2022年7月24日日曜日

Fun Beach Clubでキャプテン・ロブ人命救助!

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!





7月22日はほんの6マイル先のゴールデン・サンド・ビーチという素敵な名前のアンカレッジに移動しました。2日間滞在したのですが、23日に私達がそこにいて本当に良かった、という出来事があったんです!


7月22日(金):朝10時から私が日本のクラフト仲間とのZoomミーティングがあったので、それが終わって11時半ごろに出発しました。6マイルしか移動しないし、同じ半島沿いを進むだけなのでテンダーは牽引したままです。

この日は前日よりもさらに風が強くなっている予報だったので、リーフィングはセカンドまでしぼり、ジェノアも本当に申し訳程度しか出しませんでした。たった6マイルなので、エンジン走行でもよかったのですが、時間がたっぷりあるのでタックしながらセーリングすることにしました。

アンカレッジを出た直後はまだこんな程度でした。

半島沿いの岸には白い砂岩の場所が多いみたい。

12時頃になったら例のごとく風が20ノットを軽く超えるようになってきてヒールし始めました。でもかなりメインセールが小さくなっているので、案外快適なセーリングでした。慌ててセールを直したり、オートパイロットが効かなくなるなんてこともありません。

昨日よりもさらに風が強くて常時24ノットぐらい。セールを小さくしているのでスピードは6ノット台ですが、これ以上速くする必要はありません。

はい、今日も風にあおられた海面がぴちぴちと水しぶきを飛ばしてきます。

気温も25度程度でかなり涼しかったので、日よけも兼ねてマーマリスのバザールで買ったハーレムパンツを着用。これ暑い時でもきっと涼しく感じると思います。裾にゴムが入っているので、長さを調整できます。多分本来は七分だけのパンツだと思うんですが背が低い(足が短い)私だとフルレングスのパンツとなります。

あれはいったい何なのかな?かなりデカイ建物だけど。海沿いのプール?!

前方にはキオス島の高い山が見えます!懐かしいなぁ。5か月近くも滞在したから、第2の故郷みたいな愛着がありますけど。(オーストラリアも第2の故郷だし、他にもイタリアのオスティア、ギリシャのプレべザと長期滞在した場所には全部愛着がわいてしまいます。)そういえば、ボートヤードの野良ネコちゃんは今頃どうしているのかなぁ。

本日の目的地は下の画面のまるで骨付きチキンの足の部分みたいな場所。同じ海外沿いです。その反対側はチェスメ。でもタックするので、外側に向かって走っております。

この日も途中まで同じ方向に向かっているヨットがいました。セールを出していないのでモーター走行ですね。ま、普通こんな感じの風ならわざわざセール走行しないのかも。最初は平行に走っていたんですが、だんだん岸側に向かっていったので、同じアンカレッジに行くのかなと思っていましたが、どうも波を避けるため岸に沿って走り、岬を回るよう。チェスメのマリーナに帰るのかな。

キオス島の山は高いので、遠くから見ると荘厳な感じがします。

はい、いよいよタックしてアンカレッジに向かって一直線です。この時12時56分。最短距離で来ていたら、もうとっくについてた頃かも。でも時間がある日だからこそ、距離が長くなってもタックしながらセール走行できるわけですね。これが最短でも5時間ぐらいかかる場合は、それが7時間に長引くのは嫌だな。そこまでするほどセーリングが好きなわけではありません。

完璧な角度。風も弱まってきたのでスピードは落ちましたけど。もうすぐだから。

1時30分、ビーチクラブの前にアンカーを下ろして本日の航海終了です。なんだか楽しそうな遊具がありますね。

レストランらしき建物もあります。今日こそは久しぶりに外食できるかな。

後ろはオープンなアンカレッジですが、波や風は岸側からなので快適です。ここも遠浅でアンカーを下ろした場所は水深4.5メートルほど。だけドチェーンはまたまた30メートルと十分すぎる長さを出しているので、風が強くなっても安心です。こういう場所、私達大好きなんですね。というのは仮にアンカーが流れても後ろがオープンシーだったら、単にプカプカ流されていくだけで障害物の心配がないから。砂地の海底なのでアンカーには絶対信頼がおけるので流れる心配は全くありませんが、万が一の場合でも不安要素が全くないアンカレッジということです。周囲を囲まれているアンカレッジは風やうねりの影響も少なかったりして「守られている感」があるかもしれませんが、私達的には湾が小さいと結構不安になったりします。閉所恐怖症的な?!

