2024年7月14日日曜日

風が強くて上陸できず2日間船上おこもりーでもそれなりに面白い事がありました

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!





街に上陸しようと思ったら、朝から風が強くて湾内が荒れてしまいテンダーに乗ったら全身びしょ濡れになりそうでした。結果的に一日中船上で尾籠になったのですが、転覆したミニキャタマランや近くの船のアンカーが流れたとか、そこそこ面白い出来事がありましたよ。気が付いたら丸三日間SATOMI号の上にいましたが、居心地がいいので全然気になりません。

岸側からの風なので、波はたっていますが、不快とか危険というほどではないです。

7月12日の夜7時半ごろ。12日は眠たくなった時に寝たりして早朝に到着してからずっと船の上にいました。ビーチ沿いにキャンプ場がありますね。

本当に穏やかでいい泊地です。夜もぐっすり眠れそう。私が夕方ちょっとお昼寝していたすきに、主人がテンダーだけ自分でダビッドから下ろしていました。モーターはまだですけどね。

7月13日(土):この日はCalviの街に上陸しようと思っていたんですが、10時前ぐらいまでは穏やだったのですが、徐々に風が強くなってきました。予報でも最高で15ノットぐらいになるってわかっていたし、風向きとしては陸側からの風なので、ここにいても大丈夫です。前日からいた船もほとんと全部移動せず滞在しているようです。ちなみに画像内、SATOMI号の左にアンカリングしているヘッドセールが3つもある船の位置を覚えていてくださいね。

12時頃の海面はこんな感じでした。風が海面を通過する軌跡がよくわかりますよね。この時点でおそらく15ノットぐらいになっていたと思います。風力発電のプロペラはだいたい15ノット前後からやっとガンガン回り始めるので、計器をつけなくてもだいたいの強さが予測できます。

結構白波もたっていますが、風に正面に向いているので波も正面から来るので横揺れにはらなず、船内にいると外がこんなになっているというのは全く感じません。それに予めこの日に昼間風が強くなるのはわかっていたので、チェーンも40メートル出しているのでアンカーが流れる心配は全くなし。

湾内にいた船の中で、朝方出発した数隻をのぞいては誰も移動する様子はありませんでした。前にいる濃紺のイギリス船籍の船は、12日の夕方にやってきたのですが、この船だけがこの直後にいなくなっていました。この風を利用して次の場所に向かったのかな?と思ったのですが、いないのに気が付いたのは数分間のことだったので、湾の外に向かう姿は見えず・・・多分マリーナに入ったんじゃないかな。スプレッダーが4つもあるマストだから船のサイズにしてはでっかいセールと思われるので、おそらく普段レースをしているタイプの船でしょう。クルーユニフォームみたいなおそろいの服を着た男性が4人乗っていましたから。私の自論ではレース艇は一般的に船のサイズに対して不釣り合いなぐらい小さいアンカーしか積んでないので(おそらく軽量化のため?)、ちょっと強風になるとアンカーが流れる傾向があるのです。マリーナバースとかで隣にいる船のアンカーが小さすぎて、こんなんで大丈夫なのかな?って思う船はだいたいレース仕様の船でした。これまで見てきた同じ湾でアンカーが流れた船はほとんど「レースやっているんだろうな。」的な船でした。

そんな事を妄想していた直後、いきなりSATOMI号のバウを横切りながら後進している船が視界にはいってきました。雰囲気からするとアンカーが流れている感じ。で様子をみていたら、アンカーをあげている様子はなかったのですがチェーンをどんどん出しているようでした。でそのうちリアンカーできたのか、SATOMI号の真横の位置で落ち着いたみたいです。朝は斜め左のかなり前方にいた船でした。
船体がアルミでてきている船だし、ソーラーパネルもついているし、ヘッドセールを3つも付けている(おそらく一番前のはスピニカじゃないかな。)ので、乗っている人はかなりな熟練セーラーだと思います。それとソロセーラーみたいでした。なので、リアンカーするのではなくチェーンをどんどん長くして風で押されてバックする力で再びアンカーが海底をつく刺させて対処したんでしょうね。主人も「その方法が賢いね。」と言っていました。その後午後にかけてどんどん風が強くなっていったのですが、その間中ちゃんと外にいて様子を見ているようだったので、若干私たちに近いなって思いましたけど、ちゃんとした人が乗っているようなので、安心できました。

私たちの後方にも数隻いますが、移動する様子はありませんでした。みんなこの風を乗り切るためにここに来ているのかも。海底が一面砂地なので、確かにアンカーの効きはいい場所です。私たちのアンカーも、アラームをつけていますが、全く動かずで、きれいな弧を描いていました。

