2023年6月30日金曜日

人違いでハーバーオーソリティに悪人扱いされた!Orikum Marina

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!





6月29日の午後Orikum Marinaに入ったのですが、着いた途端にハーバーマスターと入国手続きエージェントと名乗る男性に詰問されました。全く身に覚えたないことだったのに!でもその理由がわかったらさらに怒れたのだ!


6月29日(木):午前10時過ぎ、少し波が入ってきて風向きが変わってきたのがわかりました。出発だ!

北上するにはぴったりの風だったのですが、その前にこの湾の一番奥にあるアルバニアで唯一の「マリーナ」に金曜日に入りたいので、湾の奥に向けてセーリングです。マリーナにSATOMI号を置いていて、レンタカーを借りてアルバニア内陸観光をしたいのです。せっかく違う国に来ているし、海上だけだと見れる場所は限られています。特にアルバニアは海岸線エリアよりも内陸部の方が大きく首都は海沿いにはないんですよね。一応首都Tiranaの近くにもなんちゃってマリーナ的なものはあるんですが、そこはもうアルバニアの端っこ。
向かっているOrikum Marinaはポンツーンがあるマリーナだし地理的に丁度アルバニア海岸線の真ん中ぐらいなんです。Sarande付近の内陸にも見どころがあったんですがSarandeでは安全にSATOMI号を置いておくことができないと判断したので1日で通過してきました。なので丁度の真ん中あたりのOrikumマリーナならどちら方面にも片道2時間半ぐらいで行ける場所なので、マリーナ滞在中にドライブ旅行を2回に分けて行きたい場所全部を回れるな、と考えたからです。それとお値段も1週間滞在だと割引があって、一週間で356ユーロ(電気水道こみ)になるんですよね。一日だとSATOMI号は80ユーロとなります。5日滞在した時点で一週間いた方が安くなるので丁度よかった。

今はダウンウインドですが、後に方向が変わるので久々にメインセールとジェノアと両方上げました。

湾の反対側の端には、さらに戦争中のバンカーがありました。


お天気もよく快適セーリング。


最後にお洗濯してから2週間以上たっているので下着の在庫が付きかけています!主人はとうとう、還暦の時私の弟が巣鴨で買ってくれた「赤いパンツ」まで着始めました!マリーナに着いたらすぐしなきゃ!

湾から完全に離れて方向転換のため10分後ぐらいに最初のタック。

この日は北西の風の予報だったのですが、それよりも西側寄りになっていて湾内は白波が立っていました。なので当初行こうと思っていたマリーナのすぐ隣にある泊地は波の影響があると思い、半島沿いにあるアンカレッジを見に行くことに。
出発から2時間後の12時半。

セールをおろして泊地を見に行くと、知ってはいましたが、予想以上に一面のフィッシュファーム花盛り。その間を潜り抜けてやっと泊地にたどり着いたんですけど・・・

どう考えてもSATOMI号のサイズだと安全にスイングできない状態。チェーンだって20メートルも出したらきっとどっちかのフィッシュファームのモーリンに接触しちゃわない?っていう不安がある。なので諦め。この先にもう1か所あるのでそこを見に行くことにしました。

またジェノアだけ出してセーリング開始。

で、2か所目も同じ状態でした。モーリンブイがあったので、主人はそれを拝借しようか、と言ったんですが、夜中にいきなり「どいてください。」と言われるのも嫌だし、こんなフィッシュファームに囲まれてまでここにいる意味なくない?と思い、その案は却下。結局一日早くマリーナに入港することにしました。

午後2時10分ぐらいマリーナのすぐ近くにアンカリングしました。今日入港の予定じゃなかったからテンダーをけん引したままだったので引き上げないといけません。正面からわんさか波が押し寄せてきて結構揺れる中でテンダーを引き上げる作業は容易ではありませんでしたが、このシステムで3年目、かなり慣れてきたので15分ぐらいで終了しました。

久々にダビットに吊り下げられたテンダー。

マリーナへの入り口はブレークウォーターで守られた外の湾のさらに内側。でもここ浅いみたいで、モーリンで航路が示されていました。ドラフトは2メートルだと連絡してあったのですが、チャート上で水深が2メートル行かない場所があるので無線で「海底掘り出してます?」と聞いたぐらい。大丈夫ってことだったので進んでいくと途中で一瞬水深計がゼロになってヒヤッとしたそうです。
ポンツーンにはマリーナスタッフの方が待っていてくれて、軽々接岸終了。午後3時でした。