海水もとってもきれいだから、チェーンがかなり先まで見える!

到着してからちょっと休憩して、午後4時すぎにビーチ上陸してみました。

Fun Beach Clubっていう場所で、フェンスがあるので陸からはビーチにアクセスできないんです。どうも入場料も必要みたい。それにはデイ・ベッドとかの施設使用料や駐車場代金が含まれているようなんですが、海からアクサスした私達はどうなのかなって思っていたら、ウォータースポーツ用のフローティングポンツーンにテンダーを係留した時、係の人が手伝ってくれました。でも何も請求されなかった!なかなかいい感じの場所。

ここは夜ナイトクラブになるのかな?

レストランらしき建物発見。結構にぎわっている!

アンカリングしているSATOMI号。ここ数日はセーリングしているヨットがほとんどおらず、いたとしても私達以外にはアンカリングするヨットはいませんでした。北に行くにつれてクルージングヨットは減ってくるよって、フェティエで聞いていましたが、やはりホームポートから近場にデイ・セーリングする人たちの方が多いのかな。だったら、無理して強風の時に出ていく必要はないですもんね。私達みたいに定住場所なしの移動組しか出航しないでしょう。

午後4時半すぎでしたが、地元の人にはランチタイムなのか、食事をしている人が沢山いました。すでにランチはヨットで食べていたので、ドリンクだけにしてメニューをチェック。

お酒類はお高めでしたが、お料理はそれほど高くはありませんでした。

スタッフの人が沢山いてきびきび動いていて、みんな「Fun Beach Club」って書かれたユニフォームのTシャツを着ていました。こういうのも、なんかホリデー気分を盛り上げてくれていい感じ。今まで見てきたビーチリゾートの中では、ここが一番いい感じだねって主人と話していました。


SATOMI号を見ながら私はスイカフラッペ、主人はイチゴフラぺにラム酒を入れたものを楽しみました。

海は岸に近くても水温が低く、あまり沢山海に入っている人はいませんでした。バナナ型のゴムボートにつかまって、モーターボートにけん引してもらう遊びとか、ジェットスキーをレンタルしている人などがいて活気がありましたよ。ちょこっとビーチで水遊びをしてから一旦SATOMI号に戻りました。


夕方6時半に再度上陸してレストランに向かいます。まだ時間が速いのか、昼間と比べると人がまばら。ビーチのデイ・ベッドにもほとんど誰もいませんでした。近くにキャンプ場やホテルがあるので、みんなお宿に帰ったのかな。

寿司があったので鉄火巻きをお試し。ま、こんなもんかって感じで、普通。
私はチキンヌードル。見た目はシンガポールヌードル風ですが味付けはお醤油ベースが強かった。まずくはなかったけど、主人が「テリヤキソース味だったらよかったのにね。」と言い、私も同じこともを思っていたので、主人もかなりアジア料理の通になっているようです。
こちらはステーキ。お肉がやわらかくて美味しかったです。そして私の大好きなトルコの味付け炊き込みご飯。ピラフですね。このご飯の作り方知りたいなぁ。ヌードルにお寿司にご飯ってかなり炭水化物率が高いですが、最近毎日セーリング続きでメタボリズムがハイパーになっているせいか、本当にすぐお腹がすくんですよよね。そして麺とかご飯が食べたくなる。

オーダーはメニューをアプリからみてセルフでやるんですが、メンバーになっていないとできなかったんですね。私達そもそも入場料払ってないし。でも施設は使用してないしね。で英語ができるウェイターさんがやってきて、全部面倒を見てくれました。さらに「今日はちょっと肌寒いから毛布いかがですか?」って物凄い気遣い。素晴らしいサービスでした。食事のお値段は、本当にお手頃で、グラスワインの方とお寿司の値段があまり変わらないぐらい。カクテルだとお食事よりも高いぐらいなんです。お酒を沢山飲まなければ結構お値打ち。だからかな。他に食事をしていたのは家族ずれが多かった。

