2024年11月7日木曜日

動画:さよらなら地中海!ハロー大西洋ーモロッコTangierに着きました

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!





11月5日、ついに2020年からいた4年間滞在した地中海を出発して、大西洋側にやってきました!地中海最後のクルージングを締めくくるのにぴったりのセーリング日和でした。逆潮時には風がそこそこあり最低でも5ノットを保ち、風が弱まった時刻にはなんと潮の流れが変わり2ノットの海流に押されてこれまた7ノットを保つという快進撃。オルカに遭遇することもなくアッというまにモロッコ着。驚いたのはTangierではEUで使っていたVodaphoneがそのまま全く問題なく繋がっているのです。動画で航海の様子をまとめてみました。

出発前夜、ブリッティッシュパブでディナー

雰囲気がまるでイギリスにいるみたい。


イギリスだからフィッシュ&チップスにしてみました。オーストラリアでもフィッシュ&チップスはお馴染みですが衣がオーストラリアのは天ぷらみたいな衣。イギリスのはパン粉系フライです。私はこちらの方が好み。スモールフィッシュなので7,5ポンドでしたが、丁度いいサイズだった。

主人はまたミートパイ。イギリスパブの代表的メニュー。ビールと共にヨーロッパ最後の夜を締めくくりました。

11月5日(火):朝7時半起床。まだその時間は暗いんですが8時半にマリーナの水門があくのでそれを目指して出発したいのです。8時15分に無線でマリーナオフィスに連絡し予定どおり出発する旨を伝えました。まだ門はあいてませんが、テンダーを上げたりする作業があるのでバースからは出発。グレーのヨットと右手のパワーボートの間にこの4日間滞在していまた。

さすがイギリス領?8時半きっかりに浮きブイの水門が開いてました!

スーパーヨットの隣を通過する時クルーの人が二人デッキにいて手をふてくれました。「あっち側に行くの?」と聞かれたので「そうです。」と答えると「気を付けて安全なセーリングでね。」と見送ってくれました。

水門を出たお向いの場所には修理をお願したステンレス職人さんの工房があり、リチャードさんが外に出ていたので手を振ってお別れの挨拶ができました。

あそこから港の外に出ていきます。朝から快晴!ジブラルタルには2週間いたんですが、その間到着した日と出発の前日4日以外はずっとお天気が悪かったんですよねぇ。離れる頃になって晴れ間がでるとは。

ジブラルタル湾には沢山の貨物船が碇泊しているので、それをよけて進みます。

チャート上で見るとこんなに沢山固まってる。その間に釣り小舟もいるのでしっかりウォッチしないといけません。

出発してから1時間後ぐらいにセール走行に切り替えることができました。

沿岸沿いに何隻かヨットが見えます。

この後動画を撮り始めて、モロッコに着くまでの様子をまとめてみましたのでご覧くださいね。
 

逆流の時も、風が物凄い強いわけではなかったので、それほど波の影響もなく、せいぜい時々こんな感じでした。

途中で潮の流れが変わり、逆流状態から海流と一緒に進む方向になったのでスピードは平均で6.5ノットぐらいで進んで行けたとと思います。12時半ごろにはすでにジブラルタル海峡を出て大西洋にいました。


初めてくっきり見えたモロッコの街並み。

TangierはEU側からのフェリーが毎日行き来しているし、大型クルーズ船も入ってくるのでかなり西洋的な都会の街のようです。

午後1時50分ごろカスタムのワーフに接岸終了。キャプテンだけが二人分のパスポートを持参して書類手続きに向かいました。30分ほどで戻ってきましたが、そこからまたカスタムの職員の方が船に来るのを待ちます。1時間ぐらい待ったかな。でも手続きに3時間かかった、というのもきいたことがあるので、心の準備はしていましたけどね。驚いたことに、スペインのセビリヤからの電波が届いていてVodaphoneのネットが全く問題なく使えているのです。ヨーロッパからの観光客が多い港町だからかな。スペイン出発時にVodaphoneを解約しなくてよかった!なにせ月額30ユーロ(二人で)ネット使いたい放題ですから。

カスタムの職員の方が船内にやってきてキャビネットを数か所開けたり「ドローンとか武器は持っていますか?」と聞かれた程度で、検査はあっと言う間に終わりました。職員の方達は始終ニコニコしていてとても感じが良かったです。女性の職にの方が私に「フランス語はわかりますか?」と聞いてきたのですが、英語だけです、と言ったら携帯翻訳で武器の事を聞いて来て、それを見て私が武器?といって、とんでもございません、という表情をしたらけらけら女性職員は明るく笑っていました。その時時刻は午後2時半過ぎでした。でもまだ終了ではなくて、マリーナバースへの移動は3時か4時になる、とマリーナスタッフの方が教えてくれました。カスタムワーフには私たちより先についた船がいたので、順番だろうし、船内で待っているだけなので気になりませんでした。

