2024年9月13日金曜日

波風と格闘9時間!やっと着いたアルメリマル実は最初行先間違えてた!

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!





向かい風と波と一日中格闘し12日の夜7時半にようやくアルメリマルマリーナに到着しました。ハーバーマスターのフミさん自らお出迎えいただき、とってもウェルカムなムードに疲れも吹っ飛ぶ思いでした。実をいうと途中までキャプテン・ロブはアルメリマルではなく手前のアルメリアが目的地だと勘違いしてたんですよね。それで距離を間違えていて出発時間が遅くなったので、到着が遅れました。最初から正しい場所に向かっていても、延々タックを繰り返し5時間たってもたったの10マイル弱しか前進できなかった事には変わりはありませんでしたけどね。

延々9時間、大きな波にもまれ潮丸けになったSATOMI号です。この波は小さい方。

9月12日(木):いよいよこの日はアルメリマルマリーナに行く日。13日から数日間、この辺りが30ノット近い強風になり、しかもアルメリマル方面に向かうなら向かい風となってしまうのでこの日を逃すことはできません。それもあって、オーバーナイトで距離を稼いだり、エンジン走行してでも移動し続けてきました。

出発当初、なんとキャプテン・ロブは目的地の場所を勘違いしていたので、この日の移動距離は20マイルほどだと思っていました。なので5、6時間もあれば着くと思っていたので出発は10時半ごろとゆっくり目。風は前方からだとはわかっていましたが、短距離だからタックしながら進んで久々にセーリング行こうという事に。メインもジェノアも両方出して出発です。

昨夜はとても穏やかで全くと言っていいほど揺れなかったSan Joseの港。朝方になって横揺れが始まり、風向きが変わりウネリが入ってきたのがわかりました。

思ったよりも風が強く、さらに角度も行きたい方向真正面だったので、まずは風向きに対して45度に設定。ジェノアのトラベラーも移動させました。

風の強さの割にはあまりスピードが出ないけど角度がこんなんだから仕方ないね。取り合えず5ノットだったらいいです。

11時、少しづつ波が立ってきてヒールもしてましたが、数日ぶりにセール走行できているのが嬉しかったです。

11時18分、思ったよりも風が強く、午後になるにつれてさらに強まる予報だったので、ここらでリーフィングしておくことに。ファーストリーフィングです。

風と共に波もちょっと出てきました。角度もアップウィンドだから波の影響も受けやすいです。

リーフィングしたせいか、コントロールはしやすくなったけどスピードがガタ落ち。最低で4ノットを下回ることも。

なんかワイルドなセーリングになりそう。

12時ちょっと前、一回目のタックをしました。

落ち着いてきたらスピードが延びてきて、6ノット後半を保てるようになりました。いえ~い!

でも波も高まってきたので、時折パンチングするようになり、ワイルドさはさらに増し増し。





どんどん波しぶきを被り、コックピットにいても風が海面を蹴散らして飛ばしてくる水滴が顔に当たりました。

午後1時、さらに風が強く波も荒くなってきたので、あの時リーフィングしておいて本当に良かった。今だたらリーフィングするのも結構苦労したと思います。

もうバウは潮かぶりまくりでした。

そんな中ではお腹は空いてくるのです。朝ごはんを食べたまま食器を洗っていなかったので、料理をする気にならなかったんですが、主人が何やらオーブンを付けていました。冷凍ピザを焼いてくれていたのです。あ、これなら揺れててもオーブンが勝手にやってくるから楽だね。冷凍ピザに生ハムやマッシュルーム、ドライトマトなどを加えてグルメピザに早変わり。

ランチの後、チャートを見ていた私が「またすぐタックしないといけないね。」というと主人が「かもしれないけど、しなくても行けると思う。」と言うんです。でおかしいなぁこのままだったらアルメリアの街の方にいっちゃって出てこれなくなるから絶対にタックする必要があるのに、と思ってました。で、念のため「あのさ、向かっているのはアルメリマルだよね。アルメリアじゃないよね。2つは別の場所なんだけど。」と言ったら、主人はえ?という表情に。なんと~!!!!!!ずっと場所をアルメリアに行くんだと思ってらしいのです。確かにアルメリアにもマリーナあるし、名前に似ているけどずっとアルメリマルマリーナのハーバーマスターのフミさんとメールとかで荷物のデリバリについてメールしてたじゃないですか!にもかかわらず、場所だけを勘違いしていたようなのです。で、改めてアルメリマルに行き先を設定したら、この後まだ15マイル以上ありました。ガ~ン。最初からわかっていたらもっと早い時間に出発してきたのにぃ~。

で午後1時半すぎタックしました。

いや~この角度、さらにバウウェーブを受けちゃう方角じゃないですか~。でもこの方角に進まないとGulf of Almeriaから出られないのです。

ガンガン波がやってきて、コックピットの中にも水が溜まってきました。


午後2時45分、再度タック。この角度はスピードも出るし波の影響もさきほどよりも受けにくいのですが、まだまだ湾から出られません。


午後3時近くになってもこんな位置で、しかも反対側のタックの時は真横にすすんでるだけので、全然前進していないのです。気が付いたら5時間弱走ってたったの10マイル弱しか前進してなかった!

その間もさらに波はすごくって、ヒールもしているのでテンダーのバウも波被りでした。

牽引しているのに、海面をすっている!

