皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!
8月22日午後にErmioniに到着して火曜日23日まで滞在。そして今ははすでに次の目的地に移動しております。Ermoniではまた思いがけない故障が発生。しかも気づかないでいたら火災になっていたかも、の一大事でした。
8月22日午前11時に10日間を過ごしたPort Heliを出発しました。最初から20ノットぐらいの風にはなるだろうなと思っていたので、前にセカンドリーフィングしたそのままでメインを上げました。
新しいオートパイロットは最高です!航路設定が簡単。前のは一直線でしか設定できず、途中で方角を少し変更する際は、その都度設定し直しが必要でした。でもチャートプロッターと正しく接続できているので、この位置まできたらこの方角に転換、という風に航路を全て予め設定できます。チャートプロッターのレイマリンにはもともとそれができるものなのですが、古いオートパイロットとはうまくコミュニケーションができず、チャート上で後ろ向きで進んでいるように映ったりしていたんです。それも全て解決。さらに、波に船体がプッシュさるとそれを感知して、舵を調節する機能も使えるようになったので、より快適に楽にセーリングができるようになりました。一番右の計器が、新しいオートパイロットに繋がっているもので、主人が21日に埋め込み作業をしました。
セールはちょっぴりしか出してませんでしたが、6.5ノットも出て満足満足。
11時40分、半島と島の間を抜ける頃には、さらにスピードが上がり最高で8.4ノットまで出ました!
キャプテン・ロブ、新しいオートパイロットの良さを満喫。
タックを2回した時点で、風は真正面になり、その時点で午後1時半を回っていました。目的地のErmioniはチャーターボートが立ち寄る場所として人気なので、あまり遅い時間に到着するとタウンバースに空きがない可能性大。そこで、諦めてエンジンを付けて一直線で向かいました。向かい風体感風速27ノットだったので、エンジン走行にしていても傾いたしましたが、メインセールはリーフィングしているとはいえ上げたままなので、安定感はありました。もしメインをフルサイズで上げていたら、コントロールするのが難しかっただろうし、この時点でリーフィングするのは面倒だからすぐにセールを閉まってしまい、波の影響で左右に揺さぶられ、結構不快な走行だったことでしょう。リーフィングしておいて本当に良かった!
ただでさえ波立っているのに、すぐ近を超高速で通過していったパワーボート。その何秒後かにでっかい波で大揺れ!
午後2時39分、Ermioniの南側にあるタウンバースに接岸終了。バウが横風にあおられて苦戦した割には、アンカーチェーンはまっすぐにおろしていたようでした。これは翌日の出発時に証明されました。
レストラン真ん前のタウンバースに接岸するのは初めて!このレストランのおやじさんが接岸時ラインを受け取ってくれました。
到着後しばらくはこんな感じで両隣も開いていたし、ボートランプの向こう側にもまだスペースに余裕がありましたが・・・
着いてすぐに、Port Heliのシップシャンドラリーで買ったポータブル水浄水器にホースの水を通してから、タンクに注入。念のため味見をしましたが、塩味はなくまろやかな水質でした。
さて、水タンクを一杯にしてやれやれ、次は陸電だ!と思った矢先のことでした。ちなみにセーリングガイドブックにはここに電気があるとは書かれておらず、思いがけなく電気ポストがあって大喜びをしたのもつかの間。
人間異常探知機の異名を取る私は、今回も能力発揮です。スターンバースからいつも聞いたことがないかすかな振動音が聞こえてきたんですね。それで主人に「なんか変な音がするけど、これなんの音かな。」と言いました。よく耳を澄まさないとわからないぐらいで、遠くでモーターがうなっているような感じ。最初主人は「それはバッテリーチャージャーの音だよ。いつもなっているよ。陸電つなげたからチャージしているんだ。」と気に留めていなかったんですが、延長コードをつなげてスイッチオンしたらバチバチっと火花が飛び、煙がでてきたんです!このことと、私が言った「変な音がする」が瞬時に腑に落ちたようで、電気技師の主人にはすぐにスターンバースを見に行きました。そして血相を変えて出てきて「バッテリーチャージャーがダメになった!煙も出ていて、知らなかったら火事になってかも!」と言うじゃありませんか!!これは電圧が大きすぎた結果。なんで電圧が必要以上に大きくなっていたのか主人にもわけがわかりませんでした。
