皆さんこんにちは！Sailing Stamperウェラード里美がお送りする手作りカードと船上生活レポの世界にようこそ！
カリブ海クルージング二日目は、10マイル弱先のRonde島に行ってシュノーケリングを楽しもうと思ったのですが、またしても常に20ノット越えが前方から吹いてきて、SATOMI号は前進潮まるけ。メインセールをセカンドリーフィングにして乗りましたが、それでも半端ないヒール具合でした。期待していたRonda島はアンカリングできる状況ではなく、最終的に完璧に守られているCarriacou島のTyrrell Bayで落ち着きました。辛抱強くタックを繰り返して最後の30分まで波風に翻弄されてセール走行を貫きました！
前日の航路の軌跡がピンクのライン。昨日もタックしつつ頑張りました。
2月11日（火）：朝食を済ませた9時半ごろ、再びセーリング開始。Black Bayに止まっていたパロマ号もRonde島に行ってみようと思っているということで、結局アクアマリン号も出発。私たちは彼らより5マイル先で碇泊していたので、先頭で出発しました。
最初から今日は20ノットが吹き荒れることがわかっていたので、メインセールをセカンドリーフであげました。
これで25ノット以上になってもコントロールしやすくなります。
出発してすぐにヒールし始めたので、主人はメインシートの近くに座って、ヒールが激しくなったらシートを緩めれるように。
なんか雲行きがあやしくなってきたな～。
はい、本日も潮かぶりのワイルドなセーリングとなりそうです。
すぐにスコーレに捕まり、オートパイロットだとヒールしてから回復するのに時間がかかるので、主人はマニュアル操船に切り替えました。
潮を洗い流してもらえるのはありがたいけどね。メインはリーフィングしていますが、ジェノアは目一杯出しているので、コントロールしやすいようにジェノアを縮めました。
ジェノアちょっぴりにしました。
雨はあがりましたが、あれに捕まっていたんだなぁ。ダブルハンダーズのグループチャットで後方にいるパロマ号、アクアマリン号もスコーレ真っ最中とんこと。
風はそこそこ強いのですが、前から来る波でスピードがあまり出ません。
他のラリー船、キープ・クールにアプサラ号も同じ方向に向かっているようです。途中ですれ違ったのですが、彼らはセールも上げずにひたすらモーター走行して直線距離を走っていました。Carriacou島に行くみたい。
途中、グレナダの湾の外にずっとアンカリングしていたブラック・パール号に遭遇。彼らは前日グレナダのマリーナに入ったのがラジオから聞こえていたので、きっと今朝チャーターのお客さんを乗せて出港したのでしょう。彼らも全てのセールはあげていませんでした。
ブラック・パールとレース開始？！
20ノットもあるのにたったの4ノット程度しかスピードにつながらないとは！主人いわく、スコールが空中を乱しているから、風が強く見えても威力がないからだ、とのこと。遅いとねぇ、波に揺さぶられる頻度が多くなるんですよねえ。
1時間後ぐらいには、すっかり晴れ間になりました。
でも相変わらず、波に行方を阻まれてパンチングしています。それでもバーンと大きな音を立てることはなく、パシャンパシャンと波の上を上下しながら進出いる感じ。その分前進するスピードが遅くなっています。
あっちこっちから波が押し寄せ着て、前からも横からも。おかげでコックピット内はびしょ濡れです。
出発して2時間ぐらいたった12時ごろ。体感風速25ノットが前方45度から。その角度で進むようにオーストパイロットを設定しておりますけど。
本日最初のタック！
この方角だと波の影響が少ないので、スピードが上がりました。
あ、浮き草！
相変わらずヒールしていて、テンダーの前部分が海に浸かっています。さらにスターボード側の排水口は海中になっているので、そこからコックピット内に水が入ってきて、スターボード側の排水溝辺りはちょっとした水たまり状態でした。
7ノット超えた！！でもこの角度は前に進んでいるわけではないので、実際の前進距離にはあまり貢献していません。エンジンを付けて進行方向に真っすぐに進んでるアクアマリン号がスターボード側から近づてくるのが見えました。
あれだねぇ。彼らはエンジンだけだと馬力が足りないのでセールと共にモーターセーリングをしてスピードが稼いでいます。
ヒーリング具合。12時44分の時点。
1時、再びタック。
この方角だとあまりスピードに繋がらない角度なのです。さっきすれ違ったキープ・クール号やアスパラ号はセールも出しておらず、完全モーター走行で最短距離を走っていました。それでもあまりスピードには繋がっていないみたいで、速度は5ノット行けばいいほうみたいでした。多分ちょっとでもセールを出していればもう少しスピードが出たと思うけどね。h寝も安定するし。アクアマリン号はその方法で5.6ノットぐらいを保っているとのこと。
