2024年5月6日月曜日

シシリー島にもNaxosがあるなんて!エトナ山を背景アンカリング

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!







5月半ばにはローマの付近にいるべく、シシリー島を北上中です。シラク―サはすでに観光をしているので、上陸もせず一泊しただけで翌日移動。マルタのアンカレッジ以来、横揺れの毎日だったので、久々に揺れない場所で一晩過ごしました。慣れというのはすごいもので、横揺れがあっても、最近あまり気にならなくなってきたんですよねぇ。シラク―サの次は約50マイル先のNaxosという新しいアンカレッジ。

5月5日(日):日本は子供の日でしたね。すっかり日本の行事に疎くなっている私です。6時には起床で6時半にはアンカーをあげてシラク―サを出発しました。港内は波もウネリもない平和そのもの。その分風もないってことですけど。

6時45分、港を出る時も入港した時と同様、VHFでハーバーマスターに連絡します。これは必須ではないかもしれないけどね。入る時に知らせたんだから、出る時も知らせた方がいいかなと思って。同時期に出発しようとしていたカタマランもハーバーマスターを呼び出していたからきっとほかの人たちもやっていると思います。

シラク―サからもエトナ山は見えるんですよね。広範囲からその荘厳な姿が見れるというのは、富士山を思い起こさせます。この日の航海はずっとエトナ山を眺めながらになると思います。


中世の街を囲むブレークウォーターを出ます。イゴール・ミトラージというポーランドの彫刻家の作品です。近くまで見に行かなかったけど、こうやって海上から眺めるのもおつなもの。


ヴァレッタもそうでしたが、中世の要塞の街って、外から眺めた方が全体像がわかるので、その美しさがよりわかる気がします。攻め入ろうとして近づいて行った敵軍の視線を体験できる。

風が弱いのは予報からわかっていたので、エンジン走行覚悟で出発しました。風がない分波も小さいってことだし。港を出て直具の時は、前日の名残波やウネリがあって、少しパンチングする感じ。メインセールをあげても揺れたときにバタバタしちゃうので、あげてません。

7時ちょっと過ぎ、港を出てから方向転換をして、進行方向に向かいます。

波の方角的には、さらに真正面からに近い角度になり、そのためバウを超えた波しぶきで、すでにデッキは水浸し。

エンジン回転数は1800回転程度にしていますが、スピード的には6ノットは超えているので、上出来。燃費のいい走りができそうです。本日の目的地Naxosという街の港までは約50マイルあるので、最低でも6ノットは保っていきたいです。風は体感で前方から9ノットで、自分達のスピードが6ノット超えているので、実際はほとんど風無ってことですね。


Naxosはカターニアよりさらに北ありエトナ山にはカターニヤより近い感じになります。さらにカターニヤから見るエトナ山の反対側が見えるわけです。



エンジン回転数は2000回転以下。

8時半、波の角度が少し和らいできたので、メインセールをあげてスピードを少しでも上げようと思いました。


風がさっきよりちょっと弱いのに、スピードは少し上がったので効果があったようです。

9時半、ジェノアも出しました。

お~、6ノット台前半だったスピードは7ノット近くまで上がりました。さらに燃費が良くなった。

10時ちょっと過ぎの位置。

10時半相変わらず風は体感でも10ノット以下ですが、スピードは7ノット近くを保てていました。エンジン走行なので、セールだけで走っている時と比べて退屈なんですが、それでもこんな風にセールを力を加えて、正しくとトリミングするとスピードに貢献するのがわかり、嬉しくなりました。これってハイブリットセーリング?!

バウを見るたびに目に入ってくるエトナ山。本当にいい眺め。

11時ちょっと前、風はさらに正面に移動してしまったので、バウからの波をさらに受けるように。ジェノアがバタバタし始めたので、巻き入れました。Naxoxに入る手前のWay Pointまであと20マイル弱だ。

パンチングがちょっときつくなり、バシャ―ンバシャ―ンと波を打ち砕く感じで進みます。おかげでSATOMI号全身潮まるけ!ドッジャーがデカいしキャノピーとの境めがないおかげで、コックピット内は濡れません。

6.7ノットのスピードは、この状況下ではまずまずのもの。


12時51分、風がちょっと強くなってきたので、メインセールだけででもその恩恵を受けるようになり、スピードが7ノットを超えてきました。もしかしたらジェノアを出したらセール走行に切り変えることができたかもしれませんが、残り9マイルちょっとなので、このまま突っ走ることに。

エトナ山から煙が出てる!

