2023年10月1日日曜日

偶然にも2年前とほぼ同じ場所にアンカーを下ろしてた!Kalamos Wood Bay

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!







2泊したKalmos島のPort Leoneのアンカレッジを29日金曜日に出発しました。次の目的地は同じ島でほんの数マイル先。一時間ぐらいで着いちゃうのでゆっくり出発です。残り少ないクルージングライフ、海がきれいで泳ぐのが楽しい場所を選んでおります。

29日の朝SATOMI号の周りには細長い蛇みたいな魚が泳いでました。

この魚なんていうのかな?まるで海草が浮いてるみたいに見えますがちゃんと泳いでます。

朝ご飯は久しぶりにデッキで。こんなに朝からいい天気なのにはかなり久しぶりです。朝からソーラーパネルが大活躍。

昨夜は21隻のヨットが岸につながれていましたが、みなさん朝早くから出発したみたいで、10時ぐらいには半分ぐらいしか残っていませんでした。

10時15分、私達もアンカーアップして出発です。本当にここに来て良かった!ギリシャに来てからこんなに沢山の魚と泳いだのは初めてだと思います。ケファロニア島の南側のアンカレッジは透明度がすごくて好きだったけど、魚の数でカラモス島に負けてるな。2023年度クルージング最後に来て、私の中での「ギリシャで一番」の記録が毎回塗り替えられています。

急いでないし、風は微風ですがとりあえずメインセールをあげてノロノロセール走行で湾を出ていきました。

1ノットぐらいのスピードですが、取り合えず前進しているので良し、とします。気持ちいいしね!

前日この辺りでシュノーケリングしたんですが、ここが一番沢山魚がいて面白かった!

廃墟の街の教会。ギリシャでは至る所に教会があって、どんなに離島でも教会だけはちゃんと手入れされているんですよ。敬虔なギリシャ正教の信者が沢山いるんですね。

10分かかってやっと湾からでました!後から出発したヨットには軽々追い越されてましたけど。

こんな状態だからね。

ジェノアが膨らむほどの風がなくて、ほぼメインセールだけで走っているんですが、それでもたまにジェノアも風をはらむので、その時のためだけに取り合えず出してあります。スピニカを出せばこんな時は完璧なんでしょうけど。一応スピニカもあるですけどね、出すのがすっごく面倒なのでまだ一度もSATOMI号では使ったことがありません。二人だけだと、ものの数時間のためにわざわざフェンダーロッカーの下の方から、うんこらしょっとスピニカが入ったセールバックを取り出してる時間が勿体ない。というか出してるうちに目的地に到着しちゃうし。それに前のヨットの時はスピニカはソックに入ってたのでするすると出せましたが、SATOMI号についてきたのは古いタイプなので設置するのがすっごく面倒なんですよね。この先も使用することがあるのかどうか不明。ま、太平洋とか横断している最中数日間微風続きっていう状況だったら出してみるかも?!

本日の目的地はこのままカラモス島に沿って北に進んでいきます。体感風速と船のスピードが同じだ!2ノットはこの日の最高スピードぐらいでした。

浮かんでるだけな気もするけど。さらに時々後戻りしている気がするのは、気のせい?!

ジェノアが反対側に移動しちゃって、この後、ゆっくりメインが自然にジャイブしちゃいました!ゆったりだったからダメージはないですけど・・・・。


湾を出てから1時間ぐらいたった11時ちょっと過ぎ。まだ景色がほとんど変わりません。

11時14分。とうとうジェノアを巻き入れてエンジン走行に切り替えました。

体感風速前方から3ノットで、船のスピードが6ノット?!

11時40分、カラモス島のメインの港の前を通過。主人が「この街も見てみたいから港に入ろうよ。」と言ったのですが、この港、唯一あるタバーンの経営者が牛耳っていて、どこに係留するのか指示してくるんですよね。自分所のタバーンのお客さんになると思って。でもできるだけ沢山詰めこもうとするのでかなり無理やり係留させるそうで、アンカーチェーンが絡まってしまうことが頻繁に発生するそうです。もともと港内に係留するのは無料なんですが、レストランで食事をすれば無料、という話で呼び込みをしているんです。なのでチャーターヨットの方々やフローティラというチャーターヨットの方がグループで移動するタイプの人たちが中心に入ってくるんですね。というのは港内でどこにアンカーを下ろのか、というタイミングをタバーン経営者の自称ハーバーマスターのジョージさんが指示してくれるんだそうです。それだけじゃなく、無理やり沢山のヨットを係留させるためにアンカーを打ったヨットに数隻ラフティングもさせるそうで…レンタルヨットだったら傷がついても平気ですけど、SATOMI号に私達の許可なくしてラフティングさせられるのは絶対嫌!
主人は「そんなのいつでも起こるわけじゃないから行ってみたいとわからないよ。今はスペース空いているみたいだから見に行くだけ見る。」と言って近づいていきました。でもね、外にはアンカリングしているチャーターヨットが数隻いました。あの人達絶対入港待ちしているはず。近づいていくと、水深が1.4メートルしかない場所がある事がわかったので、主人はUターンしました。多分深い場所もあるとは思うんですが、私達にとっては入り口が狭いってことですね。それとこのタイミングでいい感じの風が吹き始めたんです。これならまたセール走行できる!この機会を必要ないのに港に入って陸に繋げるのは勿体ない!と主人も思ってくれて、カラモス港に入るのはやめになりました。あ~良かった。あと数日でハードスタンドに上がらないといけないし、レフカスの街でメカニックの人に点検してもらうためにポンツーンを予約しているんだから、それまではできるだけアンカリングして過ごしたいのです。

