2022年7月9日土曜日

ダッチャへの途中トラベラープーリー破損ー走行中に急遽修理

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!




7月7日ホリデーパークのビーチ(Kuruca Buku)を出て同じ半島の先の方にあるダッチャ(Datca)という小さなの街の港のアンカレッジに移動しました。この日もちょっと向かい風がきつくて、ワイルドな走行でした。そのせいかセーリング中にまたしてもちょっとした故障が発生。

7月7日(木):本日の移動は15マイルほどんなので、朝は比較的ゆっくりの出発でした。午前10時近くにやっと出発。アンカーを上げる前に気が早い主人はメインセールを上げちゃってました。アンカーを上げた途端、湾内でジェノアも出してセーリングしながらゆったりKuruca Bukuのアンカレッジを出ていきました。


今日も向かい風を受けてのセーリングですが、この時点ではまだそれほど風が強くなかったので、5ノットいかないぐらいのスピード。出発が遅かったのですでに朝食を済ませてから出ていました。
体感風速11ノットで右前方30度。

あっという間に風は強くなっていき、波しぶきを感じるようになってきました。
セールのテルテールサインを見ながら最適にセーリングできるよう、調整中のキャプテン・ロブ。


20ノットで5.2ノットのスピード。この風の強さと角度にしてはいつもより遅いなぁと思ったんですが、この日は三角の波が押し寄せてくる間隔が短くて、波の影響を受けやすくなっていました。ワイルドなセーリングになりそう。

10:19の時点でこの辺りにいました。
風が波の表面を吹き飛ばすので、時々霧吹きでふきかけられたように潮が顔にあたります。ヒールも早速きつくなってきたので、床に座る特等席に移動。午前10時半ごろ。


バシャバシャジャブン、ジャブンと結構騒がしい。何隻かすれ違うヨットを見ましたが、みんな南下しているので、後ろからの風となりメインセールも出さずにジブだけ出して優雅に吹き飛ばされていました。

11時20分、1回目のタック。この後から常に20ノット以上の風となり、スピードもぐんぐん上がっていき最低6.5ノットぐらい出るようになりました。

このあたりにいました。目的地のDatcaは画像左端。

11時30分過ぎ、2回目のタックをした直後、メインセールのトラベラーの位置を変えるため電動ウィンチで引っ張っていたら、以前壊れたメインシートのプーリーがまた外れてしまいました。さらに、トラベラーのライン自体も何かに挟まった感じで動かなくなってしまったのです。

前に外れたところ、また外れた。早く新しいのに代えなければ!

それだけじゃなく、このプーリーが破損してしまい、亀裂にラインが食い込んでました。なんと反対側のも同様になってた。だからラインがびくとも動かない状態になっちゃった!

これでは、ブームを真ん中に戻せないので次のタックはもとより、セールを下ろす時にもまずいなぁ。ってことで、まずはジャムっているラインを外すことからスタート。

最初に、外れたプーリ―を取り付け。

次にジャムっているラインを引きはがします。キッツきつに食い込んでいてなかなか自由になりませんでした。

ちょっとでも隙間を作るためなんでしょうかね、フラットヘッドドライバーを差し込んでました。こういう時、「何してるの?」って聞くことができないので、機械音痴の私はただただ想像するだけです。

その時スピードは7ノットを超えており、時々25ノット越えの突風が来たりして船体がかなりヒールしていました。

そんなか、ポート側のつまりを直していたので、主人が落っこちやしないかとハラハラドキドキの私。

やっとなんとかラインを外して、もう一度とプーリーに通し直したようです。なんとか使えるようになりました。

12時15分の時点では、常に25ノット越えの状態となり、スピードも8ノット平均だったんですが、メインセールを目一杯だしていたので、これ以上風が強くなった場合、コントロールするのが難しくなると思い、取り合えずジェノアだけ巻き入れて小さくしておきました。それでも5.5~6ノットのスピード。

風の音はビュービュー本当にうるさかった!見てこの波しぶき。まこの日から20ノット越えになるってわかってたから、そもそもアンカレッジを移動したんですけどね。それと同じ方向に進んでるヨットを数隻みたんですが、こんな日にアップウィンドでセーリングしているのは私達ぐらいでした。皆さんセールも上げずにひたすらエンジン走行。だから最短距離で岸沿いを移動していました。私達もきっと前のヨットだったらもっと不快だったので、きっとそうしてただろうな。頑丈なSATOMI号だからこその走行ですが、自分たちがタフになった来た気がしてちょっと気分が良かった!