食後にレストランの外にいってみたら、陸側からはこんな風にしか見えませんでした。フェンスがはりめぐらされていたので、ビーチには受付を通らないと入れないようになっていました。テンダーを係留するのも便利だったし、ここはかなり私達の中で得点が高いです。

夜になって音楽はきこえてきましたが、うるさいというボリュームではなくかすかに聞こえる程度。それも夜中ごろには収まったようでした。翌日は移動しないので、久しぶりに朝は寝たいだけ寝れるので、ネットフリックスを観たりしてちょっと夜更かししちゃいました。

7月23日(土):今日はどこにも移動しないので、一日中のんびりしておりました。ぐたぐたしているうちにあっという間に午後1時。ヘッドで寝転んで動画を観ていた主人が、突然外に出ていき、リビングでブログを書いていた私に向かって「すぐにテンダーのカーリーラインもってこい!」と怒鳴るようにいったんです。カーリーラインというのはテンダーのモーターを動かす時に使っているものでエンジンのキーみたいなもんかな。でいきなり上陸する気になったの?変だなあって思って外にでたら・・・・なんとパドルボードに乗った親子が風に吹き飛ばされて流れてきてしまったらしく、さらに遠方にもう一隻いるではありませんか!その時初めて私は子供がじゃれて奇声を上げているのだと思っていた声が、実は助けを呼ぶ声だった事に気が付きました!

主人が急いでテンダーを出して湾の外の方まで流れていったパドルボードの方に向かいました。SATOMI号のちょっと先には、2つのバドルボードにそれぞれ母親らしき女性と二人の子供たちがのっかっていました。その家一番しい小さい子が大きな声で叫んでいたんです。でもその声が笑い声ともとれる感じで!言葉がわからなかったので悲鳴とは思わなかった。主人が気が付いて本当に良かった!その人たちが英語がわかったかどうかわかりませんが「大丈夫、後で主人が助けにもどるから、まずはあっちの人を助けてから戻ってくるから安心してください。」と叫びました。

そうこうしているうちに、やっとビーチクラブのスタッフが気が付いたようで、猛スピードでボートがやってきました。すでに主人がパドルボードにいた人を私達のテンダーに乗せていたそうですが、助けがやってきたので一安心。

さらに、あと2隻モーターボートがやってきて、親子3人を無事救出していました。その頃は主人はSATOMI号に戻ってきましたが、本当に危ない所でした。私達以外にはアンカリングしていたヨットはいなかったし、流されてしまったのはどうも家族のお父さんらしく、かなり遠方まで行ってしまっており、風が強く自力で戻ることは絶対無理だったのです。主人が助けた時、その男性はとっても動揺されていたそうです。こんな風の強い日に、パドルボードを貸し出したら、ちゃんと様子をみておかないとけないのに、いったいビーチクラブのセキュリティーは何をやっていたのかしら!多分見回り当番の人がちょっとサボっていたんでしょうね。きっとビーチにいた誰かが大変なことになっているのに気が付いたんでしょう。

もし、私達がアンカリングしていなかったとしても、もしかしたらいずれビーチクラブのスタッフも気づいたのかもしれませんが、その時にもし手遅れだったら・・・・!現に、お母さんと一緒のパドルボードに乗ってた子は海に落っこちてしまったんです。ライフジャケットを着ていたので浮いてはいましたが、それぞれが別々に流されてしまっていた・・・本当にあっという間にどんどん流されていたんです。

ちゃんとスタッフの方があとで来ましたが、主人が初動で素早く反応したので手遅れにならずに良かった。あのまま流れていったらあの男性コス島まで流れ行ったよって主人が言ってました。でもその前に波があらくてパドルボードに捕まっていられなかったかも。

Fun Beach Clubでアンカリングしていて本当に良かったなぁって思いました。

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2 件のコメント:

  1. いつも楽しく一緒に旅している気分で読まさせてもらってます。
    人命救助お疲れ様でした!
    流された家族が無事で何よりです。SATOMI号の旅が益々素敵な旅になることを願ってます😊

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    1. ブログをご覧頂き嬉しいです。コメントありがとうございます!これからもバーチャル旅行をお楽しみ頂けると嬉しいです!

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