2021年9月14日火曜日

バージボード大活躍!海岸温泉のあるLoutra Adipsouへ向かう

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!


真夜中に橋を通過した後向かったAratakiのアンカレッジには2日滞在し、9月12日に出発しました。次に向かったのは海岸沿いに温泉が湧き出ている場所があるLoutra Adipsou。


9月11日(土):Aratakiの港に上陸してみました。小さな漁船用港、という感じでここまで入れるヨットはあまり沢山ないと思いました。もっとも港は内は漁船なので空はなかったし。かなり浅いと思うんで、近づくのもためらいがあります。

あんなに沖の方に係留しているようにみえるSATOMI号ですが、あそこで水深6メートル。キールが2メートルなので、安心できる深さです。

Aratakiの街も、港沿いに数軒のレストランがありましたが、あまり食欲をそそるようなメニューではありませんでした。前日Khalkisの街でランチをした時、私はパスタを食べ切れずお持ち帰りしたので、それにソーセージやおナスのぶつ切りなどを加えれば、立派にもう一食分になりそうだったので、いつもは外食をしたがる主人もこの日は「うちで食べる。」と言いました。

さらに意外にもAratakiは便利で、港から一本裏通りに入った場所には大手スーパーがあり、徒歩20分ちょっとの場所には、私たちが大好きなドイツ系ディスカウントスーパーの「Lidl」もありました。イタリアでもそうだったんですが、ギリシャに来てからあまり美味しいステーキ用牛肉に出会っていないんですね。大手スーパーでも、お肉屋さんでもビーフだけは、今一つ。オーストリアのビーフは本当に質が高いのでそれに慣れている私たちの口を満足させるだけのビーフがほとんどないんです。でも「Lidl」に売っている真空パックされた「リブアイ」だけは格別。唯一オーストラリアで食べていたステーキと同じぐらいの美味しさなのです。だから「Lidl」があったら、必ず寄ってビーフステーキを買い溜めします。冷凍しておくと数カ月ぐらい大丈夫なのです。で、Lidlに行き、スモークサーモンやら、生ハム、チェダーチーズなどギリシャでは普通のスーパーにはあまりない食材を買い込みました。それもあって、お家ディナーでもいいなって主人は思ったよう。

9月12日(日):朝は8時半ごろ起床。朝食も取らずに出発です。アンカリングをしていると準備というものがほとんどないので、本当に楽です。この日の目的地は、ビーチに天然温泉があるLoutra Adipsouという場所です。日本のベテランセーラーの方に存在を教えていただいていて、機会があれば是非行ってみたいと思っていた場所です。

9時頃出発。本日もエンジン走行になりそう。すぐに前日仕入れたスモークサーモンで朝食です。本当だったらベーグルで食べたいところですが、ベーグルはさすがにギリシャに来てから見つけたことがなく・・・Aratakiのパン屋さんで買ったパンをカットしてオーブンで温めていただきました。

オープンサンドみたいな感じなんですが、パンにクリームチーズを塗りその上にスモークサーモンを乗せ、レモン汁をたらします。それからオニオンスライスとケーパを乗せてできあがり。パンがベーグルだったらもっと美味しいんですが、ま、これでも十分いけますよ。

こんなに海が穏やかだからセーリングできる風向きだったら、さぞ気持ちがいいことでしょう。

みて、この角度。真正面!最初はメインセールを上げることもなくエンジン走行していたんですが、途中で、取り合えず上げようとなりました。オートパイロットのままでも真正面から風だからメインセールを上げれちゃうぐらい・・・真正面。

エビア島、こんなきれいな場所がありました。街が沢山あるエビア島ですが、さすがにでかいので町がない自然そのものの部分も沢山あるんですよね。山と海が両方楽しめて、しかも山には緑が!ギリシャの山って禿山という印象が強いのですが、このあたりはギリシャの中でも北の方なので、冬には雨もよく降るし雪も降ると思います。


エンジン走行していると本当に暇で・・・キャプテン・ロブはおやつタイム。船の上でバナナを食べるのはよくないっていう迷信が、オーストラリア人のスキッパーの間ではあるんですけど、キャプテン・ロブは全く気にしておりません。バナナ大好きなので。