で、この時マリーナスタッフの方が「オフィスに来るのは急いでないけどチェックインすぐにしてくださいね。」と言ったので「アルバニアへのチェックインはもうSaradeで済んでいます。」と返事しました。でもその後事件が起こったのだ!パッサレルの代わりにバージボード出してポンツーンに移ろうとしていた時、制服姿の人とIDカードを下げた男性が近づいてきて「私はエージェントでこちらはハーバーマスターです。入国チェックインをしてください。」と言ってくるではありませんか!

で、すでにSarandeで済ませた、と言うと信じる様子がなく書類を見せろ、というんです。話をしているのは「エージェント」の男性で、ハーバーマスタ―と言われた制服の方は一言も言いません。英語がわからなかったからなのかもしれませんが。でSarandeのハーバーマスターからスタンプしてもらっている書類を見せたら、なんと、「この後、Sarandeからコーフにまた行ったでしょう。システムに記録が残っているんだから再チェックインをしないといけない。」と言ってきたんです!何という戯言!しかも言い方が詰問口調なんです。主人が、そんな馬鹿な、ずっとアルバニアに居ましたよ、と言っても「ずっと監視していてお宅らの動きはわかっている。」とさらに言ってくるんですね。でも私達が屈指ないと思ったからなのか、結局そのまま言いたい事だけ言って、離れていったんです。で、ムカついた気分のままマリーナオフィスに行って受付をしにいきました。それでマリーナスタッフの人に「あの人たちはいったいどういう人ですか?証拠もなく悪人扱いしてきた。」と言いました。すると接岸を手伝ってくれた男性がマネージャーだったらしく「そうなんですか。おかしいな。」と言っていて、Sarande以降ずっとアルバニアに居たのに一旦出国して再入国したと言ってきた、と話すとどこかに電話をかけていました。すると「Vloreで入国手続きをするって連絡していませんか?」と言ってきたので「とんでもない、Vloreに行ったことがないし、Sarande以降ずっと海岸沿いを北上してきただけですよ。」と答えました。そこで、なんとなく話が見えてきたのですが別のオーストラリア船籍の船と間違えられていたらしい。「出国した形跡があるっていうけど、あれはうそですよ。うちのチャートプロッターをみればずっとアルバニアいたのがわかる。システムに記録が残っているというならそれを見せて欲しいです。」と言いました。で、結局そのまま例の人たちがマリーナオフィスに来ることもなく、なんとなく「人違いだったのかな。」的な感じになりましたが、証拠もないのに人違いで詰問しておいてそれがわかってもうやむやにされたのは本当に不快でした。マリーナオフィスのマネージャーから「Vloreでチェックインせずにマリーナに入ってからやるっていう船がいた。」という話を聞いてから、なんとなくですが、このエリアで出会ったオージーヨッティ―のよそよそしさの原因が腑に落ちたんです。つまり、オーストラリア船籍の多くは不法入国している可能性がある、という事実。キャタマランのイギリス人カップルに聞いた話ですが、こんな近くの距離でギリシャからアルバニア、モンテネグロに出入国するたびにエージェント代がかかるから、入国手続きをせずに入っているヨットがこの辺りには結構いるという話。しかもギリシャでもクルージングタックスを払いたくないから入国手続きをしていないらしいのです。コーフとアルバニア海域を不法にいったりきたりしてシェンジェン諸国入国への時間稼ぎをしたりもしているようです。

でもそれはアルバニアのポートオーソリティ―にも知られていることなんですよ。そしてしっかり船名とかも確かめずに私達が疑われたのはそういうことをやるオーストラリア船籍が多いからだと思います。だからオーストラリア船籍は「悪人」なんですよ。システムに記録が残っている・・・・というのはハッタリだったのでしょう。そういえばちゃんとやっていない人がビビると思ったのか、はたまた、正式書類をもっていなければそこで白状することになると思ったのかわかりませんが、アルバニアのポートオーソリティーは被害者なわけです。それがわかったら、同じオーストラリア船籍としてさらに憤りを感じました。だから、お互い事情を知られたくなくて、母国からこんなに離れた地で出会う同国船籍なのに、そっけない態度だったのかもしれません。私達がギリシャのレジデントビザを持っていることをねたまれて交流してくれないのかな、と思ってましたが、本当はもっと悪質な理由からだったかもしれません。だとしたら、そんな方達とはお知り合いになりたくないです。オーストラリア人がそういう人たちだと思われているらしいのは本当に残念。