最終的にバースに移動したのは午後4時でした。出発時は、仮碇泊しました、という書類をマリーナオフィスに返すだけでいいそうです。

バースはここでも地中海式でした。これはSATOMI号のサイズによるものでもう少し小さい船は横づけのポンツーンに係留となります。でも一つ一つのバースがとても広くて両隣との間が充分空いてるのでフェンダーも要らないぐらいでした。

ここでも「板」大活躍。

さてここで問題一つ。陸電の接続コンセントが合うのがなかったのです。でマリーナで借りれたのですが、それをSATOMI号に繋ぐ側の口が合わなくて・・・・早速主人が自分で変更調整。1時間ぐらいかかって無事陸電接続できました。これも主人が電気技師だからこそ。でなければ陸電諦めないと行けなかったと思います。多分横づけのポンツーンの陸電はいつも使っているタイプのコンセントで大丈夫だったはず。ここは大きいパワーボート用のポンツーンなのです。

ヨットも数隻いますが、陸電に繋いでいないようです。SATOMI号はパワーボートの間からちょろっとバウがみえるだけ。

陸電接続に時間がかり気が付いたらあっという間に夕方6時になっていました。6時半、夕暮れのTangierの街に繰り出します。

マリーナ周りには高層マンションが立ち並び、特に「モロッコだなぁ」というムードはありません。

おそらくこの辺りはおしゃれな観光スポットなんだと思います。お散歩している地元の人たちが沢山いました。

徒歩圏内にレストランは結構沢山あって、グーグルで4.6評価のお店にいってみることに。モロッコだからタジン料理を食べないとね。

前菜でパンと塩からくないフェッタチーズが出てきました。オリーブが美味しかった。

これはラムタジン。骨からほろりとお肉がはがれすごく柔らかく、なんとも言えない美味しさでした。そしてポテトやニンジンの野菜の美味しいこと。肉汁とスパイスを吸っていて、野菜料理だけでも満足できそうでした。

私が選らんだのはモロッコスープ。これは絶品だった。チックピーや短くカットされたヌードルも入ってました。多分野菜スープだと思うんですが、こってりしていてコクがあって、物足りなさは全く感じません。これとパンだけでも私は十分満足できると思いました。

ジンジャーティーにも挑戦。暖かいレモン汁に生姜とハニーが入っているものですごく体によさそうな味だった。

食後にお茶が出てきました。甘いミントティーで、お店の人がこんな高いところからお茶を入れるパフォーマンスも見せてくれました。

このミントティーは本当に美味しかったなぁ。でもかなり甘かったけどね。お値段は170ディルハムでした。ユーロに直すと16ユーロぐらい。安い!!まだ両替していなのとユーロもここでは使えるのでユーロで払うことに。とっても満足だったのでチップも含めて(チップはモロッコの習慣ではないと思いますが)20ユーロでお釣りはいらないよ、っとしておきました。お店の人はお釣りをくれようとしていましたけどね。二人分のディナーで飲物も含めて一人10ユーロで食事できたのは本当にお値打ち。

行きはレストラン目指して一直線だったのですが、帰りがけに中世のお城らしき城壁あと内にある町を発見。チラッとみてみたんですが、なんか面白そうなお店が狭い路地伝いにあって、探検するのが楽しみになりました。でもこの夜はかなり疲れていたので散策は翌日にまわし、SATOMI号に戻ります。


ここ半年ぐらいずっと気になっていたジブラルタル海峡付近のオルカ。季節的に今の時期は大西洋側のスペインの北の方に移動している事や、10月11月はオルカ攻撃事件が少ないというのもここ数年の統計でわかってきていたので、主人は全く心配していませんでした。その結果航路的にはこんな感じで、風向きをバッチリ利用して一直線にジブラルタルからTangierまで来たんですよね。夏のオルカシーズンだったらかなり危険なルートだったかもしれませんけどね。オルカはおろか、イルカさえ目撃しませんでした。

ということで、無事アフリカ大陸モロッコに到着することができました。Tangierには5泊の予定ですが、マリーナがとても治安がよくて感じがいいのでもしかしたらドライブ旅行にでかけるために延長滞在するかもしれません。すっごく楽しみにしていたモロッコ、今のところ当初の期待どおりです。

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