2024年9月1日日曜日

週末もやっているお医者さんを求めてSanta Poncaへなんちゃって観音開きでセール走行にこだわる

皆さんこんにちは!Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと地中海船上生活レポの世界にようこそ!





サルディニア島を離れた時に発症した主人の痛風。その後薬でを収まってはいるもののちゃんとお医者様に早めに診てもらいたいと思っていました。マヨルカ島Palma付近に24時間やっているイギリスのドクターがいるクリニックがあることがわかり、Santa Poncaに移動しました。真後ろに近いダウンウィンドでもスピニカポールを使わない「なんちゃって観音開き」のセールでひたすらセール走行にこだわった航海でした。

普通ならジェノアはスピニカポールで固定するのですが、単にメインとジェノアを反対側に広げているのを私は勝手に「なんちゃって観音開き」と呼んでおります。


8月30日(金):結局どこにもいかずずっと船上にいた一日。夕方は最近お気に入りの「スピリッツ」を飲みながらディナー。

ビールを完璧に絶ってから主人の痛風の腫れはかなり収まっており、ほとんど気にならないほどまで回復しています。勿論薬が効いているのですが、一番悪い要素を絶ったのも大きいと思います。赤肉は痛風によくないみたいなので、一枚のステーキを主人とはんぶっこにして量を減らしました。主人は焼き野菜が好きなので、ポテト、ニンジン、ブロッコリーをベークしたらお肉が少量で気にならなかったみたい。

うっすらと夕焼け。この綺麗な海とも明日でお別れです。

8月31日(日):月曜日の9月1日からAndratxという島の北西の港にある浮きブイを3日予約しています。そこからPalmaの街などを観光するためですが、主人の痛風を一度ちゃんとドクターに診てもらいたいというのもありました。当初月曜日にしかクリニックが開いてないと思っていたのですが、さすがマヨルカ島の大都市Palmaには観光客も沢山いるので、24時間営業のしかもイギリス系のクリニックが何軒かあるのがわかりました。
最初、Palma付近のアンカレッジは街への上陸が難しいので、通り越してCala Xinxellにアンカリングし、バスに乗ってPalmaのクリニックに行こうと思っていたんですね。そこはギリシャに居る時に知り合ったヨットのキャプテンがポルトガルから今また地中海に戻ってきていて、そこにアンカリングするといいよ、と教えてくれた場所。なのでそこに行こうと思っていました。ですが、その後さらに便利な場所を見つけたのです。Palmaまで行かなくても、Santa Poncaという場所でアンカリングすると、日曜日でも診てもらえて泊地から徒歩で行ける場所に24時間営業のイギリス系クリニックがあることを発見しました。しかもその場所、浮きブイを予約したAndratxまでたったの7マイルほどの距離。日曜日のうちにクリニック受信ができれば月曜日は早い時間にモーリン係留して、その日も有効活用できるわけです。これって最高のプランんじゃない?!

31日は朝のうちは全く風がなく、ぎりぎりまで待って午前10時半ごろやっと出発しました。

直ぐにメインセールをあげてエンジンを止めます。以前はめんどくさくてすぐにエンジン走行しちゃってましたが、最近ではキャプテン・ロブは風の力だけで走ることに固執しています。やっぱり気持ちいいいもんね。

この時点では5ノットいくかいかないかのスピードでしたが、角度的にはぎりぎりこのまま半円を描いた湾から出られるかも?


今日も穏やかな海です。基本的に北東の風が吹いているので島の南側はだいたい穏やか。セーリングを楽しむにはぴったりのエリアです。

10時47分、この湾からは無事脱出できましたが、海岸線を進んでいって最後に方向転換するまでいけるかな?


12時ちょっと前、どんどん陸側に向かってしまったので端っこは超えられずタックすることになりました。この後もう1回タックしたのですが、早すぎて端っこを超えられる角度にならず、またタックする羽目に。150度でギリギリだったので、今度は後方120度でちょっと大きく外に出る形にしてみました。

するとスピードはさっきまで4ノット代だったのが、今度は軽く5ノットを超えて6ノット近くまで出るようになりました。移動距離が延びても速く進んでいる方が気分がいいです。


12時41分。

午後1時53分。ジェノアは波に押されて時々バタバタしちゃいますが、スピード的にはなんとか5ノットは最低でも保っています。角度を少しづつ変えて、徐々に陸に近い方向に進むようにしています。

波はそれほど大きくないのですが、角度的にウネリで船体が左右に揺れ続けます。

Palmaの街の沖合を走ってました。


午後2時半、かなり真後ろに近い状態になっています。




この辺りまで来ております。

ベアリングが315度になったら観音開きにするよ、とキャプテンが言っていたので時々チャートプロッターをチェックしておりました。午後2時43分、その時がやってきた。

普段ならジェノアとメインセールを反対方向に出す時は、ジェノアをスピニカポールで固定するのですが、そこまで真横に出しているわけではなく、そこそこの風の強さがあるのでスピニカ―ポールがなくても観音開きっぽくできるんですよね。なんちゃって観音開き完了。

ほぼ真後ろの風を受けながらもなんとか進めております。

でもその後すぐ、午後3時ごろコントロールジャイブでメインセールをジェノアと同じ側に戻しました。進むに従い微妙に風向きが変わっていくので、それに合わせて小まめに対応です。

そのおかげで、スピードはばっちりだ。

時折7ノットを超えることも!最高スピードは7.3でした。

波と一緒に進んでいる感じ。

午後3時半、再びなんちゃって観音開き。今度はジェノアだけを反対側に移動させました。

これで泊地までタックとかなしで進んでいけそうです。

もうずっと真後ろ状態。以前だったらこんな場合はさっさとジェノアを巻き入れてエンジン走行に切り替えてたなぁ~。

あの奥をぐるりと入ったあたりがSanta Poncaのようです。


午後3時半の時点。

こういう切り立った岸壁はマヨルカ島の特徴なのかしら?


