皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!
9月11日はIteaのアンカレッジを出て次なる目的地Nafpaktosに向かいました。強風は相変わらずでしたが、追い風なのでとても快適。過去最高記録の10ノットを超える超快速スピードも記録しました!
最初はジェノアだけあげてアンカレッジを出発!
9月10日(日):Iteaの街を左手にみた新しいアンカレッジは、時折突風が20ノット近くあったものの、波が全くなく全然ゆれることのない快適な夜でした。日が暮れる頃には風もかなりおさまっていたし。Iteaの街の真ん前のアンカレッジやその奥の小さな湾のアンカレッジも経験しましたが、この新しい場所は一番快適だと思います。早速泊地アプリに、新しくマークをつけて主人が「泊地申告」しました。夜はステーキディナー。どこの街のスーパーで買ったのか忘れたのですが、真空パックになったステーキを見つけて冷凍しておきました。こういいうエイジングされたステーキ、ギリシャではめったにおめにかからないのです。美味しかったぁ~。
9月11日(月):9時30分、朝ごはんを食べてから碇をあげて出発です。すでにいい感じの風が後方から吹いてきています。取り合えずジェノアだけあげて湾の外まで出ていきます。
いい出だし!湾の外まで一直線で進んでいける角度で、後方120度からなんて最高。スピードも6.4ノットはまずまず。以前の船だったらセール走行で6ノット超えてたらかなり満足だったけど、SATOMI号では普通。風の強さにも勿論左右されますが同じぐらいの強さだったらSATOMI号の方が前の船より断然速いのです。しかも風が弱い時でも前の船よりも速いというのは長距離航海の時にすごく有利です。
スピードはどんどんあがり、7ノットを超えるようになりました。
湾の反対側にあるGlaxidiの街あたりからでっかいパワーボートが出てきて湾を横断しています。
あっち側には泊地はなかったと思うけど、あれぐらいのサイズだと、水深30メートルぐらいでも平気でアンカリングしちゃうからね。
10時半ごろ、湾の外側に斜めに進むにつれて風の位置が変わってきて、真後ろ近くになり始めました。
そのためマニュアル操船に変更。風の方向も時折グルグル変わるのです。
あの端っこを出れば湾の外になるので、もう少し風が安定するかな。
10時45分、ここまで来たら風が物凄く弱くなってしまい、スピードはがた落ち。陸地に風がさえぎられているのかな。
そのままのろのろなんとかマニュアル操船で、コロコロ方角が変わる風と1時間ぐらい格闘して、やっと湾の端っこをはうように外に出て行ったのですが、その辺りはさらに風がなくタックすると反対方向に後戻りする方角になってしまうのです。コリントス湾の真ん中の方が風が安定していると思ったので、多少後戻りになってもいいので真ん中の方に出て行こうとタックして進んだのですが、風はどんどんなくなってしまいました。メインも上げたばかりだったのに、仕方なくジェノアを閉じてエンジンを付けました。12時ちょっと過ぎでした。
風は2ノットにも満たない無風状態。エンジン回転数は2000以下なのに7ノット近く出ています。波の抵抗がないので。
みてこの潮かぶりの痕跡。マリーナ内にいた時にもこんな感じだったのですが、出発前日にちょっと水をかけて洗ったんですよね。でもまた昨日の航海でザブンザブンと波をかぶっていたのでこんなになりました。
内側まで海水をかぶってました。
今日の目的地はNafpaktosという古城の街のアンカレッジ。コリントスに向かう途中に3日も滞在したお気に入りの場所です。今回は一晩だけなので街には上陸しません。
12時半の時点では今度は風が前方に回っています。引き続きエンジン走行。
それからほんの15分ぐらい後、風向き変わっていました!12時50分、エンジンを止めて再びセール走行に切り替えたところ、なんと7.8ノットのスピードになった。エンジン走行していた時よりも速いじゃないか!
目的地のNafpaktosはパトラス湾とコリントス湾の境目にある本土とペロポネソス半島を結ぶ橋の手前にあります。
12時52分、この進路になったらさらにスピードが出てきました。風も強くなってきたのもありますが。やっと予報通りの風の通り道にたどり着いたみたいです。すごい9ノットだって!!
