2022年8月12日金曜日

8時間走行なのに予想よりも10ノットぐらい強いじゃないか!

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!




8月11日は40マイルちょっと先のアンカレッジに向かって移動なのですが、その場所までの間がメルティミが吹いている位置なので、風が弱くなるタイミングを狙っていたのですが、いざ出発してみたら・・・実際は予想よりも10ノットも強い風が吹いていた!


8月11日(木):朝7時40分にはアンカーを上げ始めました。予報では前夜には風が15ノット程度になるはずだったのに、一晩中20ノット近く吹いてたのでちょっと嫌な予感。でも出発時には湾内はかなり穏やかでした。

だいたい常に北東の風なんですが、この日は北西の風に変る予報だったので、それなら北上しつつこの日の行き先的にセーリング走行できるかもって思い期待していました。湾を出るまでは後ろからの風なので、ジェノアだけだしてゆっくりスタート。湾を出たらぐるりと右方向に曲がるので、このままセール走行で行けそう!

でも遠方に白波が見えたので、う~ン判断を早まったかな。まジェノアだけだからすぐに調整できるけどね。

はい、嫌な予感的中。湾の外に出た途端、風はびゅびゅー、波はザブンザブンとなっておりました。

それでも取り合えずジェノアを出したまま、セール走行していおりました。
だんだんオートパイロットがうまくきかなくなってきたので、キャプテン・ロブがマニュアルヘルム。予報ではこの時間は15ノットから20ノット弱の予想だったのに、方角も北東でしかも常に20ノット。突風時は軽く25ノットを超えてるじゃないか!

特に島の間を通過中なので波が三角にとがりがちな場所。風にあおられてサイズが大きくなておりました。

目一杯出していたジェノアを巻き入れて半分ぐらいのサイズにしました。スピードが落ちた分、波を切手走ることができず、波にゆすぶられる回数が増えました。スピードは勿論ガタ落ち。2ノット程度しか出ていません。

風はさらに強くなり、常に25ノット、突風時は35ノットとかになってきました。でも多分これは島と島の間で、海流もあって乱れ気味になる場所だからだと思います。もう少し広い場所に出るまでの我慢。さすがに時々でも30ノットを超えると不安になってきたので、セール走行断念しました。

8時35分、ジェノアを全て巻き入れエンジン走行に切り替え。メインセールも上げないでいきます。あっちこっちに船体が揺れるので、この状態で主人がメインセールを出すためにマストの方に移動するのは危険すぎ。エンジン走行に変えても前からの波に阻まれスピードはいつもよりもうんと遅かったですが、それでも4ノットちょっとにはなりました。これで2ノット程度で波の犠牲になっていた時より、うんとましです。

9時頃、すぐ近くにNATOの軍艦がいました。しばらく私達の周辺を漂っていたので、AISでSATOMI号の事をチェックしてたのかな。今いる海域はエーゲ海でもギリシャの島々とトルコの間のあたり。ギリシャのキオス島を離れてレスボス島に近い場所になってくるのですが、以前もこのあたりを通過した時も、軍艦のパレード見たことがあります。レスボス島の港ではイタリアの小型軍艦が碇泊していたのも見ました。位置的にトルコのダーダネルス海峡はすぐ近くだし。現在の状況からすると常に有事に備えているのでしょうか。

このあたりにいる時に軍艦をみました。地図上部のPlomariっていうのはギリシャレスボス島の港の一つ。たったこれだけの距離しか進めてないのに、もう出発してから2時間弱かかってます。

