2021年11月25日木曜日

キツネも出るワイルドな散歩コース!&東海岸でセーリングする時にお世話になるVMR

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!




オーストラリアに戻ってから初めて、泳ぎに行きました!ワイルドなビーチにたどり着く途中の散歩道も超ワイルドで自然一杯!キツネさんに遭遇。

南半球のオーストラリアはこれから夏を迎えます。11月というのは、初夏という感じでまだまだ涼しいのですが、今年はラ・ニーナの影響で涼しくて雨の多い夏になるという予報です。おかげで、毎日曇りがちで、半袖だと肌寒い日々の方が多く、アテネを出発した時の天気とあまり変わらな日々が続いていました。でも一昨日、曇り空ではありましたが午後の遅い時間になって、ちょっと暖かさを感じたのでビーチに行くことに!私たちは一日中ビーチにいるっていうのはほとんどなく(だって、夏真っ盛りの時だったら太陽光線が強すぎて、それはかなり危険なのだ!)海沿いのお気に入りお散歩コースの締めとして、ドボンとつかってくるっていう感じがほとんどです。

そのお散歩コースというのは、ビーチにでるまで道なき道を進むので、ローカルの人しか知らない場所。観光客とかはマップの下の方「ぺブリービーチ」のさらに先にあるソルジャービーチから延々歩いてこないといけないので、かなりな距離となります。私たちがやるのは、スタート地点に車を置いて、ぐるっと一周できるお散歩コース。これでも30分ぐらいはかかりるのでかなりいい運動。終点にあるロックプールでひと泳ぎするかプールの隣のキャベッジ・ツリーベイで泳いで締めくくります。ある程度歩いて火照った体を、冷やすのに丁度いいのです。

道なき道ってこんな感じです。けものみちみたいでしょ。夏本番になると近所の人が除草して、もう少し道が開けるんですけどねぇ。

歩いているうちにだんだん開けてきます。
地元民じゃないと絶対に迷子になるし、ビーチに出れるって言うことがわからないと思います。主人は、子供の頃はシドニー郊外に住んでいましたが、この地域にホリデーハウスがあったので毎年夏の数カ月をここで過ごしていました。さらにこの地でサーフィンを覚えたので、この辺りは裏庭同然。

そして「Gravelly Beach」にたどり着きます。面白いことに地元の人はみんなGravelly(砂利)ビーチって呼んでいるのに、グーグルマップ上ではPebbly(小石)ビーチとなっていました。今でこそ砂浜ですが、主人が子供の頃はここはその名の通り砂利ビーチだったそうです。ちなみに青々と生い茂っている森みたいな部分は、当時は一面砂山だったとのこと。

主人が突然「キツネがいる!」って言いました!よく見ると足跡が。

足跡をたどってみたら、生い茂る草の向こうに・・・いました!野生のキツネ!
しかも口に野ネズミらしきものを加えています。向こうも私たちに気づいてじっとこちらを見ていました。なので写真を撮るタイミングもあったんですが、30秒ぐらい見つめ合った後、キツネはくるっと向きを変えてさっとブッシュに消えていきました。
そんな自然一杯のブッシュコースを抜けて、ビーチに降りていきます。ここはサーフィンビーチなので、いつもとっても波が荒いんです。主人が子供の頃から20代前半まで足蹴くサーフィンに来ていた場所。このあたりには何か所もサーフィンビーチがあります。基本どこも波が荒いのでどこでもサーフィンできそうですが、いい形の波になる所とそうでないところがあるのです。

オーストラリアではビーチっていうのはほぼ全部砂浜ビーチ。当たり前だと思ってたけど、ギリシャにいって、砂浜ビーチは貴重なんだということがわかりました。「きれい砂浜ビーチ」っていうのが観光の売りだったギリシャ、オーストラリアじゃどこでもそうだよって思ってました。

干潮時にいったので、かなり遠くまで露出していた。満潮だと砂浜部分は全部海底で、あの岩をつたい歩きしておりました。

天然の小さな滝ができております。干潮の時は、岩場に逃げ遅れた小さな魚や、貝などが沢山おり、子供には最適の遊び場。ここまで干潮過ぎるともっと海に近い方に行かないと生き物がいませんけどね。

ノーラ・ヘッドの灯台はちょっとした観光名所です。シドニー市内から車で2時間ちょっとの場所にあるので、夏になると週末を過ごしにやってくる人が結構います。あの灯台をバックに結婚式の後の記念撮影をした私たち。

あの階段の途中でも撮影したなぁ。フォトグラファーの指示にしたがって、ポーズとった!