午後3時、まだまだこの先距離がまだ20マイルぐらい残っていたので、セール走行は諦めてエンジンを付けました。

アルメリマルに最短距離で向かおうとすると、風は真正面20ノット!一番風が強くなっている時間帯です。

エンジンは2000回転弱ぐらいふかしているのに、スピードは5ノットしか出ません。午後3時10分の時点であと最低4時間はかかるから、どんなに夜7時ぐらいの到着は免れませんなぁ。

風と波に真正面に向かうようになったので、パンチングは一層激しくなってきました。さすがにSATOMI号も波とぶつかるバーンという音を出し始めしたが、それでも前の船ほどの強いインパクトはありません。前の船だったら、こんな状況では航海し続けられなかったと思う。

3時半でやっとこの位置。

見てくださいこの波!

時々結構でっかのがやってきて、バウどころかドッジャーを超えてキャノピーの上から波をかぶったぐらい。しかも風通しようのカウルベントが正面を向いているので、そこから波が線内まで入って来しまい、床も濡れちゃってました。

キャノピーを飛び越えて後ろから波が入ってきたので、コックピットの後ろの方が濡れています。

両側は川のように流れています。おかげで泥汚れは洗い流すことができました。

ドシーン、バシーンと波を蹴散らして進んでいるSATOMI号!


体感風速は常に20ノット。この時潮の流れが逆だったのか、ボートスピードログは6.3ノットでしたが、GPSスピードは5ノットぐらいしかありませんでした。

これがエンジン走行に切り替える前の軌跡です。もうジグザグしていたのに、全然前に進んでませんでした。午後4時50分。アルメリマルのハーバーマスタ―のフミさんに、午後4時から5時ぐらいに到着すると言ってあったので、ネットが通じるようになったのを見て、到着が7時を過ぎることを連絡しました。遅くなっても大丈夫とのことで、安心。

午後6時36分、1時間ぐらい前から風と波が少し和らいできたのでスピードが増してきました。なので最初到着が夜8時になるか、と思ったのですが7時には着けそうな気配。アルメリマルマリーナのすぐ前のWay Pointまであと1.36マイル!あと少しだ。

波は明らかに穏やかになっています。

午後6時50分の位置。すでにマリーナが遠目に見えてました。

6時50分、かなり風も穏やかになっていたので、セールを下ろし、ついでにテンダーもダビッドの一番上まで引き上げてマリーナバース入港準備開始。VHFで到着を告げました。

そしてついにアルメリマルマリーナ到着。午後7時、まずはチェックイン手続きのためにオフィスビル前の給油ワーフに接岸です。フミさん自らお出迎えいただき、とても暖かいお出迎えを受けました。ほんの一カ月ぐらい前にここに来ることを決めたので、お会いできることになって本当に良かったです。地中海クルージングをする日本人艇は、全部ここに立ち寄っているらしく、私たちはオーストラリア船籍なのですが、私は日本人なので、やっとそのお仲間に入れていただくことができました。

オフィスでチェックイン。バースには日曜日まで滞在して16日月曜日からハードスタンドに移動です。偶然にも風がマックスで強い間はウェットバースにいて、月曜日から穏やかになるのですごいいいタイミングでした。チェックイン手続きを終えてから、バースに移動です。

バースに入ったのは夜8時過ぎ。とにもかくにも、お腹が空いていたのでまずはシャワーだけ浴びてディナーにでかけることに。

この頃はすでに日暮れになっていました。しばらくここが「ホームタウン」になるわけです。

SATOMI号がいるポンツーンはとっても広くて車が乗り入れてもいいぐらいの広さ。でも乗り入れはできないそうです。

とっても大きなマリーナで、まるでそれ自体が小さな街みたいです。レストランも沢山あります。グーグル評価で4.6のお店に行きました。

飲物はサングリアがなく、それに似たものがあるということで、それをオーダー。おつまみにミニバーガーが出てきました。主人は写真を撮る前に食べた。

前菜はタコのグリルクリームソース。これはタコの香ばしさとソースのバランスがとても良くて美味しかった。タコも柔らかかったし。

波にもまれ続けた9時間だったので、体力消耗してたのか、主人も私もお肉を食べたい気分でした。主人はビーフステーキ。ちゃんとレアな焼き加減ですごく柔らかったです。

私はイベリコ豚!ついに食べたぞ。やっぱ豚美味しいな。そういえば、この地がスペイン本土初上陸でした。これまでスペイン領にはいましたが、ずっと島ばかりでした。それに先を急いでいたので観光もしてなかったし。ハードスタンドに乗っかったら、整備で忙しい毎日となりますが、早めに到着したのでその分、はやく整備を終えて後半はちょっと陸地観光をしたいと思います。

これが13日の軌跡です。4回タックしてました。もしあのままセール走行を続けていたら、今頃まだ海の上だったかも・・・・。

風と波に阻まれて予想より時間がかったのですが、一番は目的地を間違えて移動距離を計算していたので、出発が遅くなったのが一番だめだったかな。まさか間違えているとは思っていなかったのですが、これからは二人で最終確認しようね、という話になりました。

今年は3月半ばにギリシャのプレヴェザを出発してから、すでにまる6カ月間のクルージングを続けていました。整備もありますが、ここらで1回陸にあがって休憩っていうのもいいな、と思っています。整備が終われば、越冬なしで引き続きカナリー諸島を目指してクルージングが再開します。それまで風や天気を気にする毎日からは「お休み」。

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