2025年1月13日月曜日

Cape Verdeまでラストスパート!12日午前3時に到着しました

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと船上生活レポの世界にようこそ!




すでに12日午前3時に無事Cape Verde到着しております。最終日11日は風がかなり弱まってしまい、スピニカポールが使えない不便さを最大実感した日でもありました。でもゴールがまじかに迫っていたし、楽しすぎて少しでも長くセーリングを続けたくてジェノアのバタバタを小まめに調整しながら、残り12マイルの所まで粘ってセーリング走行。ここ5日間で初めてタックをしたぐらいでした!

真後ろからの風と押し寄せてくるウネリのため、ジェノアが膨らまず苦戦続き。

1月11日(土):スタート当初3日間はスピニカポールのおかげで、平均速度7.5~8ノットぐらいをキープしていたのですが、その後のスピードダウンで到着は11日の日があるうちには絶対無理、というのがわかっていました。午前6時、私のウォッチがスタートした時にはまた、ジェノアがほとんど使えない状態で、ほぼメインセールのみで走っていました。それでもなんとか6ノットを保っていました。

午前7時にはポート側140度の角度に調整。8時25分の時点で残り距離は105.5マイルでした。

8時40分ごろ、少し風が強まり突風時は23ノットぐらいまで出るように。後方150度からだったのでこんなにいい強さなのにポールなしのジェノアだとそれほどスピードに反映できませんでした。ポート側138度に変えてなんとかスピードを6ノット後半に保ちました。その30分後ぐらい後にはまた140度に戻し、6.3ノットから8.7ノットの間をいったりきたりしていました。ウネリの影響でジェノアがふくらんだりしぼんだりで、スピードが常に上下します。


午後2時頃には風が落ち始めました。予報でわかっていたので驚きはしませんでしたが、この先ずっと風は弱いままとなります。ポート側153度に変更。体感風速は9~10ノット程度。過去数時間の平均速度は6.6ノットでした。


ジェノアがすぐにバタバタしちゃうので、これだけしか出せませんでした。あ~こんな時スピニカ―ポールが使えてたらなぁ~。(泣き)

午後2時半、海水温度をチェックしたら、なんと20度だった!どおりで、暖かくなっていたわけだ。

ずっと長袖のパーカーを着ていたのですが、暑くなってとうとう真夏仕様。

おかげでソーラーパネルは大活躍していていて、この日はジェネレーターを使わずにウォーターメーカーを作動させたほどでした。トロピカル気候になってきたねぇ。午後2時半過ぎ、正式にTropic Of Capricorn緯度を超えました!

午後4時半、この日の夜中または12日の早朝には到着するのがわかっていたので、VEラリーのフリートフラッグを戻しました。出発前に外しておいたのです。

スターボード側のラリーフラッグも再び掲揚。

そしてケープ・バーディ―の旗に変えました。

体感風速は10ノットを切る状態に。

角度も最悪じゃないか!

この時、ラリー以外の船の名前をチャート上に見るように。この角度なら目的地は一緒みたい。さらにラリー仲間のKool Kutも発見。彼らは66フィートの大型船なんですが、これまでスピードはそれほど出てなくてずっと後方グループに入っていました。前日トラッキングを調べたら、Paloma号にはとっくに追い越されていましたが、徐々にKool Kutが近づいてきたのがわかりました。それでもこの風で7ノット以上のスピードを出しているのは、おそらくモータリングしているんでしょう。じゃないと途中でいきなりこの位置まで来れないと思います。他のラリー仲間たちはセール走行し続けているみたいで、お互いの位置関係はほとのど出発して数日後のままでした。おなじ風状況で走っているので、一隻だけ途中でスピードがいきなり速くなるっていうのはとても不自然です。なのでいきなり順位が変わったら、しかも突出して変っていたら、それはモータリングしている証拠。別にレースではないので、モータリングしようが、セール走行で粘ろうが、全く問題はないんですが、なんとなく暗黙の了解で大半の皆さんには「やっぱセール走行が基本だよね。」と意識があるようです。

午後5時20分、一瞬だけジェノアを全部出しました。でもそう長くは続きませんでしたけどん。

スピードはせいぜい5.2ノット程度になったので、ウネリや波の影響のさらされやすくなりました。

Kool Kutに間もなく追い越されます。

この日のディナーは冷凍食品のラザニアとカネロニ。サラダはコールスロー風なのを自作しましたけどね。なんか横揺れも激しくなっていたのでコンロを使いたくなかったのです。ラザニアとかならオーブンに入れるだけだから簡単です。

普段はキャベツが嫌いな主人ですが、コールスローにしてマヨネーズに主人の好きなポン酢醤油を混ぜておいたら「美味しいねぇ。」と言ってパクパク食べていた。

午後6時からは私の仮眠タイムでしたが、あと数時間で到着すると思ったら興奮したのか眠れませんでした。主人も自分の仮眠タイムでもごそごそ起き上ってきて進路調整をしていたので、同じ気持ちだったんでしょう。