12時半ごろだったかなぁ~、風向きが前方30度から60度の間になり強さも10ノットを超えるようになったのでエンジンを止めジェノアも一杯だしてセール走行に変えました!やったぁ~セーリングできた。

5.6ノットはいい感じ。メインがセカンドリーフになっている割にはね。

と思ったのはほんの30分ぐらい。すぐに風が弱まり、ジェノアがしぼみ始め、スピードものろのろ。仕方なくジェノアを巻き入れます。ウィンチが電動だから一人で簡単に操作できます。いつもは私も手伝うんですが、もう退屈で超なまけ心が出ていたので、ご勝手にって言う感じで傍観してました。

午後2時半過ぎに本日の目的地Loutra Adipsouの街に近づいてきました。

小さな漁港があるんですが、そこにスペースがあれば入港したいと思いました。この町にはランドリーサービスがあるので、溜まっているお洗濯をしたいのと、水はまだフロントタンクを半分ほど使用しただけですが、チャンスがあれば補充したいのです。さらに、またマイナー修理が必要な場所ができて、主人がマストに上がらないといけないので、できれば接岸したいわけです。
あの、フェリーが止まっているあたりが港の入り口。近づいていくと、港内には漁船が係留していてスペースがなさそう。さらにフェリーが入り口付近にいるので、中に入っていくのは難しい感じでした。通り過ぎてから、あきらめて温泉が湧き出ているビーチの近くにアンカリングしようと思ったのですが・・・・通り過ぎていく時、フェリーがアンカーを挙げているのがわかりました。出発していくみたい!そこで、ちょっと待つことに。フェリーが出た後に、港の入り口付近に余裕ができ奥まで見通すことができました。外側の桟橋にすでにモノハルが1隻係留していましたが、その前後に余裕がありました。

そのヨットの後方はどうも浅すぎるようだったので、その前、外側の桟橋の一番前の部分に横付けすることに。風向きからして桟橋に押し付けられる形だったので、難なく接岸終了しました。午後3時半すぎていたかな。

他にもフェリーは何台かと待っていますが、今この開いている部分のすぐ隣に大型フェリーがいたので、入れなかったんですね。写真前のマストがSATOMI号です。後ろのモノハルが最初にいました。その後ろはこんなに開いてても浅すぎて2メートルないぐらいになっているので、ほとんどのヨットは係留できません。SATOMI号がいる場所で、水深はキール下80㎝しかありません!

岸に押し付けれている状態なのと、コンクリートと石垣みたいな壁面なので、バージボードの出番です。

バージボードってこの板のこと。オーストラリアでセーリングしていた時は、漁港に接岸する時はいつもこれが必要でした。ギリシャに来てからは、バック駐車がほとんどだったし、漁港に横接岸という事がこれまでなかったので、初めて使用。一応板だけは用意していて、ロープを付ける穴も主人が板に開けていたのですが、今まで使っていなかったので、ここに来てから初めてロープを通しました。板の内側にフェンダーを3個、いれておきます。船体の一番太い部分だけこれをしておけばいいのです。

さらにラインにも不要布を巻いて、こすれ防止。これで完璧です。

反対側が港の内側なんですが、入り口付近にこの漁船が係留されていたので、SATOMI号は中に入れませんでした。その後ろも空きがあるように見えて、実はモーリンがあったりするのです。外側といっても、ここ数日は穏やかだしフェリー発着時の波もほとんど影響ないので、快適にすごせそうです。電気接続代はプリペイドカードを、港のすぐ前の売店で12ユーロで売っていました。

到着してからもバージボードを設置したりしてやっと落ち着いたら夕方5時になっていました。お腹が空いたのでレストランに行ったり、ランドリーの場所を確かめたりして街中散策しました。ランドリーはほんの5分ぐらいの場所にあり、日曜日はお休み。月曜日の朝9時から営業しているとのこと。料金表をみたら、おそらくコインランドリーよりも安くてこれまで利用したランドリーサービスの中で一番安いようです。




レストランに必ずいる街猫ちゃん。料理が運ばれてくるの前にやってきて、こんなつぶらな瞳でじっと見つめられました!

さて、明日は朝からお洗濯を出し、待望の温泉を楽しみます!

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