2023年6月18日日曜日

妥協しないで気に入るまで探します!Barbati North

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!






前夜の疲れを癒しゆっくりと北側の泊地を出発し、16日は島のコーフ・タウンがある側に南下しました。途中アルバニア海域寸前まで行きSarandeの街を結構近くからみながら気持ちよくセーリング。移動して本当に良かったなぁと思いました。この先二日間また強風が続くので待避できる納得できる泊地を探しました。

Sypridon Westの泊地。海もきれいでしたが、ここはこれから居心地悪くなるので移動です。

6月16日(金):前夜の寝不足を解消するために朝は10時過ぎまで寝ていました。朝ごはんをトーストで軽く済ませ、やっと動き出したのは午前11時半過ぎ。

青丸の所にいました。この日の夕方から夜にかけてここは吹きさらしとなるので、移動しないといけません。コーフタウンがある、島の内側のアンカレッジに向かいますが、その前にちょっと沖に出てトイレタンクを放出します。

メインとジェノアを両方だして沖に向かいます。この方角ならいい感じにセール走行できますが、直接島伝いに行こうとすると真後ろ過ぎて、しかも微風でセールが膨らみません。なので、タックしながら内側に移動する予定。

12時半、一旦白い海域(水深ごとに色が変わっています。)まで出てからタックして方向転換しました。




ちょっと早くタックし過ぎたみたいで、30分後またタックして再び沖に向かいます。ジグザグしちゃった。

目の前にはアルバニア共和国への入港地、Sarandeの街が広がっています。本当にすぐ近くですよね。思ったよりも大きな都市みたいです。6月の終わりごろにはアルバニアに行こうと思っているので最近いろいろ調べ始めました。四国ぐらいの大きさの国だそうで、人口の大半がイスラム教徒だそうです。ギリシャに来るまでこのあたりの地理は全くわからなかったんですよね。どのマリーナにSATOMI号を置いておいて観光するのがいいのか、なんてことを泊地アプリで探しながら航海していました。

赤いラインが国境です。正式入国していなくても上陸しなければ大丈夫なんですが、その際、その国のカーティシーフラッグを上げないといけないのですが、アルバニアのは持っていないので超える直前でUターンしてこないとね。ま、警備船とかも見当たらなかったしこれだけ近距離だから常にヨットがセーリング中に行き来しているだろうとは思いますが、念のため。

午後1時、ギリギリのラインでUターン。

この日3回目のタック。実は最近、タックする時もオートパイロットを使っているんですよ。角度とポート側、スターボード側と方向を決めてボタンを押すだけ。今までは主人がヘルムをマニュアルで取り、その間私がジェノアシートを緩めたら、今度は主人が反対側のシートを巻き入れるという形でやっていたんですが、これだと一時的に誰もヘルムしていない時間ができてしまい、ほんの数十秒でもラットが移動して角度が変わってしまう事とかありあたふたしちゃうんですよ。ジェノアを引っ張るのにも時間がかかる時があるし。そこで、最近せっかくついてる機能だから、ということでタックもオートパイロットにやらせることにしたら、あらまあ~これが簡単簡単。だって、二人がそれぞれ同時にジェノアシートを操れるの訳ですから。常にダブルハンドだから、使える機能は使った方がいいな、と思いました。今までは行先を決めて航路をオートパイロットに入力していましたが、最近ではオートパイロットのウィンドベーン機能も利用して、角度を決めて進み、その間セールのトリミングを随時やっていく、というのも利用しています。

さらに最近ではメインセールをおろす時も、風に向けて直進するようオートパイロットを設定して(以前は私の役目だった。)、私がメインハリヤードを緩める約になりました。主人はマストの所で待機してセールがきちんとたたまれた状態でレイジージャックに収まるように調整する役目に集中しています。私がヘルムしていた時は、主人が一人二役で、ちょっとずつセールをおろしてはまた調整して・・・とマストの所とコックピットを行ったり来たり。だからセールをおろすのにすごく時間がかかっていたんですよ。でも今ではあっという間にできるようになりました。これもオートパイロット様様。私達にとっては3人目のクルー専用ヘルムズマンです。特にタックする時は、ジャイブしないよう素早く反応する必要があるので二人が同時にシートを操れるのは本当に便利です。

いい方向で島の内側を目指せるようになりました。


あれあれ、コーフ島の上空に雨雲。陸上ではきっと雨が降っているよね。最近本当に毎日1回は雨が降ります。

みてこの違い。ポート側は晴れでスターボード側は雨。午後1時半の時点。

その10分後、SATOMI号も雨に捕まりました。でも小雨というかシャワーという感じで涼しくて気持ちが良かった。

午後1時45分。


風向きがこんな感じになっていたので、スピードは5.2ノット出ていましたよ。

Sarandeから出てきたハイドロフォイルがやってきました。それも2隻同時に出発したんですけど、1隻は高速でもう1隻はちょっと遅いスピードで進んでいます。おそらく速い方はコーフ島を目指していて、遅い方は本土のIgoumenitsaに行くんじゃないかな。進む角度がちょっと違ってましたので。このあたりにいると、常に目撃するハイドロフォイルですが、2隻同時に見たのは初めてだったので写真を撮ってみました。すごい高速で近くを通過されてもハイドロフォイルは波があまりたたないので、フェリーが通った時ほど影響を受けないんですよね。

