2023年6月8日木曜日

前から後ろから横からもフェリーがやってくる!Igoumenitsa

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!






Lakkaの湾は本当にきれいで、もう1日滞在しようかなって思ったのですが二日目になったらちょっと飽きてきたので午後から移動。本土のIgoumenitsaの港がる湾のアンカレッジに行きました。

6月6日(火):もともとこの日は午後からゆっくり出発の予定だったので、午前中はテレビを観たりしてぐずぐずしておりました。


ゆっくりしていたらだんだん動くのが面倒になってきて、一時は「もう1日ここにいようか。」となったんですが、この日の夜ちょっとだけここ数日より風が強くなる予報になっていたんですね。そうなると、周りをびっしり囲まれていると、その中で1隻でもアンカーが流れた場合、なんかひやひやする事態が発生します。浅い場所だし密集しているので皆さんあまり長くチェーンを出しているとは思えず、しかもあまり経験がないレンタルヨットの方もいるはず・・・この後またお隣が変わるかもしれないし・・・。そこでやっぱり予定どおり午後1時半ごろに出発することにしました。


目的地は本土のIgoumenitsaという大きな街。画面左に見えるのがコーフ島で、右が本土。Igoumenitsaはコーフも向かい側みたいな感じで毎日フェリーが往復している大きな港街です。私達のレジデントカードもIgoumenitsaで発行されるらしいので、いずれ必ず行くことになる街ですが、フェリー発着がある大きな港がある湾内にいいアンカレッジがあるんですよね。

午後1時15分Lakkaを出ました。

風はまだこの位置では微風ですが、午後2時ぐらいからもう少し強くなるはずなので、それまでのりのろで我慢。7日までここにいるとコーフまでは絶対的にエンジン走行を余儀なくされる予報なのです。




さて、進路を決めてオートパイロットを設定。



午後1時23分、湾から離れるにつれ風が少しづつ出てきて、角度もいい感じなのでセール走行で5ノットのスピードが出てきました。いいねぇ~。

午後1時半。

波が全然立っていないので滑るように進んでいき、とても快調。気持ちよくて外のマット上で寝転んでみました。

キャプテン・ロブがジェノアシートのトラベラーを前方に移動させました。

するとふわ~っと風船みたいに気持ちよく膨らんだジェノア。

ジェノアで丁度日陰になっているので暑すぎず、本当に気持ちいいです。


その後スピードがぐんぐん上がり6ノット台になってきました!ここんところ微風のろのろ走行が続いてたので久々の6ノット台。


前方60度という超いい角度なので、それほど風が強くなくてもスピードが出るんですよね。なんかすごい効率よくて嬉しくなります。

ほんの少しだけヒールし始めましたが、全然気にならないぐらい。

スピードが出るにつれ、波しぶきが時々かかるようになってきました。

すごい、6.7ノット!これって今年セール走行での最高速度じゃない?

って喜んでたら、もっと速くなり7ノットを超えるようになってきました!

コーフ島が左手に見えています。チャート上ではこの位置。

実際の風景はこんな感じ。

とその時、ヒヤッとする事件が!バウでFBライブをやっていたキャプテン・ロブが大慌てでコックピットに戻ってきたんです。急いでオートパイロットをマニュアルに変えて進路を微妙に変えていました。というのは、私達の右前方からこちらに向かっていたヨットが進路を変えてきて、そのままだとSATOMI号のバウをニアミスっていう感じになっていたのです。私が見た時は、もう数メートルの所でバウを横切っていきました。危ないなぁ~。すれ違ったときにみたらソロセーラーみたいだった。気が付いてなかったのかな。慌てて方向を変えていた感じもした。本当にひやっとした一瞬でした。

さらに、遠方に浮いているブイを発見。それも2個。間を通り抜けるような感じで進みました。もしかしたらあのヨット、これをよけようとした結果私達を接触しそうな進路になってしまったのかな。


コーフ島と本土の間にさしかかったら・・・この時点ではスピードは6ノット台だったのが・・・午後2時半ごろ。

その一分後にはいきなり4ノット台までスピードが落ちてきました。

そしてみるみるまにジェノアがヘタレてきた!

