皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!
エビア島のエーゲ海側は現在40ノットほどの強風が吹き荒れています。それを避けるように本土側のエビア島の内側のEretriaという港町にやってきました。Voufaloからここまでの旅程レポートをお送りします!
9月4日のディナーは冷凍ピザにサラミやチーズを加えて焼いたもの!
9月5日(日):メルテミをやり過ごすための港、Eretriaに向かって出発です。朝8時頃に目が覚めて外を見たら、すぐ隣にいた2隻のヨットがすでに出発していました。Eretriaまでは15マイルちょっとなので、かなりゆっくり目に出発しても大丈夫。朝ごはんを済ませてから午前10時ぐらいにアンカーアップして出ました。
外に出ると湾があったのがわからないぐらい。つまりそれだけ外からの波の影響を受けにくいアンカレッジ。狭いのが難点ですが、昨晩は全く揺れることなく海の上だっていう事を忘れてしまったぐらい。
湾の外に出ても、この日は前日とは打って変わって波も穏やか。風向き自体が、ここまで来るとちょっと違い、前方より後方よりに移動しております。ここの所ずっと前からの波を蹴散らして進んでいたので、穏やかな海は久しぶり。
風向きが比較的安定していて、予報通りの方角だったのでオートパイロットの「ウィンドベーン」機能を使ってみました。これは位置を設定するのではなく、風向きに対して一定角度で進むように設定するので、進行方向と風向きの組み合わせが丁度よくて、風も安定して同じ方角から吹き続けている時にはとても便利な機能です。でも、風向きがコロコロ変わる場合は、風向きに対して同じ角度に設定していると、極端な話、勝手に船がUターンしちゃったりします。前方70度の角度に設定し直したら、最初6ノット行くかなっていうスピードだったのが・・・
7ノットを超えるようになり・・・
時には8ノットを超えることも!湾から出てまず先にある半島の先端を避けていかないといけないのですが、最初もっと近くを通過する角度にしたらスピードが6ノット弱しか出なかったんですね。で、ちょっと角度を広げて70度程度にしてみたら、まあまあこれぐらいの角度ならそれほど大回りにならなず、さらにスピードが上がったので、結果的には速く目的地に着く形となります。陸地の形にそって時々方角を変えたりするので、その都度角度を変えますが、マニュアルで舵を取っている時と似た感じで、でもダイヤルできっちり角度を設定できるので、安定性もあり正確です。やり方を教えてもらってから、すばらくは面白くてずっと私が担当していました。(といっても30分もすると飽きて・・・そのままにしてくつろぎ始めましたけど。)
本当に平和な海だぁ!波もほとんどなし。でも風の強さは17~20ノット程度でいい感じなので滑るように走っていきました。
メインセールはセカンドリーフィングしたまま。
ジェノアを目一杯だしたのでスピードはちゃんと出ました。でもメインが小さい分、コントロールするのが簡単。エビア島と本土の間を航行しているので、波は立ちにくいんですね。でも風は突風が来たりするので、メインを目一杯出しているとちょっと時々面倒なことになりそうで、セカンドにしたままにしていたのが、大正解でした。
いい感じの角度!赤いサークルがあるのが本日の目的地のEretria港です。入口周辺に岩とかが所々にあって浅くなっている部分があるので、赤サークルの角度からは入港禁止。サークルの途切れた部分から入港するのです。
出発してから2時間ほどは、本当に気持ちよくセーリングを楽しめていたのですが、Eretriaに近づくにつれて風が弱くなってきました。つまりエーゲ海側からの影響を受けにくくなっている証拠です。
遠方には白波が立っていて、20ノット弱のいい風が吹き続けているのがわかりますが、私たちがいる場所は、島の陰になっていて平和そのものの海面。
さらに進むにつれて風もピタリ止まり、ヘッドセールがへたりはじめ、スピードは・・・ま浮いているだけっていう感じになりました。海面はまるで鏡のように平ら。それから30分ぐらいそのままにしていたんですが・・・12時半ごろ、ヘッドセールをしまい、エンジン走行に変えました。目的地まではあと5マイルぐらい。
