皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!
10月31日にクレオパトラマリーナのハードスタンドにSATOMI号を上げました!これでやれやれと思っていたらその直前に携帯を海に落としちゃいました。それとずっと気になっていた船底のコッパーコーティングの様子はいかに?!
10月29日(土):Rougas BayからKoronisia
時間のつぶしのために大きな湾内をプカプカ移動もこれが最終日。30日にはまたプレヴェザタウンハーバーに戻るからです。
いよいよクレーンでつり上げ。
それから、この先3カ月ほどの住処となる場所に移動。
あ~これで本当に2022年の航海、そしてギリシャ諸島のクルージングが終わったんですね。
時間のつぶしのために大きな湾内をプカプカ移動もこれが最終日。30日にはまたプレヴェザタウンハーバーに戻るからです。
とても静かなRougas Bayに地元の人しか知らないようなボートヤードがあり、前日に壊れていたアンカーローラーのベアリングを預けていました。中にはまった古いボルトを取り出せるかどうかお願いしていたのです。ですが、ダメだったよう。こちらの意図もあまりよく伝わっておらず、カットすれば取り出せる!というのです。それではベアリングが使えなくなるので意味がなく、結局そのまま引き取って帰ってきました。
それから、次の目的地Koronisia に向かいます。取りあえずジェノアだけ出してみた。
たった2ノットのスピードですが、向かう先は湾内の反対側。それも10マイル程度。出発したのはお昼でしたが、時間には超余裕があります。
セール走行できていたのは30分ぐらいかな。元々風がない日だったのと、入り江をカーブしていくうちに方向も悪くなっていき、と息ほどの風もなくなりました!エンジン走行に切り替えまっ平な海面をすべるように移動して、午後1時20分、目的地のKoronisia に着きました。
Koronisia には小さな港があるんですがSATOMI号は浅すぎて入れません、というか近づくこともできないです。この位置ですでにキール下1メートルしかありません。つまり水深3メートルぐらいなのです。これが一番浅いのではなく、陸に近づくにつれてさらに浅くなっていきます。港内でも水深2メートル、SATOMI号ではたどり着く前に砂地で立ち往生だ!
Koronisia は湾の後ろに大きなラグーンがあってそこが鳥の生息地として自然公園になっているんですね。ピンクフラミンゴがいるということで、見えるのかなと思いやってきました。
ランチもかねて上陸。港内にテンダーを付けられるので簡単。モノハルやキャタマランが係留されていましたが、モノハルなんかは30フィート程度で、おそらくキールが1メートルちょっとぐらいのサイズと思われます。10月末だというのに週末だからなのか、タバーンが数軒営業していましたが、ここが一番にぎわってました。野鳥の保護エリアなので、ある程度観光地になっているでしょうね。勿論周りはギリシャ人の方ばかりで、海外観光客はいなさそうでしたけど。
レストラン前に猫だかり!15匹ぐらいたかな。一度にこんなに沢山の猫を見るの初めて!でもフレンドリーな子はいませんでした。皆さん食べ物にしか興味がなさそう。
素朴なギリシャ料理のメニュー。軽食でよかったのでグリークサラダ。
海老のレモンオイル。美味しかったけど、Rougas Bayのガーリック海老の方がさらに美味しかったなぁ。ここの所ずっと海老料理がメニューに盛んに出てきますが、この湾で良くとれるのかな?