そしてあっという間に風無状態になり、仕方なくエンジン付けました。


エンジン付けたのでスピードは7ノット。

海もまっ平。

遠方にIgoumenitsaの街が見えます。でかいねぇ。

さて、ここからちょっと緊張します。だって斜め後ろからフェリーがやってきたから。最初真後ろにいたので、ポート側から追い越してもらおうかなと思って速度を緩めたんですが、フェリーがスターボード側に進路を取っていたのでまたスピードを上げて私達はそのままのコースを進みました。

で、無事追い越してもらったと思ったら今度はポート側前方から、港から出てきたフェリーが近づいてきました。ここは大型船の航路なのです。
やっと前方から来たフェリーにも追い越してもらって安心したら、なんとまた次のフェリーが出てきたよ!

アンカレッジへはこの航路を横切る形になるのですが、取り合えず追い越し行ったフェリーの後ろをついて進みました。フェリー同士がスターボード側ですれ違っているので、SATOMI号も前のフェリーの後ろにいれば、右のフェリーは私達のバウを横切ることはないだろうなと思ってました。

3隻目のフェリーもやり過ごした。すれ違うたびに物凄い波にゆさぶられます。

Igoumenitsaの街は予想以上に大きいみたいです。ここからはコーフ島だけじゃなく、アテネのピラエスにもイタリアにもフェリーが出ています。2020年の8月にイタリアに移動した時、フェリーで引っ越しをしましたが、その時イタリアのバリに入港しました。そこ行きのフェリーもここから出ていて、おそらく私達が乗ったフェリーも途中ここに寄港したと思います。


航路を抜けると街を右手にして湾の左側に向かいます。ここも海底が泥なのでアンカーの効きがすごくいいそうです。しかも広範囲にわたって浅くて、航路を抜けたらすぐに水深は10メートル以下になりました。逆に浅すぎるかもしれなので、いつも通りアンカーを下ろす予定の場所を中心にぐるりとチェーン分の半径で円を描いて深さを確認。こうしておけば、どんな方角に向きが変わって大丈夫っていうこと。風向きが予報外の方向に変わることは常にあるし、例え風がほとんどない予報でも潮やウネリの関係で、思いがけなく方向が変わることもよくあります。私達はいつもやっているので当たり前だと思っていましたが、こんな風に円を描いて深さを確かめるのは珍しいようで、ギリシャに来てから他の船がこれをやっているのはまだ見たことがありません。地中海では不要なのかもしれませんが、干満差が常に数メートル単位で発生したり、サンゴ礁が突然突起していたりするオーストラリアの海では必須事項。今でもその癖のままですが、念には念を入れるに越したことはないと思います。これはオーストラリア航海時代に夜中に突然河川内でスターンが浅瀬に乗り上げて船体が傾いてしまった痛い経験から。

午後4時15分、無事アンカリング終了。街の隣のアンカレッジに係留して街を見行こうかなとも一瞬思ったんですが、いずれビザの関係でここには必ず来ることになるので、その時までのお楽しみにしておきました。

お昼ご飯を食べていなかったのと、どうしても中華風?日本風なものが食べたかったので到着してすぐに料理開始。メニューは鶏肉とおナスの味付け味噌炒め。味付け味噌は私の母手作りの調味料で、2022年1月に日本に里帰りした時に持って帰ってきたものを大事に大事に少しづつ使っていましたが、とうとう使い切りました。主人がとっても好きな味で、次にこれを味わうのは、次の里帰りまでお預けです。

周りには何もないただっぴろい湾。他にここにくるヨットは強風待避以外ではないでしょう。でもこういう何もない、近くに誰もいないっていう場所、私達は結構好きです。

誰もいないことをいいことに音楽を流し、日が暮れるまでくつろぎました。さて、次目的地は待望のコーフ島です。

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