午後4時、観音開き終了。泊地に向かって少しづつ進路を変えて行ったら、後方120度のいい角度になったのです。

このまま一直線で泊地に向かえますね。残り2マイルを切っているのでなんとか夕方5時までには到着できそうだ。



午後4時半ごろ、Santa Poncaの外側の湾にさしかかりました。


ポート側には大きな湾の反対側にそびえたつ山々。

地図で見るとこの辺り。


ここらでセールを下ろします。アンカリングポイントまでは目と鼻の先。

あの奥がアンカリングスポット。何隻もいるのが見えますが多分場所は開いていると思われます。結構浅いので余り奥まで行く必要がないし。


右に見えるのは港の入り口。

午後5時ちょっと過ぎ、丁度いいアンカリングポイントを見つけて航海終了です。海底は砂地と草地となっていましたが、所々一見砂地に見えて実は砂が固まった岩盤みたいな感じだったので、バウから目を凝らしてアンカーを下ろす場所を探しました。最近では主人が「この辺りだったらどこでもいいよ。」という場所に来たら、私がバウで砂地を探しそこまで誘導して、私の判断でアンカーを下ろすようになりました。これをするにはある程度海に透明度がないと無理ですが、だいたい今のところどこでも目を凝らしてると海底に着地するまで見える程度には綺麗です。今回も落とした場所が回りには砂石が転がっていたのですが、落ちた場所は砂地なはず。

あっちから入ってきました。念のため主人がシュノーケリングでアンカーを見に行ってくれました。「しっかり埋まっていた。すごく深く埋まっているからどこにもいかないね。まわりには砂石があったけど、アンカーはちゃんと砂地に埋まっていたよ。」と合格点をいただきました。

さて、これからがここに来た本番。British GP Practiceというのが目指している場所。私たちがいるのは青丸の場所。取り合えず電話してすぐに診察できるのか聞いてみました。すると直接ドクターに合うと150ユーロですが電話コンサルティングだけなら75ユーロという話。怪我じゃないから電話でいいね、ということで、とってもラッキーでした。電話してものの一分もたたずに問診票が送られてきて、それに主人は記入して返信しました


その後ドクターからの電話を待ちます。夕方6時ちょっと過ぎに電話がかかってきました。すでに症状はかなり収まっていることなどを話し、今後はどうやって対応していくか、などをアドバイスしてもらいました。さらに次に発祥した時に飲むといい薬の処方箋まで出してもらえたのです。直接行かなくてもことが足りたので、本当に便利でした。

その後シャワーを浴びたりしてディナーへお出かけです。インド料理のお店が数軒あることがわかり、途端にカレーの気分となりました。街への上陸はビーチだと近いんですが、遊泳区域が岸沿いにずっと広がっておりモーター乗り入れ禁止なんですね。仕方なくちょっと後戻りにはなりますが、港の奥のマリーナに乗り入れることに。ま徒歩20分ぐらいだからそれぐらい運動はしないと。

入り口からかなり奥までマリーナが続いてました。小さいボートが主に係留されています。

一番奥の方まで乗り入れてポンツーンの端っこにテンダーを係留。


マリーナの出入り口を出ると静かな住宅街でした。

レストランがある方角は繁華街のようで、途中海辺にさしかかりアンカリングしているSATOMI号が見えました。ここに直接テンダーを乗り入れられたら近かったのにね。

この辺りはホリデーアパートやホテルが増えてきました。この建物はこんなポップなイラストが沢山描かれています。

大き目スーパー。この通りが目抜き通りみたい。


そしてこのお店がお目当てのインド料理店。入口に座っていた男性はイギリス人の方で「私はここに住んでいるだけど、この辺りのインド料理店全部試したけどね、ここが一番だよ。」と太鼓判を押してくれました。

お店の奥の席からの眺め。SATOMI号はもっと後方にいます。この辺りはかなり浅い。私たちがいる場所でも水深は6メートルぐらしかないんです。

隣のテーブルにいたお客さんもイギリス人家族で、後から来たお客さんも全員イギリス人だった!イギリス人、実はとてもインド料理好きなんですよ。街に3軒もあるってことは、よほど沢山のイギリス人観光客が来るってことですね。だからイギリス系のクリニックも何軒もあるわけだ。

前菜の野菜のミックスプラター。ヨーグルトソースとピリ辛玉ねぎソースが美味。

タンドリラム。ジュージューと美味しそうな音。

それにカレー。スパークリングサングリアもオーダーしてもう目一杯食べすぎました。

お腹がはちきれそうなぐらい食べちゃったので、帰り道は結構歩くのも大変でした。

夜がくれるにつれて、街の明かりがとても綺麗です。あれはホテルの明かり。


本日の走行ルートです。

目的を全て達成して、最後に美味しいインド料理にもありつけて、またしても充実の一日でした。


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