オフィスで受付している時パスポートを見せたらマネージャーが「日本人は世界で一番親切で品行方正でしょう。オーストラリア人とアルバニア人はどうだかしらないけど。」と言い、ちょっと驚き。遠いアルバニアでもそういう評判なのは嬉しいなぁ。でもその反面にはもしかしたらオフィスマネージャーも実際にに不法侵入しているオーストラリア船籍のことを知っているから「日本人乗っている船なのにまさかね。」という一抹の皮肉が混じっていたのかもしれません。

オフィスの隣にはハーバーマスターのオフィスにポートポリスのオフィスもあったのですが、さっきの制服の人はどこにもおらず、ポートポリスも英語が話せない人で挨拶したら笑顔が返って来ただけでした。結局のところ、あれだけ悪人扱いされて「証拠がある」とまで言っていた人たちはどこかほかの場所からやってきた人たちみたいでした。わざわざここまでやってきて人間違いだったか、ちゃんと手続きしている人だったので彼らにとって「ハズレ」だったのか、彼らの立場を考えると、もう彼らに対する怒りはなくなっていました。

マリーナにはランドリーがなかったので、レンタカーを一日早くしてもらい早速持ってきてもらいました。Orikumの街までは徒歩で20分ぐらいなので街のランドリーに来るまでいくことに。ランドリーの場所が奥まっていてわからなかったんですが、通り沿いにあるミニマーケットのおばさんに聞いたら(英語は通じなかったのですがランドリーの名前を見せたらわかった。)電話をかけてくれて、その場所まで連れて行ってくれました。おばさんのお店のすぐ裏でした。ランドリーのおばさんも英語はわからなかったのですが、グーグル翻訳と手振りで通じました。翌朝10時に仕上げてくれるとのこと。主人がランドリーバッグを取りに行っている間、おばさんが「ツーリスト?アルバには好き?」と(多分聞いてきた)ので「アルバニアはグッドです。特にアルバニア人の方がグッド。」と言ったらおばさん大感激でハイタッチしてきたぐらい!これこれ、これがアルバニアの人たちなのよ。こんないい人たちを、オーストラリア船籍だからというだけで疑いを持たせることになった他のオージーヨッティ―、許せんな~!!!

洗濯ものをドロップしたついでにディナーのためにVloreの街に行きました。湾の反対側にある大きな街です。


Sarandeよりも都会だった!





この緑のリンゴのマークはオーストラリアの代表的なスーパー、ウールワースのマークじゃないか!関連があるのかな?

元劇場らしい建物に壁についていた。

アルバニアの伝統料理はどうもギリシャ料理にすごく似ているので、結局イタリアンを選びました。



大正解。みてこのプレゼンテーション。白身魚のカルパッチョ。カリカリに挙げられた魚が飾りについてました。

ビーフ・タギリアータもミディアムレアでお願いした通りの焼き加減。完璧です。
そしてこのシーフードリゾットは、これまで食べたリゾット(主にマッシュルームリゾットですけどね。)の中で一番と言っていいほど美味しかったのです。シーフードのお出しがチーズとピッタリで、お米の具合も硬すぎず柔らかすぎず、もう何もかも完璧でした。

このほかにワイン2杯、ビールとか入れて全部で5900レク。ユーロでは57ユーロちょっとの請求でした。レクを持っていたのでチップも入れて6200レクでお支払い。もう質を考えたら超お値打ちでした。

デザートのアイスクリーム。1スクープたったの50レク。二つで100レク(やく1ユーロ)は最安値だ!





Vloreは港にいい泊地があるので、SATOMI号でもやってくると思います。その時が楽しみ!あのであまり街中を散策するのは止めておきました。


食事を終えて帰ってきたのはすでに夜9時ちょっと前。長い一日だったなぁ。

マリーナ入港時はちょっと不愉快だったのけど、やっぱりアルバニアはいい国です。今日30日から内陸部のドライブ観光を開始いたします!


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