2023年6月26日月曜日

いい風だったから移動したけど正解だった Qeparo

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードとギリシャ船上生活レポの世界にようこそ!




24日もKakoma Bayに滞在する予定だったのですが、お昼過ぎから思いがけなくいい風が吹いていたので、この機会を逃したくなくて次の泊地に移動しちゃいました。でもKakoma Bayにある古い教会も見に行けたので満足。


6月24日(土):ビーチに上陸するために、今年初めてパドルボードを膨らませました。風も全くなかったのでパドルボードを使うのに最適。11時頃に上陸しました。

SATOMI号

昨日夕方に遊びに来てくれたイギリス人カップルのキャタマラン。彼らは今日、次の場所に移動するそうです。この夏はクロアチアで過ごす予定らしいので、先を急いでいるみたい。

砂利ビーチには一人の男性が大量の水ボトルやビールと共に座っていました。おそらくこの後観光船がここに来るので「にわか売店」をやるんのでしょう。

砂利ビーチには、残念ながらゴミが散乱していました。おおきなゴミ箱もあったんですけど、もしかしたら前夜馬がやってきた時にゴミ箱を漁ったのかな~。

イギリス人カップルはアルバニアは初めてではなく、ここにも前に来たことがあるようで「修道院跡があるから見に行くといいよ。」と教えくれたので、行ってみることに。

車道がありました。それに沿って歩いて行けばいいみたい。

途中、建設途中の建物が4棟ありました。リゾートホテルにするつもりだったみたいで、敷地には庭みたいな感じでホテルのフロントに続くはずだった道のようなものもありました。

例の馬が建物の中にいた!昼間は暑いからここにいるのかな。もしかしたらここに住み着いちゃっているのかも。

リゾートホテルは建設物資が置きっぱなしになっていましたが、資金繰りが困難になって放置されてしまったのかしら。

道は砂利ですが、だんだん整備された感じになってきました。丘の上に修道院跡が見えたので坂道を登っていくと、ぐるりと山沿いに登っていきどんどん離れていく感じになりました。どうも道を間違えたみたい。途中で左に折れる獣道の入り口みたいなのがあった、と主人がいい、おそらくそこを入って行くはずだったのでしょう。ちょっと後戻りをし、藪の中をかき分け獣道をたどっていくと、修道院跡に近づいてきました。

かなり立派な建物があり、そこはちゃんと屋根もあり建物としてしっかり残っていましたが、後は屋根もなく、2階部分の床もない状態で、未完成なのか古くて朽ちてしまったのか・・・どちらともいえない感じでした。

メインの建物は教会で、その隣に井戸がありました。井戸はちゃんと使えるようになっているみたいなので、ということは今でも誰かが利用しているのかも。途中で山羊飼いのおじさんに会ったので、山羊の水飲み用に使っているのかも。

メインの建物は教会で、中はとても綺麗でした。


金メッキかな?きらびやかなシャンデリアみたいなロウソク立てが天井から吊り下げられていました。ギリシャ正教の教会でしょうね。


丸天井にも素晴らしい装飾がありました。アルバニアは第一次世界大戦までオスマントルコの占領下にあったことから、今でも人口の大半がイスラム教徒とのこと。でもその前はおそらくギリシャの影響下だったと思うんでギリシャ正教の古い教会があっても不思議ではないですね。

外観はなかなか立派なんですが、床がなかったりして建物としては未完成なんです。

でも古くて床が朽ちてしまった、という風でもないんですよね。未完成のまま諦めたパターンかな。
敷地内で、オーストリア人のカップルと会いました。車で途中まで来て、守衛さんみたいな所がありそこで車を押してきたそうです。どうもこの辺りは私有地みたいで、車での乗り入れはできないらしく、それで徒歩でやってきた、とのこと。なるほど・・・だから結構価値があると思われる建設資材が放置されていても、平気なんですね。車で入れなかったら、船で海からくるしかないから、盗まれる心配はないわけです。あれだけの大量のブロックなんかを運び出すには相当デカい船じゃないと無理だし。

