皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと船上生活レポの世界にようこそ!
5月29日午前5時半ごろ、無事トリニダードChaguaramas Bayに到着しました。前日の午後2時に出発したので、オーバーナイトとしては比較的短い16時間程度の航海でしたが海流で横流しになりながら進んだり風の強さが10ノットから20ノットにあっという間に変ったり、と本当に忙しい航海でほとんど眠れない忙しいパッセージでした。私たちの東カリブ海クルージングシーズンを飾るにふさわしい手ごたえと、またしてもSATOMI号の大海での安定性を実感した航海でもありました。
2025年の東カリブ海クルージングの軌跡です。
5月28日(水):午後2時にグレナダのPrickly Bayを出発。いよいよトリニダードに向かいます。数日前からトリニダードに関する情報をYou Tubeとかで観まくっているので気分はもうトリニダードです。
船が向ているのはブラックのラインですが、実際に進んでいるのはブルーのライン。つまり斜めに進んでいるわけです。この辺りは水深がなんとキール下6.5メートルしかなくてとっても浅いのだ。
このあたりから動画を撮り始めました。トリニダードに到着するまでのハイライトをまとめております。
午後5時ちょっと前。風はだいたい15ノット前後で安定中。この時は今晩のウォッチも楽だなぁと思ってました。
夜10時15分。私のウォッチ開始で主人がから説明を受けてやっと、ウォッチ中の居眠りはできないことがわかりました。いつもなら25分ごとに外に出て行って進路確認をするだけなんですけどね、この夜はずっと外にいて進路の確認と前方に見えるオイルリグとの位置関係を把握しておかないといけませんでした。
グレーのラインとブルーのラインの差がかなりありますよね。なのでスターボード側に見えてるオイルリグですが、実際はそのポート側を通過する形で進んでいるのです。詰まりかなり斜めに進んでいるのだ。
暗闇でもこうこうと光るオイルリグ。大きいので位置はしっかりわかります。
あそこにあるのは貨物船のワーフかな。
そろそろ太陽が昇ってきています。30分ぐらい前はまだ真っ暗だったのに。あっという間に明るくなった。
マリーナオフィスがまだ営業していないので、いったん仮眠しました。
暗闇でもこうこうと光るオイルリグ。大きいので位置はしっかりわかります。
オイルリグを通過するまでは頻繁に進路をチェックしたり、スピードを保つためにエンジンを付けたり消したり、ジェノアを出したり縮めたり・・・と最近ないぐらいやることが沢山あった夜間航行でした。私は仮眠の時は眠れたんですが、私がウォッチでも何か進路変更とか貨物船とすれ違うとか、風向きがわかったり強まったりすると主人を起こさないといけないので、可哀そうに、主人はほとんど眠れなかったと思います。でも10分でも寝落ちできる主人なので細切れながらもそこそこ眠れたらしい。
午前2時に私のウォッチが終わった直後、無線でNort Coast Radioに主人がコンタクトを取っているのがきこえました。トリニダードに近づいてきた証拠です。メインの港Port Of Spainには沢山の貨物船が入港するので、それを24時間モニターしている機関があるみたいです。私たちのようなプレジャーボートでも連絡する必要があります。
トリニダード入国は、これまでなかったぐらい沢山の種類の書類が必要でしたが、さらに事前入港連絡をすることでいつ港にはいってきたのかおおよその時間がポートオーソリティーにわかります。なので入港から24時間以内に入国手続きをしないと罰金がかかるのです。さらに入国手続きには、事前にマリーナに必要書類のPDFを送っておきます。ボートヤードから入国手続きの方法を細かく説明してもらっていたので、とっても便利でした。自分達だけでやるのは結構面倒だったと思います。とにかく印刷する書類の数がものすごかったのだ。
私の仮眠はウォッチ終了の午前2時~6時なのですが、午前4時ぐらいからエンジンが再びついたのがわかりました。確かメインの島と小島の間が逆流が3ノット以上あったと思ったのでその辺りに到達したんでしょう。そんなことを考えながらまたうつらうつらしていました。
午前4時半ごろ、主人から「アンカリングするよぉ~」と起こされました。小島の間を通過したので5マイルほど距離を短縮できたとのこと。
湾の中はとっても穏やかで湿気で霧がかかったみたいになっていました。明かりの方にどんどん進んでいくと沢山の船がアンカリングしているのが見えました。モーリンブイ何か所ありました。水深が10メートル以上あるようです。さらに奥まで進んでいくと、水深11メートルぐらいの場所に到達。その辺りにはアンカリングしている船が結構いましたが、スペースは十分あありました。でもチェーンを50メートル出すので、スイングの範囲を考えるとそれほど余裕がるわけでありません。前方にアンカリングしている船とモーリンについないでいる後方の船の間にアンカーを下ろして午前5時半、航海終了。後方のモーリンにつないでいる船のスイング範囲はかなり狭いので、十分スペースを取ることができました。
そろそろ太陽が昇ってきています。30分ぐらい前はまだ真っ暗だったのに。あっという間に明るくなった。
朝8時半、マリーナオフィスに無線で到着を連絡。それからマリーナオフィスがPort Healthに連絡してくれてそこからのクリアランス連絡を待ちます。
あちらがボートヤード。朝ごはんを食べてまっていると、10時半ごろやっとマリーナから連絡が来ました。「クリアランスが取れましたので、できるだけすぐにマリーナオフィスに来てください。」とのこと。ディンギーはすでにおろしていたので、すぐに向かいました。