午後1時半ごろ、再度タック。この直前にアクアマリン号とすれ違いました。彼らはエンジンだけだと前進できないのでモーターセーリングに変えて、風も利用しているので私たち同様大きく外に出てタックして戻る方法に変えたみたい。それとＲｏｎｄｅ島の泊地に疑問があるので、先に着いた人からのレポートを待つ、とのことでした。多分、最短距離で進んでいるパロマ号が一番最初に到着すると思います。出だしは一番だったＳＡＴＯＭＩ号はかたくなにセール走行を続けているので、永遠とタックしないといけません。
1時40分、Ronde島が見えていました。
がその30分後、先に到着したパロマ号から「綺麗な海だったけど、アンカリングスポットが狭くてすでに先に2隻と漁船がいて、それ以外の場所が岩場だけだったので、無理だった。
Carriacou島にTyrrell湾に行き先をかえます。」と連絡が来たのです。で私たちも行先変更しました。50フィートのパロマ号がアンカリングできないなら52フィートのSATOMI号は絶対むりだからです。それとウネリがかなり入り込んでいて横揺れもすごかったそうです。
実はアクアマリン号は1時間ぐらい前に、角度が丁度いいので、行き先をCarriacou島に変更しておりました。
みてこのジグザグ軌跡。ここからCarriacou島Tyrrell湾までは多分10マイルちょっとぐらいしかないんですが、セール走行で行こうとすると、また何回もタックを繰り返していく必要があります。特に一旦Rondeに近づいてからだとそうなっちゃうんですよね。しかも波も風もどんどん激しくなっていて、セールを小さくしているからスピードは5ノット出ればいいぐらい。だいたい4.5ノット平均ぐらいでしか前進しません。それにタックしていくから最終的には倍以上の距離を走行することになります。
方角的には悪くない直線になりました。午後3時、私は前夜あまり眠ってなかったので眠たくなってきて、船内に下りてソファーでお昼寝しました。バウウェーブを受けているとはいえ、不快感はあまりなく、船内にいるとヒールはしますけど結構快適で熟睡できました。
1時間ぐらい眠ったら主人に「タックするから起きて」と起こされました。半分寝ぼけまなこで外に出ていきタック。
もう4時になっているのに、あと1時間ぐらいは到着できそうにありません。
ただこの方角はスピードは速くなるんですよねぇ。でも前進できないのだ！！！！！少なくともあと1回はまたタックしないといけないじゃないか！直線距離だったらもう7マイルちょっとしかないのに。まだ1回はタックしないとけないよねぇ。この時点ですでに、アクアマリン号、パロマ号はTyrell湾についていました。沢山係留しているけど、まだまだスペースに余裕はあるとのこと。
で、その頃には私はもう充分、という気分だったので「もうエンジンつけていこうよ～いい加減にぃ～。」と言ったら主人も同感だったみたいで「ま、後ほぼ直線だからモーターに変えるか。」と言いまました。ようやく諦めてくれたか～！！！すぐにジェノアを巻き入れ、メインセールだけでモーター走行。4時半過ぎでした。5時ごろTyrell湾が見えてきた。
すでに何十隻もアンカリングしていますが、大きな湾みたいだし、すでにこの時点で風も波も見違えるように穏やかになっていたので、アンカリングする場所には困らなさそうです。
入って行くと、すぐにアクアマリン号が見え、その先にパロマ号がいました。丁度いいスペースが空いてたので、その隣になるようにアンカーを下ろして長くてワイルドな一日が終了しました。アンカーはすぐに効き始めました。6メートルぐらいの水深だったので30メートルのチェーンを出しました。
後方のはアクアマリン号もいます。VEラリーの中で最大サイズのキープ・クール号（66フィート）もいます。
隣には同じくVEラリー仲間のアプサラ号もいます。
アクアマリン号、パロマ号は1時間以上先についていたので上陸してレストランに行く、とのことでしたが、私たちはもうどこへも出かける気分ではなく、船内で過ごすことに。夕食は主人がタコスが食べたいと言って、自分で準備してくれたので、出来上がるまで私は横になっていました。とにかく前夜あまり眠れてなかったのと、ずっとヒールしっぱなしで揺れも結構あった一日、というか前日も同じだったので二日連続でワイルドライドだった疲れがたまりまくっていました。
この日から数日間湾内には20～25ノットの風が吹き続けますが、波ウネリが立たない湾なので、夜はゆっくり休むことができました。
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