午前10時の時点で、まだまだ風真正面のまま。予報大外れ。でも4ノットは出ているからまし。

前方から20ノットの風だと、当然波しぶきをかぶります。
両サイドともにずぶ濡れ。

それでも最悪の状態(突風35ノット)は通過したので、10時20分、やっと朝ごはんです。いつのものようにテーブルを出して・・・なんて優雅なことはやってられない状態だったので、主人がチーズトーストをオーブンで作ってくれました。実を言うと、私はこの日体調最悪だったんですよ。お腹の調子が悪くて、一日下痢気味。さらに異もムカムカしていて胃酸を抑える薬を飲んでいました。船酔いはしないので、多分前夜、飲みすぎだったからだと思います。トルコに来てから、レストランで出されるどの白ハウスワインでも私好みで、ギリシャのより断然美味しいんですよね。なのでチェスメを出る前に、取り合えず2本ほどソビニオン・ブランクを買ってきました。そのうち1本を前夜に開けて飲み始めてんですが、いつもはグラス1杯しか飲まないんですが、あまりに美味しくて主人と二人でボトル1本開けてしまいました。私一人でもボトル半分ぐらい飲んだはずなので、私にとっては飲みすぎ。絶対二日酔いだった!
なので、ずっとぐったりしたままでした。すごく眠くてずっとうとうとしていたのですが、横になると気持ちが悪くなるので座っていないといけないんですが、それだと頭がぐらんぐらん揺さぶられて眠れなかった。だからいつもだったらもっと走行中の写真を撮ったり、記録をつけておくのですが、この日は最低限。

11時頃、トルコの沿岸でフィッシュファームが沢山ある場所にさしかかりました。ここ昨年もレスボス島からキオス島に行く途中で通りました。その際、チャートに表示していない位置にもフィッシュファームがあって、危うくど真ん中を通過してがんじがらめになるところでした!なので、いつもより真剣に目視。

これが最後のフィッシュファームだなぁ。全部で4か所ぐらいありました。海上にいきなりでっかいポンツーンが見えるので、チャートに載ってなくても目視でもわかりやすいです。

あれが今日の目的地ビーチがある場所。

このあたりではすでに波も穏やかで、風的にもなんとかセール走行できそうな感じでしたが、あと2時間弱で到着できそうだったし、今更メインセールを上げてるのも面倒。朝7時半過ぎに出発してすでに午後3時。もうとにかく一刻も早く到着したいっていう気分でした。特に前半、予想以上に荒れていたからねぇ。スピードも7ノット出ているんで、このまま一直線最短距離でGOGOです。

フェリーにすれ違いました。

今日の目的地はCandarliという場所の飛び出た部分から向かって右側の湾です。Candarliには古城があってどっちの湾からもそれが見えて趣があるアンカレッジですが、左側はビーチ沿いのレストランが夜になると音楽がうるさいという場所。右側にもパラソルが並ぶ海水浴場があるんですが、街に近いせいか、うるさくないそうなのです。どちらも同じぐらいのプロテクションなので、静かな右側を目指しております。


湾の入り口付近は白波が立ったていたのですが、岸に近づくにつれて波がなくなっていました。

午後5時半、アンカーを下ろしてようやく丸一日航海を終了です。


風は相変わらずで突風時には25ノットいってるな!っていう強さですが、波はたっていないので、快適です。周りに誰もいないし、チェーンは50メートルも出しているので不安材料全くなし。海底もこのあたりは砂地だし。結構遠浅みたいで、一応いつもどおりぐるりと円を描いて360度、水深を確認しました。


あれが古城ですね。あのあたりにスーパーとかお店があるらしい。明日テンダーをおろしたら行ってみたいな。

夕食は走行中に主人が作ってくれたミートソースです。スパゲッティを茹でて午後6時半、夕食。

丸一日走行でも、気持ちよくセーリングできればいいんですが、予想外に風が強かったり波が高かったりして、しかもずっとエンジン走行っていうのは、本当に疲れるんですね。排気ガスの匂いが苦手な私は特に。それに音もうるさいし。だから普段以上に疲れがたまる気がします。

この日は8時半には就寝しちゃいました!

位置的にこの後はまたちょこっとずつ寄り道しながら進める距離なので、メルティミの影響も受けにくくなるので、峠を越したって感じです。


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