1時間ぐらいのお散歩を終えて湾に戻ってきました。キャタマランはもういなくなっていました。で、陸側からまあまあの強さの風が吹いているのがわかり、SATOMI号も向きがぐるりと変わっていました。本当は、もう1泊ここにいて25日の朝に次の泊地に移動しようと思っていたんですね。ただ、25日はとても微風なのでエンジン走行です。でも今出発するとメインセールなしでもジェノアだけでもセール走行できそうでした。主人はそれを知っていたみたいですが月曜日26日の強風時までに、北西の風から守られている泊地に移動すればいいので、多分私がゆっくりしたいだろうと思い、ここに2泊することにしたみたい。でも私の方が「なんかこの風逃したらもったいない気がするよねぇ。」と言い出したので「じゃ、出かけちゃう?」となりました。

それと、おそらくこの時間帯は一番風が強くなっていて、陸側から吹いてはいましたが突風が吹いてくるので、数時間だけ居心地がよくなくなるのです。次の泊地は数マイル先で、まだ午後1時前だったので出発することにためらいはありませんでした。

アンカーを上げてるとき、隣のパラダイスビーチから来ていたと思われるパドルボードやカヤックの人たちが、風に吹かれてパラダイスビーチとは反対側の方向に流されてました。一生懸命に漕いでいますが、15ノットにはなっていたと思うんでかなり大変そう。そこで様子を見てやばそうだったら通過する時に声をかけていくことに。

でもなんとか途中で方向転換できてパラダイスビーチの方に向かっていたので安心しました。

ジェノアだけあげて出発!


角度も完璧。次の目的地は一直線のくぼんだ場所。このままいけば2時間ぐらいで着いちゃうね。

パラダイスビーチには今日も何隻も観光船が。海賊船も2隻いました。波も結構たってきましたよ。

湾の外に出たらダウンウィンドになったので、ジェノアが大きく膨らんで気持ちよく滑り出しました。

すごい!6.5ノットも出てる。もっと早い時間に出発したら完璧にセーリングで目的地まで行けただろうな。途中で風がなくなってしまう予報だけど、できるだけ遠くまで行けているといいなぁ。


ダウンウィンドで18ノット。逆方向に進むんだったら結構大変かも。


湾の入り口辺りが一番風が強くて、海岸線にそって進むうちに風はちょっとづつ弱くなってました。やはり山に囲まれた小さめの湾は、突風が吹くから湾内だけ強風になるんですよねぇ。

ダウンウインドだったのがどんどん真後ろに変わってきたので、ちょっと進む方向を変えてジェノアを反対側に移しました。

ヒールもせずに気持ちよく走っていたので、ランチがまだだったので昼食を作りました。走行中に料理するの久しぶり。今シーズンはまだ一度も丸一日走行ということがなかったからなぁ。

キッチンにいても、なんとなく風がなくなってきた感じがわかりました。それだけじゃなくジェノアがバタバタし始めたのがわかりました。そこで、一旦料理は中止して、外に出ていき、ジェノアを巻き入れるお手伝い。残念1時間ぐらいしかセール走行できなかったね。

それだけじゃありません。なんと、風が180度方向転換!真正面からになってきてしかも20ノット越え(体感風速)になっちゃった。さっきいきなり風がなくなったのは、風の方向転換の瞬間だったんだ。

エンジン走行してるので真正面の風20ノット以上でも、6ノット出ます。さすが新品エンジン、凄い馬力。

それと共に波も出てきて、時々バウにしぶきが!良かった、念のためハッチを閉めておいて。風向きや風の強さからバウウエーブがかかるようなことはないと思ってましたが、念のためポートフォールも天井ハッチも全部、出発時にしめておきました。過去の失敗から学んだこと。

夜食べる予定だったハンバーグとライスヌードル野菜炒め。

風もあったし、波も押し寄せてはいましたが、これぐらいだったら外で食事できます。幸いヒールはしていなかったしね。

午後2時半、目的地のQeparoビーチの泊地に着きました。直前にすごく風が強くなっていたのですが、泊地近づくにつれて穏やかになってきたのがわかったのでいい泊地だというのがわかりました。今朝分かれたキャタマランもいました!

