皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと船上生活レポの世界にようこそ!
祝日開けの14日、カスタムに出向いてチェックイン手続きをしてきました。でも16日にはまたチェックアウトするんですけどね。火曜日はマリーナ主催のVEラリーウェルカムパーティーがあり、スピニカポールレールの古い部品も無事外れ、15日は新しいトラックを付けてスピニカポールカップが元の位置に戻りました。15日夜のラリーZoomミーティングで天候ブリーフィングをしたましたが、まさにスピニカポールが大活躍するであろう風向きなので、出発前に修理できて本当に良かった。
1月14日(火):朝9時に戻ってきてくれると言っていたステンレス職人さん、ちゃんと時間どおりにやってきてスピニカポールカップのレールの端っこの部品をきれいに外してくれました。さらにそれを再び留める際のボルトも丁度いいのがある、ということで午後に持ってきてくれることに。
彼の仕事ぶりの速さの評判はまたたくまにポンツーンDの間に広まり、他のラリー船から「SATOMI号の仕事が終わったら、うちの船に来てもらえるよう伝えてくれるかな。という依頼が3件もあったほど!大きな故障ではなくても、次の本番レグにあたり気になっていた箇所をこの際だから直しておこうという作戦のようです。だってこんなに早く仕事をしてもらえる職人さんにはめったにおめにかかれませんからね。
この日はカスタムとポートポリスに出向いて、入国手続きをします。週末に到着していたし、月曜日も祝日だったので初めて火曜日14日手続きできることになりました。ということは13日のうちに先に出発したAPSARA号はいったいどうやって出入国手続きをしたのかな?
手続にはマリーナ常駐のVEスタッフが9時と10時の二グループにわけて連れて行ってくれます。私たちは9時に職人さんが来るので10時のグループで行くことに。ほとんど全員が9時に行ったので、10時は私たちを含めてあと3艇程度でした。
フェリー乗り場の近くにカスタムはあります。結構行列していましたが、手続き自体にはそれほど時間がかかった印象はありませんでした。船籍書類の原本を出発までカスタムに預けておかないといけないようです。チェックアウトの時に返してもらいます。
次のミッションは、ガスボトルを充填すること。
前日にも前を通過していた建物でしたが、普通のビルだったのでガス会社とは気づかずにいた場所でした。
こんな建物だから知らなかったらわからないかったと思います。充填してくれる入り口は建物の端っこで看板とかも出ていないし。ここではブータンガスの充てんしかありません。
私たちが使っているのはプロパンでボトルもプロパン用のもの。充填してもらう時には知らなかったのですが、支払い時に「ブータン」とレシートに書いてあって初めて知りました。一瞬あせったのですが、ガス会社の専門家に確認したら「大丈夫、問題ないよ。」とのこと。ただレギュレーターでクックカーへのガス供給量を調整する必要があるかもしれない、ということでした。で、レギュレーターを求めて系列会社のガソリンスタンドに行ったのですが、レギュレーターはあったものの、ボトルの口がそもそもプロパンガスなのでそのレギュレーターは設置できなかったんですね。で、主人が「そういえば、調整可能なレギュレーターがもう1個、前のオーナーがもっていたものがある。」と思い出したので、買いませんでした。
充填してもらったレシートをもって、オフィスで支払いをしてからボトルを引き取ります。
近くに例のマーケットがあるので再びのぞいてみました。この日はクルーズ船が入港していたので、観光客の数が一気に増えていて、マーケットもにぎわっていました。主人はカラフルなショルダーバッグを2個も買って、私は小物をいれるカゴを買っちゃいました。お値段は同じものが違う店でかなり違ったりするので、確認が必要です。
ランチはロブスターを食べたタバーンにまた行きました。だいたいここともう一か所ぐらいしか食べたいと思うものないんですよね。もう一か所マリーナのすぐお迎えにレストランがあるんですが、そこはお値段がちょっと高いいんですよ。の割にはグーグル評価では私たちが気に入っている他の2つのレストランより低いのです。
お家ディナーだとどうしても肉料理になるので、外食した時はなるべくシーフードを食べることにしている私。この日はSerraという魚のグリルにしました。Serraは日本語ではメカジキだそうです。どうりでねぇ~カツオにも似た感じでしたが、もっとさっぱりしていてそれでいてぱさぱさではなく、まさに私好みのグリルでした。
主人はポーク。ここのいいところは無料でついてくるサイドディッシュがボリュームがあること。私はサラダを選択しましたが、主人は蒸し野菜。ガッツリ食べたい時は蒸し野菜を選ぶのがベストです。この日のランチはこのボリュームでいずれも14ユーロ。
その後、公営の野菜マーケットを下見。野菜はどれも新鮮で、ここで十分第2レグ用のプロヴィジョンができたのに。説明された時は、野菜の種類が少なくて物があまりないっていうことでしたけどね。私が普段買うような野菜は全てそろっていました。
カラフルな街内はやっぱアフリカって感じ?