マリーナオフィスでは今までずっとメールで連絡を取り合っていたイバーナさんと初めて会いました。事前にPDFで送っておいた書類を全てプリントアウトしてあり、彼女の目の前で署名をして終わり。カスタム用とイミグレーション用と二束ありました。自分で入国手続きをするとこれを自分で印刷したり、イミグレに行った時にやってもらうのでかなり時間がかかったと思います。それと費用を払う場合はキャッシュしか使えないので、カスタムに向かう前にまずはATMに行きます。便利なことにボートヤード内のシップシャンドラー店内にインターナショナルのATMがあるのです。必要書類をもらってATMでお金を下ろしたらすでに11時20分でした。
寝ている時に大きな音がして驚いて見に行ったら、ワーフにでっかい貨物船が係留されていました。あんなに大きいのに波はたてなかったので、かなりゆっくり入ってきたみたいです。結構近いと思うんですが、タグボートとかから「どいてください。」という連絡もなかったし、周囲にもモーリンブイにつないだ船とかアンカリングしてる船がいるので大丈夫みたい。他の国だったら、こんなに近くはアンカリング禁止になっていると思うけどね。
カスタムやイミグレーションがランチ休憩に入る前に急いで向かいます。徒歩だと15分以上かかりますが、ディンギーで乗り入れるとイミグレーションの目の前まで行けます。2階部分がイミグレーションの建物。
Crews Innというマリーナ内にカスタムとイミグレーションの建物があります。レストランに来るときもこのポンツーンにディンギーが係留できます。
奥の建物はカフェでした。入国手続き書類がきちんと印刷されて整理されていたのでアッとう間に終了。ですが、オーストラリア人の主人はビザが必要で、ビザ発行手続き料として400トリニダードドル(TTドル)が必要でした。ATMで500ドル下ろしておいて良かった!日本人の私には不要でした。ビザは毎回必要なので、主人は10月に戻ってくる時もまたビザ代がかかります。400ドルというと高い気がしますが、TTドルとオーストラリアドルの両替率は東カリビアンドルよりも断然いいので、オーストラリアドルに変換すると90ドルぐらいでした。でも一旦出国するとチャラになるので、3カ月有効のビザでも10月に戻ってくる時はまた新たにビザ代がかかります。それ以外には入国時には費用がかかりませんでした。出国の時にどうなるかわかりませんけど。確かクルージングパーミットが必要だと思うんですが、来週火曜日にはハードスタンドに移動で、それまで移動湾内から移動しないので不要なのかも。
ランチのためにイミグレの建物続きのカフェに入りました。この日はVEラリーで作ったSATOMI号ロゴ入りのシャツを着ていた私。
私がオーダーしたのはスモークサーモンサラダ。すっごいボリュームでオーストラリアドルにしたら20ドル弱だったので、かなりお値打ち感大きい!グレナダよりも断然お得感があります。主人はステーキホットサンドを食べました。その後マリーナオフィスに再度行きました。
実はウェットバースを予約していて、6月1日日曜日から使えることになっていたのですが、実際のポンツーンを見たらあまり居心地が良さそうじゃなかったんですね。それとバウはモーリンに繋ぐ形で、誰も補助の人はいないので自分達でやらないといけないのです。モーリンはかなり離れているのでモーリンにつなぐラインの長さ調整が難しいなぁ。どうやってやろうかなぁと考えていたのですが、主人が「なんかさ~そこまでしてバースに入る必要ある?3日はハードスタンドだからたったの2日間だけだよ。それまでずっとアンカリングしていないといけないんだし。」と言い出しました。確かに。明日金曜日にすぐに入れるなら話は別ですが、日曜日まで3日間待たないといけないのです。しかもたった2日しかいません。それにすでに係留している船は、ウネリの方向的に常に横揺れしていたんですよね。それとすぐ近くを頻繁にディンギーが通過するので、その波でも揺れていました。それに二人だけでモーリンブイにひっかけてスターンを岸に結ぶのはかなり面倒。グレナダのPort Luisでも同じだったのですが、バウはマリーナの人がディンギーでブイに私たちのラインをつないでから、スターンをつないだタイミングで渡しに来てくれたので楽々でした。しかもポンツーンはウッドのポンツーンで常に揺れ揺れ。
そう思ったら一日係留代は比較的安いのですが、バースに入るメリットをあまり感じなくなりました。そこで、マリーナオフィスに行ってバースキャンセルすることに。アンカリングで5日のうち3日間滞在なので、2日間それが増えても全く問題なし。しかも当初朝8時にクレーンに上がる予定が、いきなり午後1時に変更になったのです。だから時間的にも余裕ができました。ハードスターンドにあがる前に一旦外でブラックタンクを放出し、給油スタンドの立ち寄っても朝はゆっくりできますから。
ランチをしたカフェはベーカリーだったので、おやつのケーキを買ってきてお茶をしました。
ということで、これで2025年の東カリブ海クルージングシーズンは終了となったのです。Chaguaramas Bayはとっても穏やかでアンカリングも快適です。ここで浮いたままハリケーンシーズンを過ごす船も多いと聞いていますが、私たちはハードスタンドに上げておきます。3日ハードスタンドに上がるまで、最後の海上生活を満喫したいと思います。
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