皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!
海に落っことした小さい方のアンカーローラーの代わりに、お手製したウッドのローラー。さてその性能はいかに?!と思い23日アンカーをあげようとしたら、なんと!!!内側のカバーそっくりそのままアンカーローラー全体が外れて落っこちしてまったのです。SATOMI号のアンカーローラーは特注で特殊な構造をしているのです。
7月23日(火):この日の朝から風向きが変わったのでRade de Santa Mariaのアンカレッジは不快になります。午前11時ごろ出発することにしました。前日お手製のウッドローラーの成果を試す時が来ました。
向かい風15ノットぐらいになっていたので、アンカーチェーンを負担なくあげていくために、いつもより沢山エンジンを吹かさないといけませんでした。で、10メートルぐらいチェーンをあげたかな?というタイミングで、いきなり主人がバックにギアをいれろと言ったんです。ヘルムの位置からでもアンカーローラーの部分に異変があったのはわかりました。まさか!・・・・はい、今度はローラーだけではなく、それを支えているフレームごと全部海に落っこちたのです!
この写真で見ると、アンカーローラーだけがなくてそのフレームはちゃんとくっついているように見えますよね。でもそれはSATOMI号のアンカーローラーが特殊な形だからなんです。
ギリシャのプレヴェザのクロパトラマリーナに2020年の11月から21年の5月まで滞在している間に、地元のステンレス職人さんのディミトリさん特注したのです。通常だったらアンカーローラーが着いているフレーム自体がバウに直接くっついてるんですが、SAOTMI号のはその内側にもう一つフレームがあって、内側のフレームに2つアンカーローラーが着いているんです。で内側のフレームはアンカーが上がり切る時に振り込みたいに動くんですね。このシステムは作成したステンレス職人さんのアイディアで、この構造によって、アンカーが上がってくる時にバウに傷がつくのを防ぐのと、アンカーが逆向きにならずに、常に正しい向きにフリップして上がり切るのです。ディミトリさんは地元ではとても有名で、プレヴェザクロパトラのボートヤードに置いてある船のアンカーローラーはこの形をしたもの、つまりディミトリさんが考案したデザインのものが結構あるんです。
今回落っこちたのは、内側のフレーム、つまりディミトリさんに特注した部分がそっくりそのまま外れて海中に沈んだのです。
すでに前日のダイビングで1本のボンベは使い切っていて、予備のボンベで潜っています。
ローラーの中心にはもともとブラスのアクスルが入っているのですが、その上にパイプをカットしたものを被せてクッションにしました。
内側を借り設置。これからボルトでしっかり締めていくのですが、その作業がとっても大変なのです。バウから乗り出して体を半分に折った状態で狭い隙間に手を入れてボルトを締めないといません。
やっと全ての作業が終わったのは午後2時半すぎでした。時間がたつにつれて波の高さも増してきました。翌日にはさらにこの場所が不快になるので、なるべく今日のうちに移動したいところ。朝からずっと忙しかった主人で疲れているでしょうが、すぐに片づけをスタートし出発準備をし始めました。
そして、午後3時、ドキドキしながらアンカーをあげていきましたが、いえ~!今度は無事最後までアンカーがあがりました。主人いわく「すごくいいシステムだけどそのおかげで強度が弱まっているんだよね。多分今までよりも今の方がうんと強く外側フレームの固定されたと思うよ。すごく負荷がかかる部分だから最初からそうなっているべきだった。」とのこと。当面はこのままでいけるみたいですが、外側フレームが少し広がってしまっているので最終的には溶接専門の方に、外側フレームの形を整えてもらう必要があります。
岬を回ったあっち側はなんと平和なこと。この日も沢山の船がアンカリングしています。
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