2024年4月3日水曜日

早朝3時起き2メートルの波にもまれてやっとたどり着いたCrotone

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!




昨日4月2日に南イタリアサレント半島の端っこレウッカからトレント湾の反対側のカラブリア州クロトーネに到着しました。早朝3時に起きて暗いうちから港を出ると・・・予想はしていましたが大きなとがった波がザブンザブン。5時間以上大波にもまれながらの耐久クルーズでした!

暗かったのでピンとがずれていますが、実際はもっとデカいです。

4月2日(火):3時に目覚ましをかけました。ずっと強風だったので、スターンラインは両サイドともダブルにしていたし、スプリンガーもあったし・・・で離岸するのにちょっと準備が必要。しかもまだまだ港内に押し寄せてくる波で船はゆらゆら。もうこのゆらゆらには慣れましたけどね、プランクを伝って岸に移るのが結構危険なのです。落っこちないよう注意しながら、ラインを回収し、最終的にスターンラインはクリートに引っかけて引き寄せるだけにしました。岸から十分離れている位置だったので、主人が最後に船に戻ろうとした時はプランクの板がやっとこさ届く程度でした。

バウモーリンを外して出発したのは3時51分。4時に出発できれば上出来、と思っていたので予定どおり。外はまだ真っ暗だったので写真はブレブレですが、それは港の外がすっごく荒れていたのもあります。

前日2日間、20ノット以上の風が吹き荒れていたので、火曜日は風自体はおさまっていても、きっと波はまだまだ大きいだろうな、とは予想していました。それでももうこれ以上レウッカにいたくなかったので不快を覚悟で出発していました。この辺りは常に風が強いし、イオニア海は三角波の間隔が短いので、比較的いつも荒れ気味なのです。なので、なるべく風が弱い時に移動したかった。暗いのでどっから波が来るかわらず、突然物凄いいきおいで左右にゆさぶられるので、ちょっと怖かったです。どれぐらい揺れたかというと、船内のテーブルの上に置いてあったものは床に散乱。ロックが甘いワードローブの扉がバタバタ開き、中の棚に置いていたバッグとかも出ちゃいました。トイレは、バウトイレまでたどり着けず、スターントイレを使っていました。しかも扉は開けっぱなし。だって開け閉めの時にドアに指を挟む危険性があるので。(ギリシャですでに経験済み!)

午前6時ちょっとすぎ。波が荒くてとてもでじゃないけど、真っ暗な中セールをあげるのは危険すぎるので出発してからずっとエンジン走行をしていました。そろそろ夜が明けてきた。

10分後にはこれぐらい明るくなりました。予想はしてましたが、それ以上に大きい波が短い間隔でやってくるので、時折コックピット内にも波しぶきがかかり、クッションがずぶ濡れに。

しかも気温も低くて寒く、ひざ掛けをもってきました。いつもはしてないんですが、この日はさすがにライフジャケット着用。

ここまでびしょ濡れ。座っている場所はドッジャーのすぐ内側なので波しぶきからは守られています。

まだまだ波の間隔が短くて、とっても不快です。座っていないと揺れで体のバランスが崩れるので、できるだけ動かずじっとしていました。

盛り上がる波の壁。これは大波をやり過ごした後。この上に乗り上げた後は激しく左右に揺さぶられます。前の船だったら絶対この状況では航海続けてないだろうな。重量がSATOMI号の半分だったから、もう波にもまれてあっちこっちフラフラしちゃったと思います。前からの波でパンチングもしていたのですが、落とされた時でもそれほど大きな障害はなく・・・勿論船体全体が揺れるので船内の壁に着けているテレビとか揺れますが、前のBavariaの時と比べたら全然平気です。前のはパンチングするともう船体がバラバラになるんじゃないか、って怖くなるぐらい揺れていた!こういう時、SATOMI号のすごさ発揮です。本当に安心感があります。



時間がたつにつれ、大きい波の間隔が開いてきたのがわかったので、私は船内で仮眠することにしました。さっきまでは、もうとてもじゃないけど船内に居られない状態でした。ソファーに寝転んでいても揺れるたびに体が放り投げられちゃうぐらいでしたから。