食後に港を見に行ってみました。道は奥まで続いてましたが、水際に近い部分はかなり遠方で徒歩だとねぇ、という感じでした。ま、ここに来るのに徒歩の人ってまずいないでしょけう。タバーンの人に「フラミンゴ見えれる?」って聞いたら店の裏側の丘の向こうですぐ見えれると言われましたが、おそらくその「すぐ」は車で数分ということでしょう。
遠方に鳥の群れが見えましたが、それがフラミンゴなのかどうかは不明。小型の鶴っぽい鳥を近くで見かけたので、それかもしれません。ここへはプレヴェザから車で50分ぐらいで来れるので、またの機会にしました。
10月30日(日):Koronisia からPreveza Town Harbour
朝は10時ちょっと前に出発。通常ならアンカーを上げる前にエンジンを付けるのですが、主人はエンジン始動させないでアンカーを上げていました。それからすぐにジェノアを出して、プカプカ浮かびながら離れていきました。プレヴェザのタウンハーバーまでたったの8マイルなので、時間はたっぷりあります。セール走行できるほどの風はありませんが、なんとか2ノット程度で動いてました。これからタウンバースに入るので、テンダーをつり上げる必要があるのですが、平和で波一つ、風もはぼ無状態だったので、アンカーを上げてしまいプカプカ浮いている間に(風で進むというより、潮の流れに押されてただけかも。)テンダーつり上げ作業をしました。その後、エンジン走行に切り替えタウンハーバー目指して一直線!着いたのはまだ午後1時にもなっていなかったと思います。
いつも通り写真を撮っていたのですが、なんと10月31日クレオパトラマリーナのハードスタンでに上げてもらうのを海上で待っていた時に携帯をぽしゃんと海に落っことしてしまったんです!いつもなら撮った写真はすぐにパソコンに移し替えておくのですが、この日に限って「ハードスタンドに上げてからゆっくりやればいいや。」と思っていたんですね。なので30日に撮った写真は全てなくなりました。
これまで物凄く気を付けていて、普段ならポケットに携帯をいれたまま作業をしないのに、これで今年の船上生活終了!ということで気が抜けたのか前ポケットに入れているのをすっかり忘れてフェンダーの位置を調整するため前かがみなってしまったのです。その瞬間・・・・!あ~やってしまった。携帯が海に数秒間浮かんでそのままゆっくり海底に落ちていくのがスローモーションのように見えました。水深17メートルだったから潜って取りに行くというオプションはなし。しかも移動中だったし。
ということでここから後は主人の携帯を借りて撮影しました。
10月31日はクレーンの時間が午後1時30分に予約されていました。午後1時にはスタンバイしておいてね、と言われたので早く着いたらその方がいいだろうと思いタウンバースは12時半に出発。目と鼻の先です。でも先の順番がつかえていたみたいで結局午後2時になってから「準備ができましたよ。」とマリーナからテンダーに乗ったスタッフが知らせに来てくれました。
最初にこのクレーンに乗せたのは2020年の11月で、イタリアメッシーナ海域から50時間ちょっとかけてプレヴェザに到着した一週間後でした。まだまだSATOMI号に慣れておらず、さらにクレーンに乗っかるのが初めての経験だったのでおっかなびっくりでした。その時はバウインでしたが、今回はスターンインでお願いします、と言われたんです。当時だったらSATOMI号のプロップウォークの凄さを知らなかったので、とんでもないことになっていたと思います。しかもこの位置、かなり海流があって私達の後の順番だったヨットはバウインだったにもかかわらず、ここに入る前にポート側のコンクリートの岸にぶつかりそうになってました!