電気ポストを見に行き、なにやら分解してしばらくいろいろやっていました。原因は接続の仕方が間違っていたコネクターでした。普段はこれ使っていなかったのですが、隣の人がコネクターを持っていなかったので、普段使っているのを貸してあげたんですね。それで普段使っていないものを出してきてつなげたんです。分解した結果、そのコネクターはなんと電圧が倍になるコネクションがされており、それで倍の電圧がながれてバッテリーチャージャーを壊してしまったんです。温水ボイラーもダメになったか、と一瞬ドキッとしましたが、そちらは大丈夫。ダメになったのはバッテリーチャージャーと延長コードだけでした。
壊れたチャージャーはSATOMI号についていたものなので、かなり年代ものでした。なので近いうちに壊れる可能性があったし、コネクターに関しては全く予想外のことだったので、このタイミングで古いチャージャーを壊してくれたのは不幸中の幸でした。すぐに、オートパイロットをオーダーした業者さんに電話をして今Ermioniに来ていてバッテリーチャージャーが新しく必要になったので手配できるかどうか連絡しました。翌24日に返事をくれることになりました。
気を取り直して夕方になってから、町を散歩。Ermioniには半島をはさんで北と南にそれぞれタウンバースがあるんですね。私たちがいるのは南の方。北の方が防波堤があってちゃんとしたハーバーなのですが、今の風向きから南の方が安全なんです。で北の方を見に行きました。
このランタンをたどっていくと北側に行けるのです。
こっちがErmioniの街。
北側バース。外側のバースは押し寄せる波で物凄い揺られていました。南の方が絶対いい!
お土産物屋さんもおしゃれ。
で朝ご飯を食べながら面白いものを見ました。キャタマランの前にいるヨットが、アンカーを引き上げていくうちにキャタマランのアンカーチェーンをつってしまったのです。
キャタマランの左横にいたヨットなのに、アンカーを引き上げるうちにどんどん私たちの前ぐらいまで来たので、やばいなぁって思っていたんです。つまりまっすぐにアンカーを下ろしていなかったということ。結果見事キャタマランのアンカーチェーンをつり上げ。それからチェーンを落とすまで一苦労。チェーンにロープをつないでアンカーを下ろしチェーンをアンカーから離すようにするんですが、その後今度はロープがアンカーに絡まって取れない状態になり、最終的にヨットから誰かが海に飛び込んで絡んだロープを離していました。キャタマランはチャーターボートでこの人がスキッパー。さすがに慣れているらしく、落ち着いてアンカーを打ち直していました。この日は、夕方も別のヨットで同じ事が発生。さらにお隣さんが出発するためアンカーを挙げている前を平気で横切ってウロウロしたヨットが2隻も!!元お隣さんヨットはホーンを「ブーブー」とならして警告していました。それを見ているうちにキャタマランのスキッパーに「オーストラリアではこんな事見たことがないんです。」と言うと、スキッパーは「ヒドラ島には、お宅のように美しいボートでは行ってはいけませんよ。」と言うんです。「アンカーが絡まるのは常で、不慣れなチャーターボートばかりでもっとすごいことになったりします。ここから水上バスが通っていて、すごく安いからそれに乗って行ってください。自分のヨットで行ってはだめです。そしてカフェでゆっくりくつろぎながら、この茶番劇を楽しむのです。」ですって!!ヒドラ島は、Port Heliに行く前に行こうと思っていたビーチがあるアンカレッジ。でも狭すぎて夜を過ごすのが不安だった場所です。その反対側にヒドラ島のハーバーがあって、ガイドブックにもそこは危ないってい書いてあったのですが、まさにその通りのよう。
バッテリーチャージャーは前日に連絡した業者さんが、たまたまピレウスに行く用事があり、問屋さんでお値打ち値段で買えるものを見つけてくれて、夕方配達してくれることになりました。その後すぐに主人が設置。無事予定どおりErmioniを出発することができました。あ~本当にこれでやれやれ?!
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