マリーナ前の道につらなっているミニバスは、クルーズ船のお客さん用オプショナルツアーのバスです。
あっと言う間に午後3時過ぎてました。ステンレス職人さんは夕方5時ちょっと前に、新しいボルトをもって戻ってきてくれました。なので、カップの取り付けは翌日送り。14日は5時からマリーナ主催のウェルカムパーティーがあるのです。
フローティングポンツーンになっているカフェで行われます。フィンガーフードですが、量はタップリ。でも私たちは昼間にガッツリ食べていたので2,3個つまんだだけでお腹いっぱいでした。
きれいに飾りつけがしていあり、VEラリーの旗もディスプレイしていて歓迎ムードを味えました。
日が暮れてきたらバンドがやってきて生演奏がスタート。ちょっと調子に乗った主人はマイクを借りてMC気取りになりやらスピーチしてましたが、各自おしゃべりに夢中だったし音楽も流れていたので、ほとんど何を言っているか聞こえませんでした。
第1レグで最初デッドヒートを繰り返してたアムネスティ号のご夫妻。実は彼らがVEラリーを私たちに紹介してくださったのです。今年3月、シシリー島のマザメミマリーにオートパイロット故障のため、出戻った時に主人が彼らに会ったのですね。おなじ時期に大西洋横断を自分達だけでしようと思っていたので、ラリーの話を聞いて途端に興味がわき、お話を聞いた2日後に申し込んでました。彼らとの出会いがなければ、ラリーの存在を知らないままだったと思います。
ラリーに参加しなくても大西洋横断している船はごまんといます。私たちも最初は独自でいくつもりでした。でも実際に参加してみて、各マリーナへの寄港手続きをいっさいしなくてもいいことや、今回みたいに急な修理が短期間で必要になった時のサポート、そして何よりも新しい友人が沢山出来たことが一番かな。11月末にラス・パルマスに着いてからすでに一カ月以上一緒にいるし、参加艇がたったの22艇なので全員と顔見知りになります。さらにその中でも気の合う仲間ができて、毎日本当に楽しく過ごせているんですよね。ラリー主催のパーティーも楽しいものばかり。ツールの貸し借りなんかも頻繁に行われています。
それと、一番大きな収穫は、いかにSATOMI号が大海に向いた船だったかというのを客観的にわかったこと。
私たちはレースとかをやったことがないので、客観的にSATOMI号のパフォーマンスを比べる機会がありませんでした。時々同じ方向を走っている船にあったりしますが、同じ時に同じ場所から、同じ場所へ向かう、という状況は今回が初めて。レースではないんですが、やはりレースみたいなもんでした。走行中も普段どおりに走っているだけだったのに、SATOMI号はぐんぐんスピードを上げて先に出発した船を追い越したり、私たちに追いつこうとしたけど無理だったとか、セールを3つ全部あげてやっとなんとかついていくことができた、など他の船から聞きました。ミンデロ到着後、後からついた艇の人たちから「すごいねぇ~SATOMI号、本当に速いねぇ。」と会うたびに言われたりして、改めてTAYANA52のSATOMI号の性能の良さを実感したのです。そしてこれまで地中海だけセーリングしていた時は、いかにSATOMI号の本来の力が発揮できていなかったのかがよくわかりました。ちょっぴり「宝の持ち腐れ」的な状態だったかな?乗り心地に関しても、他の艇の方達は「6日間、横揺れがノンストップだった。」という声を聞いたんですが、個人の許容範囲の違いもあるでしょうが、私たちも横揺れは全くないとはいいませんが、スピニカポールを出していたいた前半3日間は、揺れが気にならなかったのでバウバースで寝れたぐらいだったんです。それに風が上がってきて突風時に25ノット辺りになってきた時も、船体に対する振動とかリギンの変な振動などもなくとても安定して走っていました。それに関しても他の艇の話によると、違う体験をしていたようです。