素通りできてほっとしたカラモス港。

ジェノアを再び出してセーリング再開です!エンジン走行したのはほんの30分ぐらいだった。

3.6ノットというのはけっしてハイスピードではないですが、体感風速5ノットしかないから上出来。目的地は下のチャートで、島の上の方です。


12時遠方にカラモス島の端っこが見えてきました。正面の山のふもとはミティカスという港町。あそこには昨年10月に初めて行ってから、今年4月にも行きました。北西の風が強い時、すごくいい泊地です。


この景色、何回見ても好きだなぁ。高い山に緑が生い茂る山。高いほうは春先まで頂上が雪に覆われるんですよ。

島の先端に来てここで方向転換します。


良い角度。このまま泊地ギリギリまでセーリングできそう。

タックすることなく本日の目的地に向かうことができました。この日最高速度の4ノット台になった!12時20分です。

Wood Bayという名前がついている泊地には、2021年にギリシャクルージングをスタートさせた時に来たことがあるんですね。実はここがギリシャクルージングで一番最初の記念すべき「島での初アンカレッジ」」だったのです。すっごく水の透明度もよくて感激した場所。X印の所を目指しています。通常私たちは、いつも初めて行く場所、という場所が多いんですが前にも来たことがある場所というのは、前にアンカーした場所の記録が残っているので本当に楽ちん。
X印を目指して進みます。


数隻アンカリングしている船がいましたが、おそらくほとんどは夕方前には移動しちゃうと思います。前に来た時もそうでした。それにその人たちはスターンを岸に結んでいないのにかなりビーチに近い位置にアンカリングしているので長居するつもりがないんでしょうね。

海底は砂地に草地でビーチに近い浅瀬には岩もあります。私達は水深7メートル弱のエリアでアンカリングしたいので、細長いビーチを進んでいきました。そして一番端っこの方のエリアで主人が「この辺りで砂地の場所を探して。」といったので、バウで偵察し、ここなら間違いなく砂地ど真ん中にアンカーを下ろせるという場所を発見、バウから「もう少しスターボード側に移動して!」と指示を出し「ここなら行けると思うから下ろすよ!」とアンカー担当の責任でアンカーをドボンと落としました。

海底に着地した途端にアンカーが効き始めた感触があり、どんどんチェーンを引っ張りだしていきます。念のため40メートル出してたところでウィンドラスのギアをロック。すると主人が「前にアンカーした場所とほぼ同じ所だよ。」と教えてくれました。なんという偶然。砂地を探してウロウロしていた時、なんか引き寄せられる感じがした砂地があってそこにアンカーすることに私の意志で決めたので、私には同じ場所だという事はわかっていなかったんですよね。

チャートには2年前アンカリングした時の軌跡が残っています。前に来た時もすごくアンカーの効きはバッチリだったので、今回の安心です。今晩は風向きとしてはこの場所はプロテクションが低いのですが、1ノットとか2ノットとかの予報なんで平気です。

相変わらずきれいな海だなぁ。

すぐに船の周りに沢山の魚が群がってきました!

海底もくっきり見えました。アンカーが砂地に埋まっていたのも見えましたよ!


良いサイズのもいるね。船の上から覗いてるだけですけど、透明度が高いので模様まできれいに見えました。

このあとすぐにシュノーケリングをしたのですが、もうすっごい数の魚たちに囲まれて大興奮。その模様は動画も撮ったので、明日のブログで詳しくご紹介しますね。私の中での「ギリシャで一番!」記録がさらに塗り替えられました。`

午後3時、観光船がやってきた!そうだったそうだった、2年前もあの船来てたなぁ。

たしか正目のビーチにスターンを結んでお客さんを下ろしていたはず。

丁度その辺りに1隻アンカリングしていたのですが、そのすぐ近くでアンカーを下ろし始めて方向転換し始めました。

その時接触寸前!私だったらあんなに近くだったら心臓止まってるよぉ~!!!

観光船は1時間ぐらい滞在した後去っていきました。その後次々に皆さん出発されて、最終的にはSATOMI号だけになりました。前に来た時もそうだったんですよね。なぜかここはランチストップだけの方がいい、という噂が泊地アプリに出ているんですが、オーバーナイトしても全然OKなんです。ただ、ランチストップしかしない人たちは、私達よりもかなりビーチに近い位置に係留しているので、確かにあそこには一晩中いるのはスターンを結ばない限り不安かもしれませんけど。


日もとっぷくれて周りには誰もいません。ウネリもないし、すごくいい泊地なのにねぇ。そして、夜風と一緒に陸地から松の木のいい香りが漂ってくるんです。誰もいなくなったなぁと思った夜8時ぐらいに、一隻のキャタマランが入ってきて、私達のすぐ近くにアンカーを下ろし始めました。近すぎることはなかったのですが、彼ら的に気になったのか、その後2回ぐらい場所を変えてアンカリングしてましたが、最終的に諦めたみたいでまた出発していきました。なんでかなぁ。水深7メートルぐらいの場所ならどこにアンカリングしても大丈夫なぐらい広い湾なのにね。一瞬お隣さんができたかな、と思いましたが最終的にやっぱりSATOMI号だけとなりました。

ハードスタンドに上がるまであと7日。この日も素敵な泊地で平和な夜を過ごすことができました。

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