夜10時、あと20マイルちょっと。セール走行し続けるために進路を変えて後方120度の風になるよう工夫。でもこれだと最低1回はタックしないといけません。これまでの6日近く、一度もタックしないで徐々に進路を調整してきましたが、もうあと少しなのでできるだけの事をして、最後の最後までエンジンを付けないで進もう!という気構えでした。


11時55分、ちょっと前からウネリや波の影響で、ジェノアだけでなくメインセールもバタバタする頻度が増えてきて、その都度ブームがガシャンと大きく音をたてるので、予定よりも早めにタックしました。ブームにはプリベンターを付けているのでジャイブほどの衝撃はないもものの、あまりにも頻繁だとグースネックとかが心配になってきます。主人は「この程度の衝撃はなんともないよ。」とは言ってましたけど。

午前1時12分、島に近づいてきたからか、ウネリや波が乱れていてあっちからもこっちからもやってくるように。風も方向がクルクル変わっていました。仕方なくセール走行はあきらめ。ジェノアだけじゃなくメインセールさえも下ろし、この時点からエンジン走行に切り替えました。残りは12マイル弱だったので、よく粘った方かな。後で聞いたら他の人たちも30マイルぐらい手前からエンジン付けてたらしいから上出来だ。

そし12日午前2時54分、湾内に入りました!この漁船、名前が日本の漁船のでした。

マリーナはこのもっと奥にありますが、内側の港に入ったところで、テンダーをダビッドの一番上まで引き上げてマリーナ入港準備開始です。そうこうしていたら、無線でSATOMI号を呼び出す声が聞こえてきました。ミンデロマリーナにはVEラリーのスタッフが常駐していて、24時間トラッキングしていてくれるんですね。なのでSATOMI号が入港しているのがわかっていたらしく、港内でウロウロしていたから不思議に思ったんでしょう。でもこんな時間でもモニターしてくれているのは本当にありがたいです。

テンダーの位置を変え、フェンダーも両側に着け、無線でVEスタッフ呼び出し。給油スタンドの場所で待っていてくれて、目視でSATOMI号を確認するとすぐにテンダーに乗り移り、私たちの係留バースまで案内してくれました。夜間入港でしたが、彼の後をひたすらついていったので、何の心配もなくポンツーンでもスターンラインを受け取ってくれてなんなく接岸終了。
驚いたのは、なんとMoonshadow号が先についてるではありませんか!彼らは出発時、スーツケースが10時間遅れで到着したので、1日遅れで出発したはずなんです。ずっとチャート上でもAISを確認できなかったのに!Paloma号がとっくについてるのは知っていたし、Kool Kutにも追い越されたのはわかっていたので、モノハル部門で第3位かな?と思っていましたが、なんと4位だったとは!ですが、これも翌朝わかったことですが、彼らはかなりの部分をモータリングしてきたそうです。なるほど。

Moonshadowは私たちより1時間ぐらい前に着いたばかりだったようで、私たちがバースに入ってきた時はまだデッキでくつろいでいたようでした。外に出てきたので起こしちゃったかな?と心配していましたが「そろそろ寝るところだったから大丈夫。それにしてもスムーズに入りましたねぇ。バウスラスターが静かで驚きました。」と言われていました。Moonshadowにはバウスラスターが着いてないそうです。地中海式係留ではスラスターがないのはかなり大変でしょう。

目が覚めたら9時ちょっとすぎでした。かなり熟睡したみたいで、正味5時間弱ぐらいしか寝ていないと思うんですが、気分はすっきいりしていて疲れも全く残っていませんでした。

一隻置いたところにPaloma号がいて、その先にLiketyがいました。先に到着してるのはキャタマランばかりで、モノハル一号目はPaloma号でした。

この日、後続の船が次々入ってきました。私たちより後に到着のキャタマランも数隻おり、みなさん「SATOMI号すごいねぇ。かっ飛ばしたねぇ。」と言ってくれて嬉しかったです。Paloma号のティオさんも「スピニカポールが使い続けて居たら、SATOMI号が断然トップだったよ。一体どういうセールセッティングで走るとあの海峡であのスピードが出るのか教えてもらいたかった。」と言われていました。途中で無線交信した時に、実はティオさんに「スピードの秘訣はなに?」と聞かれていたのでが「特に何もなくて~、ジェノアとメインしかないから観音開きにしているだけです。」と答えました。

つまりSATOMI号はほっておいても勝手にぐんぐん走ってくれる船なのです。

さすがTAYANA!TAYANAとは中国語で「大海に属する」らしく、その名前そのものの走りでした。

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