さらに、Sarandeでみたクルーが5人はいる豪華なイタリア船籍のヨットもいた。Kakoma Bayでも一緒だったからこれで3回目だ。みんな同じ事を考えているということは、いい泊地ということですね。アンカーが効く場所を見つけられれば、だけどね。

まずQeparoの泊地は結構大きな湾なので、湾内でもポジションによって風からのプロテクション度合いが変わります。最初泊地アプリで、碇マークがついてる位置に行ってみたんですが、目の前に高い山があります。こういう場所は意外にスポット的に風が強くなるというのをコーフ島の泊地で体験。案の定、その位置は海上を吹く風が結構強いのを感じました。それから他のヨットが係留している、湾の西の端の方移動すると、目の前の丘はそれほど高くないのですが、こちらの方が穏やかなのです。よし、この辺りにしよう。

次は砂地のパッチを探さないといけません。曇り空で風も強く海面が乱れていたので、なかんなか海底の様子がわかりません。なんとなく色が薄くなっている場所を狙って1回目アンカーを下ろしました。でもバックギアに入れてふかしてみたら全然効いていないのがわかり、引き上げてみると例によって海草こんもり。2回目の挑戦。今度はいい感じのテンションで手ごたえがありました。砂地らしき場所を狙って落としたんですが、それほど広範囲じゃなかったので、ちょっと気がかりではありましたけど。

で、バックでふかした時は大丈夫だったのですが、後で主人が泳いで見に行ったら、微妙に砂地から離れていたらしく、やり直すことにしました。

3回目もダメ、で4回目でやっと取り合えず納得できる効き具合。この日の夜はアンカーの効きを気にするほど強風にならないのですが、日曜日25日の夕方と月曜日に風が強くなるのでその際にちょっと心配なのです。それで納得いくまでやり直したかった。

取り合えず落ち着てから主人だけ陸地を偵察に行きました。そして夜に行くレストランの目星をつけて戻ってきました。偶然にも私がグーグルで検索していて「いい感じ」と思った場所を主人も偵察していました。

夕方5時半ごろディナーに出かける途中キャタマランの近く通過したら、トリスタンさんが外に出ていたので挨拶すると「ちょっと寄っていきませんか」と声をかけてくれました。
キャタマランはとっても敷地面積が広いので、興味深々。すごいなぁ~外もちゃんとしたラウンジになっている。

室内にもでっかいカウチがあって、まるで普通のお家みたい。全面が窓なので走行中オートパイロットにしておいて、ここに座ってウォッチができるのです。ベッドルームも両側にあるのですが、その一つ一つがSATOMI号のメインベッドルームぐらいの広さでした。そして洗濯機も搭載!キッチンにはパン焼き機やいろんな家電製品がありました!

1時間弱お邪魔した後「きっとまた会うよねぇ。北上していれば行く場所決まっているから。」と別れを告げて、私達はディナーに向かいます。

ビーチ沿いはきれいなプロムナードができていました。

これがお目当てのレストラン。



ここもアルバニア料理のお店ではなく、ちょっとイタリアン。またしても真鯛のカルパッチョ。もう大好きだから何回食べても飽きません。

焼き野菜。

これは前菜メニューなのにこのボリューム。シーフードカセロールですが、パエリャの米無バージョンという感じでした。すごく美味しかった。ここでもワイン2杯にビール、チップスとかもオーダーしていて全部で39ユーロ。Sarandeよりも安い感じです。というのはQeparoはどちらかというと海外旅行者向けというより地元のアルバニア人のビーチホリデータウンという感じ。その分はでさはありませんが、静かだしレストランも安め。



この時間は結構にぎやかになるんですが、音楽とかもかかってなかったし、特に港沿いには何もなくて静かでした。


SATOMI号の後方にいるのは、例のイタリア船籍のでっかいヨット。彼らは今朝早くにKakoma Bayを出て行っていました。クルーがいて、自分達は何もしないであちこち連れて行ってもらえるのってどういう気分かな。ちょっとうらやましかったりもする。クルーの人たちはバウのハッチからクルークォーターに出入りしていました。サロンはお客さんだけの場所なんでしょうね。

もう1泊Kakoma Bayにいるつもりだったので、シュノーケリングはできないで終わってしまいましたが、ほんの1時間弱でもセール走行で移動ができて良かったです。夕方には風はおさまっていましたが、途中風向きが変わった時間帯は、もしあのままあそこにいたら、湾内に波が押し寄せてきてちょっと不快だったと思うんで移動することにして本当に良かったです。この夜もほとんどゆれることがない平和な夜を過ごしました。

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