まさしく「大海に属した」船だったわけです。頭ではわかっていましたが、他と比べたことで初めて実体験として分かったのです。それが私たちへの大きな自信につながり、私的にはそのことがラリーに参加してよかった最大点でした。
マリーナ主催のパーティーは生バンドの音楽に合わせてダンスを楽しんだり、8時頃にお開きになった時には物足りない気分になっていたメンバーがいました。パロマ号のティオさん、パムさん、今回のお隣さんのアクアマリン号のヤンさんとミゲールさん、マーリン号のカップルとキャタマランのシバティカル号の人たちと2次会に繰り出しました。
ランチできたイタリアンに出戻り。隣のアイスクリームやさんが人気なのです。
お腹が空いている人たちもいたので、ディナーをオーダーした人もいたし、おつまみ程度や飲み物だけの人も。
お腹いっぱいと言っていた主人はピザをオーダーしてた!目の前にあると食べてしまう私。
2次会も大盛り上がりで、涙が出そうなぐらい笑いあい、最高の時間を過ごせました。
1月15日(水):前日飲みすぎたのか、朝からちょっとぐったり気味でした。主人もなかなか作業に取り掛かる気になれなかったみたいで、やっと動き出したのは午後になってから。でも無事、スピニカポールがまたレールに戻りました。これでまた観音開きにしてぶっちぎりで走れます。
そして前オーナーがもっていた、アジャスタブルなレギュレーターも発見。調べてみたら、気温が10度以下にならない限り、ブータンガスでも調整の必要はないとのこと。カリブ海ではあり得ないから気にしなくていいね。でもあることが分かってよかった。
15日は5時から、ラス・パルマスにいるラリー主催者のオリバーさん、カーロッタさんとZoomでブリーフィングがありました。風向きや航路の確認を1時間弱行いました。23日24日あたりにちょっと波の間隔が短くなって横揺れが大きくなるかもしれない以外は、コンスタントに18ノット~20ノット程度の風が吹き続ける予報で、安定した走りができるようです。すでに出発しているキャタマランのメンバーもZoomで参加していました。参加艇の中では25ノットぐらいの風になるのを気にしている人たちもいましたが、ダウンウィンドなので予定どおり出発することにはまったく問題ないという判断です。主人も勿論賛成。オリバーさんが繰り返し「大西洋横断だからこれが普通です。特に今回だけ風が強いというわけではありません。むしろ15ノット以下になったら不快だと思いますよ。」と繰り返していました。本当にその通りで、確かに1月になると年末よりも風は強いんですが、その分スピードが出るので航海日数が短いんですよね。モータリングする必要もありません。
Predictウィンドの航路シュミレーションでSATOMI号の場合だとどうなのか、を見てみたら、なんと航海日数は10日間と出ました!実際はこの通りはいかないと思うけど、最低2週間はかかると見ているので、本当に10日間だったらキャタマランより速いんじゃない?!平均速度9ノットとかかしら??
本日もご訪問ありがとうございました!ご覧いただいた記念によろしければ「ペーパークラフト」ボタンをポチっと押していただけますか?