2時間弱眠ったみたいで、目が覚めたのは8時ちょっと前。とにかく外が寒くて寒くて、防寒ジャケットを着こんでいてもなんか体が温まらなかったんですね。再び私は船内に戻りました。

天井ハッチが濡れているのは雨ではなく、大きい波だと船体を超えてここに直接上から波しぶきがかかるからです。

うつらうつらしていた時、セールが出る音がしたなと思っていたら、やはりジェノアがちょっぴり出てました。セールが出てると、少し安定するのであまり左右にゆらゆらしなくなるんですよね。これ以上出すと波でゆすぶられた時にバタバタしちゃうし、そこそこ風も強かったのでこれで十分でした。

8時45分、これでもかなりましになった方。


ここまでずっとエンジン走行です。まだまだ波が大きいのとそれを克服できるスピードで走れるだけの風の強さがないので、もうセール走行はあきらめて、とにかく目的地に一刻も早く着くことだけを考えます。8ノット越えのスピードで来ているので、すでにこの時点で半分ぐらいまできました。(全長約70マイル)



9時ちょっと過ぎ、風が正面に近づいて波で揺さぶられるとほんのちょっぴりのジェノアでもバタバタしたので、巻き入れちゃいました。

午前9時18分はこの辺り。もう半分以下だ。




8ノットであと26マイルってことは、3時間ちょっとで到着だ。まだ10時前だからお昼過ぎには着けるね。

風、体感ですが、ど真ん中。予報ではもっと南から吹くはずだったので大外れ。

落ち着いてきたので、お腹もすいてきて、リンゴをかじりました。朝ごはん。それとレウッカの露天で買ったアーモンドがとっても美味しかった。


かなり波がフラットなタイミングが増えてきました。波の大きさも、せいぜい1メートルぐらいだなって感じ。出発してから3時間ぐらいは2メートルぐらいはあるよねっていう波にもまれていたので、なんかすごく穏やかになった気がした。慣れとは恐ろしいもんだ。

10時44分

時々ね、まだ波はありますよ。でも波と波の間隔が長くなると、坂道を上り下りしている感じになるので、不快感はぐんと減ります。大きさが1メートル程度でも5秒おきぐらいに押し寄せてくるとかなり不快です。


10時45分、この時点であと18マイル!2時間ちょっとだね。

近づくにつれて風も弱まりました。

陸が見えてきたよ。

ジェノアがうまく巻き入れられていなかったので、一旦出してもう一度巻き入れようとしたら、スターボード側でいい感じに膨らんだので、そのまま出しておきました。

これで、スピードがまた8ノット台に上がりました。あと12マイル。

あれがカラブリア州。トレント湾の反対側です。

この辺り、魚のトラップがチラホラ出現してきたので、注意が必要です。ギリギリの位置でやり過ごたものもあった。


オイルの抽出施設が何個かありました。

本日の入港先はCrotoneの商業港の中にある小さなマリーナ。何個かマリーナがあるんですがそれはみんな、この港の反対側なんですね。それで東から南東の風が強くなるとウネリがマリーナ内にも入る位置になっているんですよ。これから数日はそれほど風は強くならないのですが、そういう時でもイオニア海からのウネリが入ってくるかも。係留中の港内のウネリに悩まされるのはもうこりごりってことで、位置的に反対側でさらに長イブレークウォーターに守られている方のCarmarという桟橋一個の小さいマリーナに予約しておきました。実を言うと反対側のマリーナにも連絡しようと思ったんですが、前日1日がイースターということで連絡が付かなかったのですが、Carmarのオーナーはとっても迅速にすぐに応対してくれたんですよね。泊地アプリでも評判がいいので、値段的には同じみたいだったので、ここに決めました。それに絶対ウネリの心配ない。午後1時到着です。

大きな商業船港で、コーストガードの船や奥の方にはフェリー乗り場みたいなのも見えました。港内に入った途端、もう全く波を感じさせず、位置的にこれならほぼどの方角から強風が来ても波やウネリに悩まされることはないだろうなって思いました。

