2024年4月8日月曜日

動画:最高速度10.8ノットを記録!イルカと戯れてシシリー島Cataniaへ

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!





4月7日いよいよイタリア本土を離れ、シシリー島に移動しました。前日の航海はずっとエンジン走行だったのでとても退屈でしたが、昨日は数時間でしたが過去最高速度の10.8を出すほどの快走セーリングで物凄い興奮度合い。久しぶりに走行中に動画をとりましたよ。

4月6日の夜食。アンカリングしてからすぐ遅いランチと早いディナーをしたので、夜7時頃ちょっとお腹が空いてきちゃいました。レウッカの露店で買ったドライトマトが本当に美味しい。チーズはギリシャプレヴェザのLidlです。生ハムもレウッカ滞在中にゲットしたのでイタリア製なのだ。


4月7日(日):朝は起きた時に出発すればいいぐらいだなって思っていたのですが、すでに6時には目が覚めてしまったので、主人は「出発するぞ!」とエンジンをかけ始めました。当初、シシリー島の目的地Cataniaまでは40マイルぐらいだ、と主人が言ったのでそれほど早起きしなくていいと思っていたんですが、勘違いしていたらしく、本当は50マイルでした!

アンカリングしているだけだしとても穏やなので、主人一人でアンカーをあげて出発しました。その間まだ半分寝ぼけていた私はベッドの中でぬくぬくしてました。6時42分、ようやく外に出ていくと朝日が昇って行く途中。アンカーをあげた時はまだ薄暗かったのです。

航路としては真っすぐなのでいい風さえ吹けば、楽に進めるはず。予報では本土とシシリー島の間のメッシーナ海峡の間あたりからいい感じの強さの風が吹いているとのこと。ここはいつも基本的に風が強いですけどね。

エンジン走行だと軽く7ノットのスピードが出るので、出発してから1時間弱ですでに残り46マイルとなりました。

遠方に見えるのはシシリー島で、右側に見えているのはイタリアの本土カラブリア地方です。

そしてエトナ山、今日もきれいだなぁ~と眺めていたその時!

イルカが戯れているのを観ました!背面ジャンプしたりしてとっても楽しそうだった。これまでギリシャ海域航行中は、3年間で片手で数えられるぐらいしかイルカに遭遇したことがなく、さらにこんな風にジャンプして遊ぶイルカを見たのはこれが初めて。オーストラリアだったら、ほぼ毎回と言っていいぐらいクルージングに出ればイルカのお出迎えがあって、しかも伴走したり、バウウェーブでジャンプしてくれたりしてたんですけどね。イオニア海でもエーゲ海でもそういうのが全くなく、ちょっとつまらなかった。

だから結構遠方でもこんな風にジャンプする様子を写真に収められただけで、すっごく嬉しくなりました。なんか幸先いい感じ。しかも実はイルカ発見はこの日すでに2回目だったのです。初回は距離的にはもっと近かったのですが、写真を撮れるほど海面に居なかったのです。

近寄って来るかと期待したんですが、エンジン走行していたからか、離れていきました。

午前7時半はこの位置でした。

だいたい朝食は主人が作ってくれます。というのは「これが食べたい!」というのが朝からはっきりしている人なので、お任せしておいた方が楽なのです。せっかく作っても食べたいものがある時は、わざわざ自分の分だけ自分で作る人だし、私は特に希望がないので主人に合わせて作ってもらった方が楽なのだ。この日はパンケーキ。もうベーコンを切らしているので、昨夜つまんでいた生ハムの残りで代用。メイプルシロップに生ハム?って思うかもしれませんが、普段は代わりにベーコンです。これが意外に合うんですよね。

8時13分、そろそろメッシーナ海峡の辺りにやってきました。この辺りからちょっとづつ波が出てきました。狭い海峡を広い場所からくぐる抜けて海水が通過するわけですから、当然風も波も凝縮されて強くなるわけですよね。


波の高さは1メートルぐらいあるものもありましたが、幸い間隔が長いのであまりとがった三角になっていませんでした。風が10ノットにも満たないぐらいだからね。これが15ノットぐらいでしばらく吹き続けていたら、かなり荒れちゃいます。4年前ギリシャに向かうためにここを通過した時は、まさしくその状態。オーストラリアでは25ノットぐらいでやっと白波が出るかなって感じの海域が多かったので、たったの15ノットでいったいなにこれ?ってすごく驚きました。海のカルチャーショックだった!


8時50分ごろ、エンジン回転数は同じですが、スピードが増してきました。風が強くなってきたからかな?

確かに体感風速が10ノットを超えるようになってきたし。まだこの時点ではメインセールも上げていなかったので、風の恩恵を受けているとは思えませんでしたけどね。

エトナ山、あいわからず。後で気が付きましたが、デカい山だから近くで見るよりある程度遠方から眺めた方が全体が見えていいのです。陸地からよりも海上からの方が眺めがいいかも。

波が横から押し寄せてくるので、そのたびに左右に揺さぶられて傾くようになりました。

波にあたるたび、右に左にゆらゆら。

9時、ようやくセール走行できるだけの風の強さになったのを確認。早速メインセールをあげましたよ。おっと今回もまた一番上まであがらないぞ!セカンドリーフィングラインがレイジーバッグの中で絡まっているみたいですが、マストの上の方もセールを引っ張っていくレールみたいなのが詰まってるかしら????頂上からあと20㎝弱ぐらいの場所で、泊ってしまうんですよね。電動ウィンチで力づくで上げるとダメージを起こすといけないので、取り合えずやめておきました。到着してから検証しないと。

メインセールをあげただけの状態で、なんと7.6ノットだって!?もうこれで十分じゃんと私は思ったのですが、主人は「いやジェノアも出す。その方が安定して走れるから。」

で、出しました。

すると信じられないようなハイスピードで走り始めたんです。9ノットですと~!!!!!こんなに速いの、以前もたまに突風時に9ノットを超えるってこともありましたが、ずっと9ノットどころか、9.5,9.7とどんどんスピードが上がっていくの、初めて見た。


9.7ノット!