内側に入って行ったら本当に穏やかでした。

この日目指していた泊地は画像内2個目のグリーンの碇マークの場所。

ですが、実際に行ってみたら思ったよりも狭く、スイングできない状態だったのでスターン・トゥーしかないな、と言う場所でした。でもここは海底が海草が生い茂っている場所ななのであまりアンカーが効かないんですよ。砂地も一部あるんですが、そこにアンカーを落とすとバックしてきたときにかなり陸に近くなってしまうので、アンカーチェーンが異様に短くなるのです。こういう時16メートルあるSATOMII号はちょっと面倒なんですが、長期的展望でこのサイズを選んだので仕方ありません。泊地アプリにコメントしていた、ここでスターン・トゥーした船はだいたい12メートルから13メートルぐらいの長さのもの。3メートルの長さの違いはかなり大きいです。
でも、取り合えず挑戦してみたんですよね。アンカーを下ろして安全にバックできる場所まで移動してみました。でも、アンカー全然効いていない感じで・・・・チェーンを巻き入れてテンション具合を確認してみたんですが、全然引っ張られない。やっぱきいてないなってことで一旦アンカーを上げたら海草が根こそぎこんもりアンカーに乗っかっていました。

そこで、第一希望のOrmos Koulouraは諦めて次に進みます。沿岸沿いに沢山泊地はありますが、ほとんどが海草生い茂る場所なので、この日の夜間に訪れるまあまあの強風を無事過ごせる場所の選択はあまりないのです。


その後、沿岸沿いの2か所をチェックしたんですが、丁度島と本土の間の狭くなっていてる場所でしかもフェリーの通行がとても激しい場所だからか、海が不透明で汚かったんです。海底は全く見えないどころか、ゴミがあっちこっちに浮かんでいて・・・こんな場所では泳ぎたくないなってことで、通過。

あそこに係留されているヨットのちょっと先がそうです。島のくぼんだ部分に入ってきて、本土との距離がある場所だからか、透明度がいい場所です。

Barbati-Northという場所で、ここも海草が茂っているんですが、多少砂地があるんです。
ただ砂地は比較的浅い場所に広がっているのでどの方角にスイングしても大丈夫な位置にアンカーをおろすとなると、かなり選択肢が少ない。で、一回目は泊地アプリに表示された位置ピッタリの場所に下ろしてみました・・・が残念ながら全然効かず、引き上げたらこれまた海草こんもり。

2回目はウロウロしながら深さがある場所に砂地スポットを探すこと30分ぐらい。やっと半径1メートルぐらいのスポットを発見してそこをめがけて下ろしました。

テストしてみた結果、今度はアンカーがささったようでした。良かった~!念のためあとで主人が泳いで確認することにしていますが、取り合えずこの日の夜は物凄い強風ではないので大丈夫でしょう。

落ち着いた時はすでに午後4時でした。でも高い山がこれから吹いてくる強風をしっかりカバーしてくれるはず。

こっちはオープンですが、そのうち反対側にスイングします。

お天気は途中曇りがちだったのに、夕方ごろまた晴れてきて、きれいな海が引き立ちました。

濃い部分が海草地帯。

主人が泳いでアンカーの状態を見に行きました。砂地は砂地だったみたいですが、完全に埋まりこむというよりは、ちょっとくぼんだ場所に先っぽだけが埋まっていたそうです。でもチェーンは水深3メートルのところで30メートル出ているので、取り合えずこの夜は安全に過ごせそう、とのこと。チェーンの重みだけでも結構支えられます

岸には小さなビーチがあるだけでそこからその上はホリデー宿泊施設みたい。街などはありません。だけど、こういう静かな場所で過ごしたかったし、とにかくこれから数日はちょっとゆっくり過ごしたかったので泳ぐのを楽しめる水のきれいな泊地に来たかったのです。最初に計画していた泊地は3か所とも、水が汚いとか、海草ばっかりとか狭すぎ、など納得いかない場所でしたが、どんどん進んでいるうちに、当初は予定していなかった綺麗な場所を見つけられたのでラッキーでした。

夜はポークステーキとベークド野菜。ポーク私が焼いて、野菜は主人が準備してくれました。

夜が更けるにつれて、確かに風の音は聞こえていましたが、ウネリは全くなく快適でした。アンカーアラームの半径設定をギリギリにしたので、途中数回アラームが鳴りましたが、それは方向転換しただけでアンカー自体は全く動かず一晩過ごせました。2日間あまり眠れてなかった私は、もう爆睡。翌朝はすっきり目覚めることができました。島の反対側ではすでに風が吹き始めていたので、こっち側に来ておいて本当に良かった。

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