あれが、Eretria港!ビーチ沿いにパラソルが沢山並んでいるのが見える。
港の中に入っていきました。実は、あまりにも風がなくメインセールがセカンドリーフィングだったのもあり、メインセールを下ろしていないのに気づいていなかったんですね。そのままアンカリングをスタートしちゃって・・・
チェーンを出している最中に主人がセールを下ろしていました。いつもなら私がヘルムを取り風に正面になるように操船してその間主人がセールを下ろすという二人作業なんですけど、その必要がないぐらい、港内は無風状態で、するすると勝手にメインセールが下りていきました。最もセカンドリーフィングにしていると、すでに1/3ぐらいしかセールが出てなかったかし。1時22分、アンカーの効きを確認して、本日のセーリング終了。
それから走行中に焼いていたソーセージでランチ。一息ついてからテンダーを下ろして上陸しました。実はねぇ~Voufaloにいた時に、主人の歯の金属キャップが取れてしまったいたんです。サランラップに包んで保管しておきました。港から徒歩圏内に歯医者があるので、その場所を確かめておきたかったんです。
SATOMI号以外は全部白いヨットなので、よくめだちます。私たちが到着した後からまた数隻が入港してきて、合計で10隻ほどのヨットがアンカリングしています。チャーターヨットは一隻もなし。皆さんメルテミを避けるためにここにいるのです。ここに向かっている途中、SATOMI号の後方にいたヨットも同じ方向に進んでいたので、ここに来るんだろうなって思っていたら、私たちが着いてから1時間後ぐらいにすぐ後ろにアンカリングしていました。(AISで船名とかチェックしておりました。)さらに、Voufaloですぐ右隣りにいて、私たちよりも数時間早く出て行ったヨットもこの港にいました!みんな同じ考えだったんですよね。
本土へのフェリーが30分おきぐらいに通行するんですが、その波の影響は全くありません。スピードがそれほど速くないし、大きな波を立てるような船じゃないみたいです。
歯医者の場所はすぐに見つかりました。日曜日はお休みで月曜日は朝9時からスタート。主人は朝一番に行くことにしました。フェリー乗り場のすぐ先にはビーチがあって、その先にレストラン街。
SATOMI号
2時間ぐらい前にソーセージサンドイッチを食べたばかりの主人が「お腹空いてきた」と言い出したので、まだ夕方4時半ぐらいでしたが、早めのディナーを取ることに。テンダーを係留した前のレストランに入りました。
主人はエビのフライ、私はビーフのトマトシチューを選びシェアしました。二人で十分のボリューム。最近、だいたいどれぐらいの分量で出てくるのか想像がつくようになってきたので、ちょどいい分量でオーダーできるようになりました。
さらにフェリー乗り場と反対側にお散歩にいくと、パラソルビーチ。
アテネから週末に海水浴にくるのに丁度いい感じの距離のようで、海外からの観光客はほとんどおらず、地元の方が週末ホリデーで来る場所のようでした。その分素朴な雰囲気があって、私たちは気に入りました。
港の入り口付近にちょっぴり飛び出ている部分があって、そこには道が続いています。小さな半島自体はキャンプ場みたいな感じで、フェンスが張りめぐらされていました。
道路の左側も海水浴場のよう。泳いでいる人もいたし、ビーチにはパラソルにデッキチェーが並んでいました。
その半島の手前は小さな港。小さすぎるのでここにはヨットは入れません。小型ボートの係留場になっています。
この道路兼橋が小さな半島とEretriaの港をつないでいます。
パラソルが並んだビーチ側からみたSATOMI号。この日は、もともと穏やかな日ですが、ここは本当に風が届かないのか、海面の乱れも全くなく、とても平和な港です。さらに係留しているヨットは全て自前の人たちばかりで、これからさらに北へ向かうのか、それとも南に下っていく途中なのか・・・でもみんな明日から吹き荒れるエーゲ海側の強風メルテミを、この湾でやり過ごすために集まってきているのでしょうね。
さあ、いったい今回のメルテミの影響は、この湾ではどれぐらいあるのでしょうか?!
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