この辺りも通常は海底です。あらあらしく波が打ち付けていますが、この日は特に荒れている日ではありませんでしたよ。あの先はただっぴろい太平洋だからいわゆる「外洋」ですから、波がガンガン押し寄せてきも当然。

ギリシャの海は、周りを島に囲まれていたりしてるので、ビーチに波が押し寄せてこない場所が多く、まるで天然プールみたいな穏やかな場所が多いのです。それに慣れてる人だったら、こういう海では泳げませんねぇ。私も慣れるまではかなり怖かったから。だって、波にさらわれていったら、はるか太平洋までまっしぐらです。リップといって逆流している部分が時々発生するのですが、それにつかまるとかなり泳ぎが得意な人でも沖まで差っと流されてしまうし、逆らって泳いで戻るのは無理。力尽きておぼれてしまいます。オーストラリアの子供たちは子供の時から海に親しんでるし、特にサーフィンやボディーボードをやっていれば、リップを利用して沖まで出るので、一目でわかるらしいんです。私は今でもわかりません。でも主人が教えてくれるのでそこへには近づかないようにしています。このお散歩コース上のビーチは、いわゆる「遊泳ビーチ」ではないので、ライフセイバーがおりません。遊泳ビーチだと、安全に泳いでいい範囲を旗を立てて示してあります。だから、だいたいは、歩きながら時々、足がつく程度の場所にドボンと入るぐらい。




お散歩も終盤になってきました。かなりポカポカしてきたので、ドボンと入るのが楽しみに!この岩もいつもはだいたい海の中です。タイド差が最低1メートルぐらいはあるっていうのも、しばらくギリシャにいて忘れてた!地中海はほとんど差がなかったんですよね。せいぜい数十センチぐらいだった。オーストラリア海域をセーリングしていた時は、常に干潮や満潮の時間やどれぐらい差があるのかを気にしていました。曜日は忘れがちでしたが、時間だけはいつも気にしてたなぁ。だって、場所によっては10メートルも差があったりするんです。そんな場所でうっかり満潮時に碇をおろして外出してたら、帰ってくる頃に船が陸に上がってたなんてこともあり得ちゃうわけです。大航海時代の大昔では、その干満差を利用して、わざとビーチに乗り上げ、船底の修理をしたそうです。今みたいにクレーンとかなかったからね。

お散歩コースの終点のロックプール、干潮で全然水なし。ほぼ完全に干上がっている状態でした。ロックプールの外側の岩場でスノーケリングをすると面白いんですよねぇ。スノーケリングギアは全部ギリシャにもっていっちゃったから、滞在中はできないなぁ。残念。だって、ギリシャの海ってほとんど魚とかいなくて、全然面白くないんだもん。

仕方なく、ロックプールの外のキャベッジ・ツリーベイで泳ぎました。水温は真夏でも20度を切るぐらい冷たいのですが、この日は外気も20度ぐらいだったと思うので、思ったより大丈夫でした。長く泳いでいられないのは、常に水温が低いからでもあります。反対に冬でもあまり下がらないので、このあたりの人は一年中健康のために泳いでいる人がいますよ。冷たい海に慣れていたので、地中海の生暖かい海が驚きだった!

キャベッジ・ツリーベイは釣り船を出す人が結構いて、この坂がボートランプとなっています。私たちも一回、この湾に碇をおろしたことがありますが、かなりいつも揺れる場所で、岩場も多くあまり安全ではないのです。短時間のちょっと休憩程度にしか使えません。
このボート小屋は、ノーラ・ヘッドマリンレスキュー本部。建物をきれいにしたみたい。前はこんな素敵な絵も描かれていませんでした。信号機は風の強さを示しています。赤信号は20ノット以上あるってことらしい。マリンレスキューはボランティアで、オーストラリアの東海岸はとてもしっかり機能しています。外海に出る時は、出発地点のVMR(ボランティア・マリン・レスキューの略。)に「〇〇船、今日のセーリングログインお願いします。〇〇から出発。目的地は〇〇です。ETA(予定到着時間)は〇〇時です。」と無線連絡していきます。すると、出発地のVMRが目的地のVMRにその旨を連絡しておいてくれるんですね。で、到着したらその地のVMRに「〇〇船、今到着しました。ログオフしてください。」って連絡します。これをしないでETAを過ぎたら、遭難かも!ってことで、場合によってはレスキューが出動してしまうことがあるんです。私たちも初期の時は、時々報告忘れをしちゃいました。だいたい到着地のVMRはアンカレッジが見渡せる場所にあるので、連絡忘れでも目視で「あ、来たな。」ってわかるので、大丈夫なんですが、電話がかかってきたこともありましたよ。忘れていて心配をかけてしまい、本当に申し訳なかなったなぁと思いました。と同時に、しっかり見守ってくれている証拠なので、とてもありがたいと思いました。これを24時間、一日も休まず、交代でボランティアでやってくれているのです。地元の漁業関係の方やヨットや釣り愛好家の方などがされているようですが、本当に頭が下がります。

実は主人のおじいちゃん(母方)も釣り大好きで、引退してからシドニーにこの地に引っ越してきてからVMRをやっていたそうです。当時はこんなに立派なボート小屋とかはなく、レスキューに出かける役目はなかったらしいですが、無線受信の役割はあって、台所に無線があり、主人のおばあちゃんはそれが嫌だったそうです。


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