後ろからの波が少し出てきました。
12時58分、タックしました。
時々風が弱まったりするので、スピードにはばらつきがあります。
お、風力発電の林にきたよ。こういう場所は風が集まるはず。
スピーども上がってきた。午後1時ちょっと過ぎ。
午後1時20分ごろ。ここからこの日最高の走りが始まったのは。8.8ノットのスピードで大興奮していたのけど、この後さらに加速していったのです。
風が強くなるにつれて波も出てきました。後ろからの波なので押される感じ。
午後1時40分。風は体感で20ノット近くになってきました。追い風の体感がこれなので、実際はとっくに20ノットを超えています。これを向かい風で進んていたらかなり不快だったろうな。
午後1時42分、本土のすぐ近くにあるTrizoniaの島を通過。あそこにも行きに港内にアンカリングしたなぁ。コリントス公営マリーナで後ろに係留していたトーマスさん達は、私達よりも一日早く出発していたのですが、その日はこの島のマリーナに入ったそうです。でもそこも風が30ノットぐらいになっていて、あまり快適じゃなかったそう。すぐ翌日に出発したそそうです。私達がIteaのアンカレッジで強風をやり過ごしていた日は、ここは強風の通り道になっていたので島の湾内でもすごいことになっていたのかも。
この辺りから、突風があるとオートパイロットが対応できずコースを外れがちになってきました。スピードは軽く9ノットを超えるようになりました。
え?10ノット超えた???!
さらに10.3ノット!波に後ろから押されているのもあるけど、過去最高スピード記録を更新中。
この辺りから、マニュアル操船に変えました。波の動きに合わせて素早く操船するのは、やはりオート君がいくら優秀でもキャプテン・ロブには及びません。
セールは両方ともパンパンに張っています。
体感で20ノットを超えていてさらに私達のスピードが9ノットってことは、実際は30ノット近くなっているね、きっと。でも追い風だから全然平気です。
SATOMI号はこの波に乗って、まるで大きなサーフボードみたいでした。
時折、波がスターンから入ってくるぐらい大きいのもあった。
キャプテン・ロブは「すっごく楽しい!」とご機嫌でした。おそらくかなり時化ている状態だと思うんですよね。他に航行しているヨットを全然見かけませんでしたので、みなさん泊地でおこもり中なのかも。でもこういう時のSATOMI号は本来の力を発揮するんです。荒れている時の安定感は本当に素晴らしく、まさしく大海原を突き進むために作られた船なんだということを、風が25ノットとか30ノットになるとすごく実感します。スピードは最低8ノット後半で常に9ノットぐらいを保持。快速に慣れすぎちゃって、8ノットぐらいだと「遅いな。」なんて思うぐらいに。ちなみにこの日の最高速度は、10.4ノットでした!もうエンジンで走るより全然速いじゃないか~!!!
午後2時40分、遠方にリオン・アンティリオンの橋が見えてきた。ということは目的地のNafpaktosはすぐそこ。
湾に入るために方向転換しました。
すでにかなり波風がおだやかになってきています。
午後3時18分、泊地にはいるためにセールを下ろしエンジン走行に変えました。相変わらず古城と城塞の街は美しい。
行に来た時はこの泊地には常に10隻以上がいたのですが、この日は2隻しかいませんでした。 この周辺は今週に入ってから大荒れだったので、あまり通過している船がいなかったんだと思います。皆さんきっとパトラス湾手前で待機していたんじゃないかな。
午後3時42分、前にアンカリングした場所の近くに碇をおろしました。すぐにアンカーは効き始めた。この辺り良い感じの沼地なのです。
お昼ご飯がまだだったので早めの夕食をかねて早速お料理開始。今晩のメニューは、焼きサーモンと野菜の炒め、そしてマッシュルームラビオリのトリフ風味のオイルソースです。トリフ風味のオリーブオイルはコーフタウンのスーパーで見つけたもので、これをちょっとかけるだけでトリフの香りがすごくて、とても食欲をそそります。当たり前のマッシュルームリゾットとかパスタがあっという間にトリフ風味にグレードアップ!主人もこのディナーがとっても気に入って「今まで作ってくれた料理の中で一番といっていいぐらいだ!」とのことでした。サーモンはスーパーで見つけた魚用の調味料というかハーブのミックスをまるけただけなんですが、これがとっても美味しくて、レストランで食べているグリル魚の味付けに似ているんです。もしかしたらみんなこれを使っているのかも?!
この夜も、ほどほどの風に吹かれていたのでウネリなどの影響は全くなく、ごくたま~に方向転換した時に揺れた程度でした。
Nafpaktosの街は、8月の下旬に来た時とはうってかわって静かな感じでした。ライトアップされた古城を眺めながら、ここって今までいろんな古城が見える泊地を訪れましたが、もしかしたら一番きれいな場所かもしれないなって思いました。コリントス湾に向かうなら絶対に外せない泊地だと思います。
さて、翌12日も移動します。前にミソロンギのマリーナで洗濯をしたのが最後で、いよいよ切羽詰まってきたのでまたミソロンギのマリーナに向かいます。それに潮まるけになってる船体も洗い流したいしね。
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