SATOMI号はキールが横に長いタイプなのとフォールディングプロペラなので、ただでさえプロップウォークがひどいのと、バックギアに入れた時フォールディングプロペラがうまくひらかないと、ぐるぐる同じ場所を回転してしまい全くコントロールがきかなくなるのです。2年間で物凄くSATOMI号操船に慣れた主人は、スターン・インにもかかわらず難なくスムーズに入って行きました。後で「海流がここ凄いんだよねぇ。」と聞くまでは全くそういう事を感じさせないスムーズぶりでした。
タウンバースにスターン・トゥーで接岸するのも、アンカーを下ろす時にすごくコツが必要なんです。リモコンでゆっくりおろしているとバックしているスピードに間に合いません。というのはある程度スピードをつけて後進しないとプロップウォークの影響をもろ受けになるのです。なので、ギアを緩めてチェーンを重力で落としていきます。アンカーが海底にささると、後進する力でチェーンはすごい速さで引き出されていきます。でも出しっぱなしだと陸に近づいた時にストップがきかないので、岸から船体の半分の長さの距離まで近づいたタイミングでマニュアルでギアを締めてチェーンを一旦ストップさせ、残りはリモコンに切り替えて長さを調整していくんですね。今でもたま~にそのギアを締めるタイミングを間違える私。そうするとどうなるかというと、アンカーでブレーキがかかってしまいプロップウォークにコントロールされてしまうので、ワーフ近くで曲がり始めるのです。私のミスで発生してしまうのですが、そんな時も主人は怒ることもなく苦労しながらバウスラスターを駆使してなんとか接岸しております。(ごめんなさ~い。)
SATOMI号が見かけが「30年もの」のヨットであれば、「ああロングキールのヨットなんだな。」ってわかるのですが(ロングキールやフルキールのヨットだと最初から後進するのをあきらめている人たちも多いんですよ。だからバウインで入ったりします。)、見かけはモダンなので普通のフィンキールのヨットだと思われがち。だからまっすぐに後進できないのを見て、操船に慣れていない、と誤解されることが時々あります。それどころか、テンダーに乗ってる人が「代わりにやってあげましょうか?」なんて言ったきたこともあるんですよね!でも絶対そういう人たちにはSATOMI号の操船は無理だと思います!
だから、一見全く問題なく後進している主人、実はとってもすごいんですよね。私だけが知っているのが勿体なくて、ワーフでアーダーコーダ言う人に出会うと、大声で「あなたには絶対無理!」って言いたくなっちゃいます!
すっごく気になっていたのは今年初めにキオス島のボートヤードでやってもらったコッパーコーティング。ボートヤードでも初めての経験だったので、ちゃんとやれているかどうかすごく気になっていました。あら~つりりとしていて綺麗!白っぽくなっている部分は、スタンドの支えの部分で、最後にやった部分。そこは塗り具合が浅かったみたいで付着物がありました。さらに気になっていたのはデロス遺跡の島で、古代港の跡に乗り上げてしまった時のキールへの影響。主人がすでに潜って確認したので大事にはなっていないとわかっていましたけど。なるほどかすり傷って感じですね。塗装が剥げているだけみたい。
その後高圧洗浄してもらったら、付着物があった部分も簡単につるりときれいに落ちました。普通のアンティハルを塗っていた時と比べると各段に船底はきれいで、コッパーコーティングした成果はあったみたいです。コッパーコーティングはUKブランドの正規の「コッパーコーティング」というのを使わないと効果がないそうです。ちまたには類似名称で「コッパーコーティングと同様の効果」とうたっているコーティングがあるそうで、紛らわしいのです。削れてしまった部分や、最初に塗り具合が不十分だった場所との違いが歴然だったので、この冬の間、その部分をちょっとやり直す程度で済みそうでした。
ハードスタンドに上がってから、携帯を買うためにネットでいろいろリサーチ。以前のはサムソンS20だったので、どうせなら新しい機種、と思って探すと、なんと最新のS22よりS20の方がバッテリーの持ちがいいようで、また以前と同じS20を探すことにしました。最新モデルじゃないから思ったより安くてほっとした!
落ち着いた頃には夕方5時半を過ぎていて、ランチをしていなかったので早めのディナーに、マリーナのレストランに行きました。以前とメニューの内容が変わっており、普通のギリシャ料理タバーンになっていたのがちょっと残念でした。前はもう少しハイレベルなイタリアン風の料理が多かったのにね。私の大好物のポルチーニリゾットがなくなってた!
でも味はまあまあ。ビーフステファードは美味しかったし、主人のミートスパもミンチがたっぷりだったし。
ワインもボトルですがハウスワインということで一本9.5ユーロ。グラスワイン2杯とほとんど変わらなかったので、ボトルにしましたが、結構おいしいワインでした。
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