午後1時37分本地の泊地Naxosが見えてきました。

右手にはイタリア本土、ブーツ状の靴底に部分が見えます。

実際の位置はこんな感じ。

湾内に入ったら、丘の上の集落が見えました。いい景色!

煙もくもくのエトナが真正面。

午後2時半ごろ、アンカーを下ろして航海終了です。アンカーを下ろした場所は水深9メートルぐらいだったのですが、チェーンを出して落ち着いた先は、水深3.5メートルほど。つまりキール下1.5メートルしかない浅い場所です。遠浅みたいで、ビーチからはかなり離れているんですけどね。透明度もあるので、深さの違いがはっきりわかります。夜に向かって、風向きが変わり、陸側を向くようなるし、アンカーを下ろす前にスイングする円周をぐるりと回って水深を確かめているので、どの方角に変わっても座礁しなのはわかっています。実はこの湾内、昨年9月にケッチが沈んでいるんですよねぇ。その場所はすでにチャート上に加えられているし、かなり浅い場所なので私たちがいる場所からは遠いので安心です。

お天気がいいので、ビーチにはすでに海水浴を楽しむ人たちがいます。そのバックにはエトナ山。すごいなぁ~この背景が今日の裏庭だよ。

そして丘?小山?の上にある集落。Taominaという街でしょうね。タオルミーナは古代ギリシャやローマ帝国の支配下にあったので、その当時の遺跡が残っているそうです。でもここでは観光はなし。

Naxosに来たのは、メッシーナ海峡を通過するタイミングを計るための滞在と、お洗濯とか買い出しのために立ち寄りました。落ち着いてから上陸。なんと五日ぶりの陸地。

まずはランチ場所を探して散策です。

レストランは沢山あり、メニューを見ながらチェック。海沿いのウォータービューが素晴らしい場所に決定。お値段もシシリー島にしてはお値打ちでした。


すでに午後3時近くになっていたので、これが本日のディナーも兼ねます。薄切りになっているのはカツオのグリル。その横はナスのトマトチーズ焼き。奥が子牛のマッシュルームソテー。どれもとっても美味しくて、見た瞬間は「こんなに食べられないかも!」と思いましたけど、追加でオーダーしたポテトチップスも含めて完食しちゃいました!

湾内には観光船や小型漁船が係留されている港があり、防波堤もあるんですよね。丁度良くその内側に位置しました。ウネリは少々ありましたが、風の方向と同じだったので横揺れにはなっておらず、快適。

この建物は歴史的建造物らしい。


13世紀から14世紀の建物だそうです。

さらに防波堤のある方に進んでいきました。

SATOMI号がここからも見えます。他にも5隻ぐらいいました。



これは1960年のローマオリンピックの時の聖火がこの地を通過したことを記念して建てられたそうです。


典型的な海辺のリゾート地の賑わい。でもビーチは天然だと砂利ビーチなので、砂をは運び入れてるのか塀で囲まれて入場料を取るビーチだけ砂地になっているんですよね。

海沿いに、古代遺跡があったのですが、一口の説明を読んだら、この地がNaxosと呼ばれるのは古代ギリシャがシシリー島を支配下にした時に、この地に最初に入植したことからだそうです。だからか!Naxosってエーゲ海にあるギリシャの島の名前なんですよね。そっちの方が有名なのでNaxosってグーグルマップに入れるとギリシャの方が出てきちゃいます。Naxosにはメルティミ待避で、40ノット近い強風を何日も湾の中で耐えた思い出があります。


街の中をざっと歩いてなんとなく位置関係がわかりました。ここには2日間滞在予定ですが、観光ではなく、お洗濯と野菜などの生鮮食品を買い足すため。ここ一週間近く自炊していたので、野菜が切れてきました。さらに最後に洗濯をしたのは、なんとマルタに行く前!幸いNaxosには海辺から徒歩すぐの所にコインランドリーがあることがわかったので、明日(6日)に済ませる予定です。

その後7日は、いよいよシシリー島とはお別れをしてメッシーナ海峡を通過します。

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