大型船対応でとても高いワーフなので、飛び移ることができず。でもマリーナの人が連絡したらやってきてくれてラインを受け取ってくれました。オーナーのマルコさんはいなかったのですが、私たちが近づいてくるのをAISでわかっていて、予めこの港に入港してくることをコーストガードに連絡しておいてくれてました。なので入港時に無線で連絡する必要がありませんでした。すごいいいサービス。横づけでいいので、簡単簡単。岸に乗り移るのはワーフにでっかい長方形のフェンダーが付いているので、それをステップ代わりにして簡単に乗り移れます。お値段的には反対側のマリーナと同じでした。電気水代も含まれているのですが、電気の接続ソケットが私たちがもっていないものだったので使えませんでした。それで、ちょっと残念だったので、翌日も滞在するなら反対側のマリーナの方に移動しようと思っていたんですね。

取り合えずちょっと周囲をお散歩。ランチに行こうと思ったら時間的に近くのお店がすぐ閉まる時間で断念。

船内でチーズやサラミとサラダ、クラッカーで軽くすませ、その後お昼寝しました。

お昼寝から覚めたのはもう夕方6時過ぎ。すると外で声がしたので出ていくと、マリーナのオーナー、マルコさんが呼んでいました。まだチェックイン手続きをしていなかったのです。電気の接続ソケットを借りれるかどうかきいたら気持ちよく貸してくれました。とにかくフレンドリーな人で、とても気持ちよく対応してくれたので、もう1泊滞在することに。

それからシャワーを浴びてさっぱりしてから出かけました。


クロトーネは特に観光地でないみたいで、開いているレストランが少なく、数軒回ってやっとただどりついた場所はメニューがなく、言葉の壁がかなりつらかった!このペーストは美味しかったけどね。
ワインも良かったな。

で主人は食べたいものが決まっていて、トマトソースでミートボールとかミートソースのものっていうことで、簡単に決まったのですが、私は特にこれが食べたいというものがなく・・・

お店の人が提案してきた海老とピスタチオソースのパスタにしたんですけどねぇ。イタリアに来て初めて「ハズレ」ました。エビの風味が強すぎて、海老せんべいなんですよ、味が。ピスタチオはどこに?で周りの人を見ると、パスタを食べている人はあまりおらず、なんかいろいろバラエティーに富んだものをオーダーしていました。しかもオーダーすると私たちの後から来たにもかかわらずどんどん先に料理が来るんですよ。あ、失敗しかも。この店パスタがメインじゃない?でも旅行者だからパスタしか進められなかったのかな?とにかくこの海老パスタはだめで、二口ぐらいでギブアップ。そこで別のものをオーダーしたのですが、肉料理がよかったのですが、やはりここでも言葉の壁か(ウエイターさんは英語は話せたんですけどね。)ベジタリアンの前菜盛り合わせが出てきました。この時点ですでに夜9時になっており、もう眠くて眠くて、食欲がなくなり、ちょっと食べただけでお持ち帰りにしました。

で、3日の朝、朝ごはんとして食べました。味はまあまあで、素朴な家庭の味っていう感じで気に入りましたが、昨晩はこういうのを食べる気分じゃなかったんですよね。それにお値段もそれほど安くなかったんですよ。イタリアに来て初めて、レストランで「失敗」を経験しました。

ということで、本日3日もここに滞在して、明日4日に風向きがよさそうなので再び出かけることにしております。


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2 件のコメント:

  1. 初めまして、私は憧れで35年間自分のキャビン付きのヨットが欲しくて、ディンギーから乗り継いで現在6隻目で自分でお金を出して購入したのが五年前にヤマハ30cを持ってます。
    まだまだ、奄美大島に友人を訪ねる夢は叶う事なく夢老い人になっています。
    来年は叶えたいです♪
    ご安全。

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    1. はじめまして!コメントありがとうございます。奄美大島は日本にいた時も行ったことがないのでいつか行ってみたいと思っています!来年は是非夢を叶えてくださいね。

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