12時30分過ぎ、目的地にかなり近づていきました。あれがDatcaの街なんだけど、もう1回タックしないと入って行かれないねぇ。

ってことで最後のタック、12時44分。

それでもまだ角度が悪く、主人が「全然入らせてくれないなぁ。」とぼやいていました。すぐそこに港が見えるのに、この期に及んでまだセーリング走行にこだわっていることに、ちょっと嫌がさしてきており「もう早くエンジンつけようよぉ~。」とぼやき。


それでもしぶとくセール走行のキャプテン・ロブ。オートパイロットだとうまく作動しないので、マニュアル操縦に代えて奮闘中。

1時5分、ようやく「さあセール下ろすぞ。」と言ってくれました。

Datcaには真中に突き出た部分をはさんで南と北の港があります。どちらもアンカレッジなんですが、今日の風向きには南湾の方が若干守られているので、そちらをめがけて入りました。すでに5隻ぐらいアンカリングしていましたが、右前に見えるパワーボートのすぐ後ろ辺りに碇を下ろしました。6メートルほどの深さで、最初40メートルのチェーンを出していたら、後ろにいたヨットに最終的に近づきすぎてしまったので、一旦アンカーを引き上げました。それからもう少し前方に移動してアンカーを下ろしていると、後ろにいたヨットがありがたいことに移動し始めました。スペースが開いたので、50メートルまでチェーンを出しました。アンカレッジについても風はビュンビュン吹いており、夕方になるにつれもっと強くなっていくので、できるだけ長くチェーンを出しておきたかったのです。良かったこれで心配ない。

今日はタウンバースも満杯みたいですが、陸側からの風なので、アンカーがしっかり効けばアンカリングしていても安全です。到着して落ち着いたのは午後2時頃。いつもなら主人は早速街を見に行こうって言いだすのですが、疲れていたのか、すぐにお昼寝をし出しました。私もずっと風に吹かれていたので、何もしてないんですが、すごく眠くなりそのうち寝てました。4時頃主人が起きだしてきて、冷凍庫からなにやら食材を出しています。とうことは、今日はお家ディナーなんだ珍しいなぁと思いつつまたうとうと。

到着してからずっとアンカーウォッチのアプリを作動させていて、スイングの軌跡をモニターしていたんですが、風に揺られて多少左右に揺さぶられるものの、ほとんど移動が同じ場所に集中。風があまりない時なんかは潮の流れが変わる時に、180度回転したりするんですが、そういう事も一切なし。アンカーを下ろした直後に必ずギアをバックにいれてエンジンをふかし、アンカーが効いているかどうかを確認しますが、それでもその後アンカーの向きが変わったりした場合、たまにごろりとアンカーが回転した先が岩だったり海草だったりすると突き刺さらず、アンカーが流れるっていう事も過去にありましたから油断は禁物。海底がふさふさの海草林や岩盤じゃない限り、SATOMI号が使っているロクナというタイプのアンカーは、回転してもちゃんとまたグサッと突き刺さってくれる頼もしいやつです。

船体の軌跡を見て、アンカー全く心配なしというのが分かったので、風は20ノットを下らない状態でしたが、一度上陸してみることにしました。

街の中をぐるりと散歩して、ゴミ箱の位置も港からすぐだというのがわかったし、こじゃれた良い感じの街だったので、翌日は移動しないことに決めました。

7時頃SATOMI号に戻り、解凍させていたステーキでディナーです。フェティエのスーパーで買ったものですが、いい品質のビーフでした。やわらかくて美味しかった。ビーフはギリシャより断然トルコの方が質のいいものが手に入るようです。主人はステーキを細切りにしてホモス(チックピーのディップ)を塗り、レバニーズブレッドに巻いて食べてました。

私は普通にステーキとサラダ。ポン酢をかけて美味しくいただきました!

風は相変わらず夜半までビュンビュン吹き続けるのですが、アンカーがしっかり効いている安心感があったし、アラームも一度もなりませんでした。

いつもならきっと別のアンカレッジにいるであろう観光船が、強風を避けてDatcaの港に何隻もやってきていました。

ビュンビュン風が吹いていても、風力発電大活躍なので全然気になりませんでした。
波で揺らされることもなく、強風だから蚊も飛んでこなかったし、アンカーアラームも一度もならず、平和な夜でした。実は港沿いのレストランでは夜9時を過ぎたころから音楽が鳴り始め、ダンスパーティー状態だったのですが、それほどうるさいとは思わず、朝までぐっすり眠っちゃいました。トルコのアンカレッジ、ギリシャと比べていい場所が多いので、とても楽しんでおります。明日のブログではDatcaの港町の様子をご紹介しますね。

 本日もご訪問ありがとうございました!ご覧いただいた記念によろしければ「ペーパークラフト」ボタンをポチっと押していただけますか?
             



PVアクセスランキング にほんブログ村


             





0 件のコメント:

コメントを投稿