皆さんこんにちは！Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ！
セール走行中、マリーナで一緒だったオージー＆日本人カップルの船とすれ違い、SATOMI号の写真を送っていただきました。自分の船がセールを出している姿がをみるのはこれが初めて！そしてこの日はなんと、アンカーを上げる時から下ろす時まで、一度もエンジンを使わずに全行程セール走行だけで終了したのです！
8月1日（火）：Risanのモザイク博物館を見学してから、お昼12時20分過ぎ。Risanから出発しました。アンカーを上げる前からメインセールを上げちゃいました。広い泊地だったり、風向きが良かったりした時に、オーストラリア航海時代には時々やっていましたが、地中海に来てからは初めてじゃないかな。前にいつやったか思い出せない。
1回目のタック！前方に見えるのは教会と修道院の島。島の前でタックしないといけないかな。
Tivatのある広い方の湾につながるチャンネルに入り、2回ぐらいタックしたところで1隻のヨットすれ違いました。わ～と声が聞こえたので、何事か、と思ったら、なんとディーナーをご一緒したオージー＆日本人カップルの船じゃないですか。彼らは8月2日にモンテネグロを出発してイタリアに戻ると言っていたので、今日のうちに湾の出口に近い場所に向かう途中でした。まさかここですれ違えるなんて！申し合わせたわけじゃないのに、凄い偶然です。
SATOMI号の写真を撮ってくれて、早速送ってくれました。私のちょっと角度が斜めになってしまっていますが彼らのヨットの写真を送りました。
アンカーを上げた時からセール走行をスタートして、そのまま我慢強くタックを繰り返し、フェリーの往来がある狭いチャンネルを抜け・・・と我ながらよくやったなぁ～と思います。その様子を動画にしましたのでご覧くださいませ。
チャートプロッター上の軌跡。行きはエンジン走行だったので直線となっています。ギザギザしているのが今回の軌跡。よくもまあ、飽きずに頑張ったもんだ。でも楽しかったんですよね。波もなく最高のセーリング日和でした。
空港近くのアンカレッジに着いたのは午後3時半ぐらいでした。着く直前に私は料理をスタートしていて、クラッカーを砕いて衣にしたなんちゃってトンカツをあげていましたが、アンカリングする時になっても主人が全然エンジンを付けないので驚きました。ジェノアは先に巻き入れてましたが、メインセールは出したまま。そのまま泊地に進んでいき「よしここで下ろして。」の合図でアンカーを下ろしました。水深3メートルちょっとの場所なので30メートルのチェーンは十分すぎるほど。周囲には一隻もおらず、深さも充分広い範囲にあるので、いつものようにグルグル回る必要はなく、メインセールをあげたままアンカリングとなりました。それからアンカーを中心に船が風に正面になるタイミングで少しづつメインセールをおろしていきました。せっかく熱々のカツをあげていたのに、ようやく食べられる頃には冷めちゃってた。でも最初から最後まで一度もエンジンを使わないで全行程をセール走行したのは、これが初めて。これまでもアンカーを上げる時にエンジンを使わないとうことはありましたが、アンカーを下ろす時はたいてい場所を探すためにエンジンでウロウロすることが多いので、最初から最後までてっていうのは初めてだと思います。その達成感からか、せっかくこれもお初の「なんちゃってトンカツ」の写真を撮るのを忘れた！
物凄い達成感に酔いしれながらデッキで夕日を見ながら涼みました。
大航海時代の船には、勿論エンジンなどありませんでしたから、毎回こういうやり方をしていたわけですよね。だから私たちがエンジンなしでセールだけで動き出したりするのは、何も特別なことじゃないんですよね。セールがあるボートならではの事だから、これからも時間に余裕があって条件が合えば、やってみようかな、と思いました。だって自然の力だけで動くって、本当に気持ちがいいんです。
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