おお~ついに10ノット超えた!!!

一瞬だったけど。それでも9.5ノットを超えるハイスピードは変わらず。

しかもこんだけハイスピードなのに、物凄い安定感なんですよ。波も結構押し寄せてくるんですが、全然横揺れしないんですよね。スピードが速いから毎回波にもまれるのではなく、すべるようにかっ飛ばしている感じで、スムーズ過ぎて、こんなに速いスピードが出ているっていう感じが全くないんです。

その後、風がコンスタントに14ノット~16ノット、角度もバッチリで快走は続き最低で9.5ノット、さらに10ノットを超える時間も長くなりました。写真に撮れなかったけど最高速度は10.8ノットだった!

さらに風の向きもいい感じ。突風時は20ノットぐらいになってきました。

とその時、この日3回目のイルカ遭遇。今度はなんとSATOMI号に近づいてくるではありませんか!小柄だったので、まだ子供イルカかな?二匹が並んでSATOMI号の横を泳いでました。

1匹は、バウに回り込んでサーフィンしてくれましたが、波が小さくてつまらなかったのか2回目以降はなかった。それでもつかず離れず伴走すること数分。やはりエンジンの音がしてないから近くに来てくれたのかも。追っかけっこして遊んでいたのか?


9時29分、スピードは9ノット台が当たり前で平均にしたら9.5ノットは確実?!


この後、あまりにも楽しいセーリングだったので、記録に残しておきたくて久々に動画をとりました。
航海中に撮影した動画をご覧ください。
 

動画を最初に撮り終えた後、さらに風の角度が時々90度を超えてだんだん後方に回っていきました。これも予報通り。この時点でセールを調整し直しました。


そしたらまたスピードが10ノット出るようになりました。

風が少しづつ弱くなってきた。これも予報どおり。メッシーナ海峡を通過した風が渦みたいになって広がるので、最終的に私たちにとってはダウンウインド二変わっていくはずなのです。そしてダウンウィンドになる頃にはかなり弱くなっちゃうはず。なんとかできるだけ長くセール走行できるといいなぁ。

10時ちょっと前には10ノットも超えないぐらいの時もあった。

スピードが落ちると途端に波が気になるようになるんですよね。

ジェノアはバルーンみたいに膨らませています。

と思ったら、またちょっと強くなって・・・・でもこれぬか喜びだった。10時12分。

その後どんどん弱くなっていき、ついに10時48分、エンジンを付ける羽目になりました。

エトナ山にどんどん近づいてきました。

セールが出ているので、エンジン回転数は2000以下ですが、スピードはまあまあ。それでもさっきまで9ノット代のスピードでしかも風の力だけで動いていて、エンジンよりもうんと速かった事を思うと、再び興奮がよみがえってきます。


11時ちょっと過ぎ、小腹が空いてきたのでスナックタイム。キャプテンロブが用意してくれました。

おお~エトナの火口から煙が出ているよ!

11時44分。残り10マイルを切りました。体感風速はたったの3ノットちょっと。


Cataniaの街は高いビルが沢山ありますね。都会だ!

すでにジェノアは巻き入れていましたが、12時25分、メインセールもここで下ろし入港準備を始めました。

あと4マイル弱で、8ノットスピードだから30分で着くね。

入港するCataniaから沢山のヨットが出てきました。クラブレースでもやっているのかな?港内には数個マリーナがありセーリングクラブのマリーナもあります。その中で一番安いマリーナを予約しました。それでも一泊80ユーロだけどね。

あそこがブレークウォーターです。電話で入港することをマリーナオフィスに連絡したら、英語が話せるスタッフがいないみたいで、意思疎通ができませんでした。取り合ずVHFでも連絡したけど、応答なし。でも誰かいるみたいなので、入って行けばわかるでしょう。

いい景色だね~。これは海上からしか見れないですね。

1時ちょっと過ぎ、無事接岸。入っていくとマリーナオフィスから出てきたマリネロがモーリンスティックを振って合図してくれました。風がほとんどなかったので比較的接岸は簡単だったかな。バックで左に曲がりながらいっぱつでバース入り。本当にこの3年でキャプテン・ロブのSATOMI号の操船技術は物凄く向上しました。


街までは1キロほどの距離。大きいフェリー乗り場の反対側にあるマリーナの方が街にはちょっと近いんですが、その分高いのです。後で見に行ったけど、高い割には質的にはあまり変わらないなって思ったので、ちょっとぐらい歩くのはいい運動だから、お値段で選んで正解でした。

きれいなドームが見えるよ。教会でしょうね。Cataniaは美しいバロック建築の建物が有名みたいで、そのでわざわざ来ることにしたのです。3日間アンカリングだったから、レストランに行きたくなってきたとうのも本音ですけど。

マリーナ内に結構でかい魚が泳いでいた!ここは大型フェリーの港も同じ港内にあるので、とても深いんですよね。キール下6メートルもありました。

これがマリーナの名前。かなり大きいマリーナでした。

街の方に向かってあるいてくと、漁船が沢山係留されている場所にきました。到着が予定より早くて、日曜日という事もあり午後4時ぐらいまで開いているレストランも多く(その時間はまだランチタイム)、早速街に繰り出してみました。マリーナオフィスの人におすすめされたトラットリア(ギリシャだとタバーナ)に行ってみることにしたんです。

この続きはまた明日!もう予想以上に美しい建物と美味しくてお値打ちなお料理に、興奮マックスでした。


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