるべく奥まで進んでいきました。

午後5時22分、アンカーを下ろして本日のセーリング完了。アンカーは下ろした途端に聞き始めたのがわかりました。ぐんぐんチェーンを引き出していきました。風は湾内でもまだ15ノット~18ノットぐらいあり、そのため船体がちょっとチェーンに対して斜めになってしまったのですが、しっかりチェーンが正しい方向に船体を引っ張り始めたので、いつもみたいにギアをバックに入れてアンカーの効きを確認するまでもありませんでした。水深は7メートルぐらいの場所だったので40メートルチェーンを出しました。後で、また念のため10メートル余分にチェーンを出したので嵐が来ない限りびくともしないでしょう。

その後すぐにシャワーを浴びてさっぱりして、お出かけ準備。レストランに連絡すると10分ぐらいでお迎えにあがります、とのこと。ということは6時ぐらいですね。すでに10隻近くのヨットが係留していました。ほとんどはモーリンを使用していましたが、数隻はアンカリングしていました。ここは北西の風を遮るものはないのですが、ビーチになっているので波はたちません。さらに西側はオープンに見えますが、非常に浅井サンドバーがあるのでそっち側からも波は来ないのです。東画は高い山になっているのでほぼ全方向から守られているとてもいい泊地なのです。


午後6時ちょっと過ぎにお迎えがやってきました。

テンダーを下ろすのが面倒だったので送迎してもらえるのはとても便利。

このビーチ、遠浅なので直接レストランに最短距離で行こうとすると最後はテンダーから降りて引っ張りながら上陸となるのです。でも実はビーチ裏のラグーンに続く航路があります。
なんとテンダーの運転手はレストランのオーナーのおじさんでした。

あそこに見えるのがSATOMI号!

昨年来た時は、まだオープンしたばかりでこの日よけテラスはありませんでした。モーリンのシステムも含め当時はいろいろお試し中だったらしく、それでモーリンが無料だったそうです。ま、有料にしておけばレストランで食事をしない人でも利用する可能性があるし、食事をしたい人はアンカリングしてでもするしね。(私たちみたいに。)この辺りのチャーターヨットのメッカ、レフカス島からもそう遠くない位置なので、モーリンを使いたいチャーターヨットはわんさかくるはずです。

まずはグリークサラダとチップス。メニュー的にはシンプルですが、味はそこらのタバーンとは比べ物にならないぐらい美味しいのです。特にチップスなんか外がカリカリで食べ始めると止まらなくなり、もうこれでだけでお腹いっぱいになりそうで危ない危ない!


運ばれてきた途端にがっついてしまったので無残な形になったグリルしたたこ足とファーバビーンズのピューレ。

そしてお目当ての真鯛のグリル。アルバニアもモンテネグロも魚が本当に高くてずっと食べていませんでした。これで16ユーロ。モンテネグロだったらこのサイズでも30ユーロぐらいするんですよ!確実に魚はギリシャの方が安い!

ここはビーチの奥がキャンプ場になっているんですね。で、レストランのキッチンは夜8時に閉まるのでギリシャにしては夜が早い場所。だから他のビーチみたいに夜中までガンガン音楽が鳴り続けるという事は全くなし。だからとても落ち着いていて、自然美を堪能できます。

食事が終わりまたSATOMI号まで送ってもらいました。運転主のヤノスさんはかなりなビジネスマン。レストランだけではなく、実は湾内のフィッシュファームもキャンプ場も所有しております。でも送迎テンダーの運転手をしているのは「じっとしているとお酒ばかり飲んじゃって無駄遣いになるからね。」といっていました。


朝11時前からずっと夕方5時半までだいたい6時間半ぐらいセーリングしていました。最短距離だったら5時間ぐらいで着いたかもしれませんが、それだと今日の風向きや強さからすると途中でエンジン走行する羽目になっていたはずです。それを考えると多少時間はかかりましたが、風を求めて進路を変えて、都度いい感じのスピードで走り続けていた方が、のろのろしながら波にもまれているよりよっぽど気持ちが良かったし、達成感もありました。
先日のオーバーナイトも、もっと思い切って大きくタックするつもりでいたら、ずっといい感じのダウンウィンドを受けて走り続けられたかなぁと、と主人と二人でちょっと反省会。でもそうやって毎回学んでいけばいいかな。次のセーリングが今から楽しみになってきました。

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