午後3時になっても風はおさまらず。数日前の予報ではこの時間ぐらには収まり始めるはずだったのですが、最新の予報では夜8時ぐらいにならないと弱まってこないように変わっていました。この時点で、この日街に上陸するのを完全に諦めました。この状態でテンダーに乗っていくと全身水浸しになりそうだったからです。角度的に写真ではあまり海面が乱れているようには見えませんが、実際は1メートル弱の波が船体に打ち付けてました。風力発電のプロペラの音がグォーングォーンとなりだしたので、風の強さは20ノット前後になっていたと思います。

この波に逆らって街に行くのはちょっとね・・・・。

まあまあ距離もあるし。

ということで、13日も一日中SATOMI号でおこもりでした。ディナーは味付け豚肉にしなちくを入れて中華風炒めにしました。風はありましたが、ドッジャーがあるので外で食べても快適でした。

いただきま~す!となったところで、遠方でホビーキャタマランが横倒しになってるのに気が付きました!大丈夫かな?と思ったら、近くにテンダーがいたので、すでに誰かが救助しているよう。良かった。キャタマランには二人が乗っているようです。

どうするのかな、と思ってみていたらさっきまで乗っていた人たちが二人とも海の中にいるんですよ。え?いったいどうして?落っこちたの?それともテンダーに乗り移ろうとしているの?と思いますます興味をひかれました。主人の実家は湖に囲まれているので、ホビーキャットを持っていて、時々湖でセーリングしていたんですよね。だからこんな風になってしまった時の対処法も知っています。「キャタマランによじ登って起こさないと。それと風がセールの下にはいるようにして風の力を使っておこすんだよ。」と言っていました。
話しているうちに、一人がキャタマランに上がりました。その後もう一人も上がっていました。

それからすぐに徐々にキャタマランが横倒し状態から起き上ってきて、すっかりもとに戻りました。でもこの後、どうやって岸まで戻るんだろう。いったいどこから来たのかな?おそらくCalviの港から来たんだと思うけど、それならアップウィンドで走行しないといけないからかなり大変だと思うけどなぁ。「私ならダウンウィンドでビーチまで乗って行って、ビーチに上げてそこまで誰かに迎えに来てもらうけどな。」というと主人も同感でした。

で、そのうち動きだしたので、良くみたらテンダーにけん引されていました。キャタマランが横倒しになっている間中、このテンダーは近くをウロウロしていたんですよね。この時点で「もしかして、あれトレーニング中だったかな。」と思うようになりました。だいたいこんなに風が強い日にホビーキャットがセーリングしているのが不思議だったし、いきなり現れていたしね。しかもテンダーが傍にいたし。それにせっかくキャタマランの上にいた二人がわざわざまた海の中に入って、それからまたよじ登ってくるなんて・・・・。やっぱりこうなった時のためのトレーニングをしていた、と考えた方がつじつまが合いそうです。ディナー中のいいエンターテイメントとなりました。

午後6時過ぎ、気持ち風が収まってきた気がしました。海面は三角波ではなくウネリみたいななだらかな波になってきた気がします。


この後、予報どおり夜8時ぐらいから風はどんどん収まり9時ぐらいにはほぼ止まっていたのですが、一日中吹いていて育ってしまった波が湾の外から押し寄せてきていたのか、風が止まると同時にウネリの影響を受けるようになったのです。幸い毎回横波ではなかったのですが、高さが1メートルぐらいの波が前から横から押し寄せてきたので、昼間の強風時よりも船体が揺れたんですね。寝る時も、体がゴロゴロと揺れてしまうぐらいでした。夜中ごろには波の高さが収まってくるので一晩中揺れるわけではないんですけど。

それでもいつの間にか眠っていて、朝起きた時は、ゆったりした揺れにに変わっていて気持ちがいい程度になっていました!

気が付いたら、最後に陸に上がったのは7月10日のPort Grimaudを見に行った時だったので、走行中も含めてまる3日間ずっとSATOMI号の上にいたことになります。でもこれは私たち的には特に珍しいことではなく、前の船の時も最高で10日間上陸しなかった事がありました。その時の船はSATOMI号よりも小さくて軽い船だったので、今の方が断然居心地がいいのです。時化た海でも安全に快適に走れるというのも大事ですが、長時間船内にこもっていても不快にならない居住性の良さは、フルタイムの船上生活民にとっては物凄く需要な事なのです。


さあ、本日14日はバスティーユデー。フランスの独立記念日です。今日こそは街に上陸するぞ!

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